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「VISION 夢を叶える逆算思考」

今日は読んだ本を紹介しようと思う。

普通この手の記事を書くときには
本を読んだ直後に書くことが多いのだが
今日紹介する本を私が読み終えたのは
今から4か月ほど前のこと。

何でそんなに寝かせていたのかと聞かれれば
特に大きな理由はないのだが、
この本の著者の方が妙にメディアに取り上げられていて
何だか話題性にだけ乗っかった感じに
なるのも嫌だなと思い、
記事にすることを躊躇っていたのだ。

別に今もこの著者の方が話題に
なっていないわけではないが、
数か月前に比べると話題感は薄れた気もする。

とういことで今改めて紹介記事を書いてみた。

ここまでもったいぶったが、
今回ご紹介するのは
サッカー日本代表選手の三笘薫さんが描かれた
「Vision 夢を叶える逆算思考」である。

先に断っておくが、この本は私が買ったものではない。

サッカーが好きで、その中でも
三笘さんに絶対的な尊敬の念を持っている
息子が妻にねだって買ってもらったものを
私が勝手に読ませてもらったのである。

とはいえ、息子はいつも三笘選手の話題をして
サッカーの練習の話をするときにはいつも
「三笘さんならこう動く」という例えが
出てくるほどなので、
いつの間にか我が家全体で三笘さんを推しているような
状態になっている。

なので、この本は息子のというより
家族で読むために買った本である。

なので、私が読み終えた後も
この本だけはリビングの端に設置された
本棚に堂々と飾られている。

そんな本書であるが、内容としては
三笘選手がどのようにして今のキャリアを
築いてきたのかについて
子供の頃から時系列的に具体的なエピソードを
含めて書かれているものである。

過去にもスポーツ選手が著者として書かれた
本を読んだことがあるが、
たいていはその選手が口にした言葉を
第三者のライターが本に仕上げたような
そんな内容が多い印象であったが、
この本についてはそのような印象を受けず
三笘選手本人が自身の言葉で書かれているような
感じを私は受けた。

そんな本書の中では主に三笘選手が
色んな経験を通してどのように考え、
そして行動に移してきたかが書かれいてるが、
その中で私が最も印象に残ったのは
逆算思考と言語化についての三笘選手の
捉え方についての話であった。

サブタイトルにもあるように
本書は夢を叶えるために逆算思考が
いかに大切かということが書かれている。

逆算思考とはゴールとなる地点から
現在地を見た時に、いつまでに何をどこまで
しなくてはならないかを逆算することで
具体的な目標に落とし込んでいく考え方である。

この考え方自体は特に珍しいものではなく、
企業の目標達成などでもしばしば使われる考えだが、
三笘選手は小学生の頃に
川崎フロンターレのU-12のチームに入り
その頃からプロサッカー選手になるという
大きな目標に向かってこの逆算思考を取り入れ始めたという。

少し前にメジャーリーガーの大谷翔平氏が
高校時代に書いたマンダラチャートというのが
有名になったことがあるが、
あれも「8球団からドラフト1位指名される」という
大きな目標に対して、
自分に何が必要なのかというのを逆算した
目標の一つと言えるだろう。

そして、これらの事例から言えることは
間違いなく逆算思考を取り入れて
そこに向けて努力を積み重ねてきた期間が
長くなればなるほど、
大きな成果を手にする可能性が高いということである。

これは一見すると子供の頃から
スポーツに取り組んでいないと
いい結果が出せないことにように
思えてしまうが、
三笘選手が本書を著したのは24~25歳の頃。

つまり、逆算思考を実践し始めて12年ほどで
大きな結果を手にしているのである。

大谷選手に至ってはマンダラチャートを書いたのが
高校生の頃なので、
実際数年間の努力で目標の結果を手にしている。

子供にとっての12年はとても長い期間だが
私達大人にとって12年というと
途方に暮れるような期間でもないはずである。

ふと自分が社会人になってからの年数を
思い返してみてもらうと、
三笘選手が積み重ねた期間よりも長くなる人が
私の読者の中には多いだろう。

そう思うと、決してこの考え方を
取り入れるには遅いということはないのだ。

だが、この逆算思考を取り入れるには
一つ大事なポイントがある。

それが言語化するスキルである。

私達が目標を掲げ、そこに対して必要なものを
考えていくプロセスにおいては
言語化はとても重要になると本書にも書かれている。

目標に対して行動を決め、それを実践していくこと自体は
それほど難しいことではないが、
実際に日々それらを実践していくと
思った通りにいかないことが山ほど出てくる。

これは私達が新しい仕事に取り組んだときにも
まさに感じるものと同じであろう。

だが、そんなときになぜうまくいかないのか、
上手くいくためには何をすればいいのか
自分の何が良くなったのかを常に分析し続け
修正しない限り、
結果に到達することはない。

そして、その分析には言語化は
絶対に必要なのである。

冒頭にも本書は三笘選手が自身の言葉で
書いたような印象を受けると書いたが、
これはまさに三笘選手が徹底して
言語化を磨いてきたことがわかるからである。

実際、三笘選手は高校卒業後
すぐにプロに入るのではなく、
筑波大学に入学し、
大学卒業時には自身の大きな武器である
ドリブルについて卒業論文を著している。

当然ながら論文にするためには
明確な論理が成り立っていなくてはならないし、
それを確実に読み手に伝えるための
一定の言語化能力が必要となるだろう。

失礼な言い方だが、昔のスポーツ選手と言えば
スポーツばかりを極めた人というイメージで
知的な印象からは遠かった気がするが、
三笘選手はまさに頭を使って(=言語化して)
練習や試合に臨み、
そしてそこから学びを得て次に活かしているのである。

私は本書を読み終わって
改めて自分の言語化能力を磨いていきたいとともに、
息子にはずっと三笘選手に憧れて追いかけて欲しいと
思った。

親としてはスポーツと勉強の両立をいかにとるかを
どうしても考えてしまうが、
三笘選手の考え方を真似しながらサッカーに向き合う限り、
スポーツと勉強は両軸の様に動かざるを得ないからである。

もちろん、算数や社会はそこには関係ないかもしれないが
間違いなく、学びの基本がスポーツに根付いた考え方だと
私は思っている。

正直私はいまだにサッカーのことは
よくわからないが、
ぜひ多くの人にこの本を読んでみて欲しいと思う。

きっと社会人歴の長いあなたにも
刺さる部分が多々あるはず。

私もしっかり逆算思考を取り入れて
夢に向かっていきたいと
改めて思わされる一冊であった。

ちなみに冒頭に書いたように私は
この本を4か月ほど前に読み終わったが
読み終わって以降、実際に色々な行動を変えた。

一朝一夕では結果は見えないものでも
数か月も続けていると
色んな効果が見え始めて
だんだんそれが面白くなり始めている。

これがあるから学びは楽しいのだ。
私が楽しむ姿を子供たちにも見せてやりたいと思う。

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