コロンビア・ウイラ県産コーヒー 垂直2種飲み比べ
いよいよ早川コーヒーの1kg×8種アソートが尽きたため、今回はモンデンコーヒーで10kg単位で生豆を買った。以前と比べても単位がずっと大きく、当面こちらのコーヒーを手を変え品を変え飲みつくす所存である。しばらく同じものを飲み続けるにあたって、以下の条件を設けた。
・癖が強くなく、甘味と飲みやすさ重視
・それなりに風味があって飽きずに飲み続けられる
・浅煎りから深煎りまで広く対応できる
・ハンドピックの手間がかからない選別品
・10kg単位で買っても外れの心配が少ない
・あまり高くない
以上の条件に該当するものを、今までの飲み続けた記憶から引き出したところ、答えとしてコロンビア南部産コーヒーが思い浮かんだ。何回か飲んでいるが、特にウイラ県産コーヒーは以上の条件に良く符合する。モンデンコーヒーのサイトを見ると、ウイラ県産コーヒーは2つリストされていた。
一つはコロンビア・ウイラ・グランドロックSUP(7700円/10kg)である。こちらはウィラ県(日本の都道府県サイズ)の南部の中心都市、ピタリト市とヒガンテ市に集荷されたコーヒー豆のうち大粒(スクリーン18+)で風味の良いものを欠点豆比率をスペシャルティ規格に合うように混合したもののようである。日本で言うと「魚沼のある中越地区の特Aコシヒカリ」くらいの感覚である。
もう一つはユーエスフーズのコロンビア・ウイラ・マグダレナSUP(9200円/10kg, SCAA評価84点)である。こちらはピタリト市の隣の自治体であるサンアグスティン産のコーヒーを、同様に大粒(スクリーン18+)、スペシャルティ規格に選抜して仕上げた豆である。地理的にサンアグスティン産のコーヒーでも特別に選抜されなければピタリト市に送られるはずであり、同地域で産地指定がより細かい選抜品となる。日本で言うと「魚沼市の特Aコシヒカリ」くらいの感覚である。
いわば、同じ地域の「特選」と「超特選」の飲み比べであり、この垂直比較でどんなものが得られるか、追ってレポートしていきたい。
参考までに、かつてとりあげたカウカ県パエスはウイラ県とは山を挟んだ逆斜面の自治体であり、日本で言うと「長野県飯山市は魚沼の隣の谷で、こちらもコシヒカリの好適地です」程度の感覚になるだろう。
また、以前にも別途書いたブリサスやベジャビスタはヒガンテ市に近い集落であり、中米で言う「~農園」くらいのサイズである。日本のコメで言えば「新潟県十日町市松之山地区の魚沼コシヒカリです」くらいの解像度である。
生豆ダイレクトで特価販売されているナリーニョ県サマニエゴはさらにもう少し離れたところにある。話によると小規模農家によるコーヒー栽培が多く品質が安定しないようで、気候、栽培品種もやや異なり、風味も違うようだ。「当たり」のロットではコロンビアコーヒーとしては独特のものになるらしい。
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