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”虫捕り”から学べること

昨日は昼間に妻が前職の同僚と
いわゆる”女子会”に参加していた。

食事場所が11時からしか取れなかったらしく
そこから2時間制。
おそらく過去の流れからするとそこから
カフェで2次会に突入するので、
帰宅するのは恐らく夕方。

ほぼ終日ワンオペにの一日が決定した。

とはいえ、我が家の子供たちは
もう小学1年生と5年生。

おむつを替える必要もなければ、
子供をあやして眠らせる必要もない。

小さいころのように手がかかることもないのだが、
なぜだか子供たちは私が一人で見ているときに
妙に張り切るのだ。

どう張り切るのかというと、
二人とも妙に私と遊びたがるのである。

なぜかというと、我が家では遊びの際に
妻がいつもストッパー役になるからである。

しかも昨日は天気のいい一日。

子供たちが張り切らない訳がない。

早朝から起きてきた子供たち。
早速息子と家の前でサッカーのパス練習をし、
朝ごはんを食べたあとに娘に何がしたいかを
聞いてみると、「虫捕りに行きたい」という。

娘は昆虫にそれほど興味があるわけではないが、
小さい頃に近くの空き地で蝶を捕まえる方法を
教えてからというものの、
暖かい時期になると蝶を採りに行きたいと
よく言うようになった。

昨日は日中暑いぐらいの気候だったので
そろそろ蝶が出てきているかと思っていると
予想通り、モンシロチョウやモンキチョウが
空き地を飛び交っていた。

捕虫網を持ちながら目が輝く娘。

早速蝶たちを追いかけまわし始めるが、
久々の虫捕りになかなかうまく捕まらない。

蝶たちは決して飛翔力は高くない。
しかし、昨日は結構風もあったので
その風に乗ってスルスルと逃げてしまうのである。

しばらくその様子を見ていると
「パパ、なかなか取れへんよ」と言いながら
娘は私のところにきた。

そこで、娘と一緒に蝶の動きを見てみることにした。

蝶たちは不規則に飛び交っているようで
ある程度飛翔したら、植物の上に停まっていることに
娘は気が付いてくれたらしい。

そこで、次はがむしゃらに追いかけるのではなく、
少し遠めに空き地の様子を見ながら
停まりそうな蝶に目をつけて、
それが停まったのを見計らってそっと近づき
網を下ろす作戦に変更した。

背が低い娘には見渡しにくいので
私が全体を眺めながら娘に指示を出すと、
早速今日の1匹目をゲットすることができた。

キレイなモンキチョウである。
(この記事のタイトル画像参照)

その後もその作戦で立て続けに
モンシロチョウ、ベニシジミなどを連続して
捕獲することに成功し、
蝶がたくさん入った虫かごに満悦そうな娘。

ひとしきり蝶を捕獲した後、
蝶たちを妻に見せるために
娘が家に虫かごを持って入ると
蝶たちは虫かごのなかで全然飛ばずに
静かになっていた。

娘は蝶たちが死んでしまったと思い
「パパ、蝶が動かへんようになってしまった」
と慌てたので、
蝶にとって私達が日ごろいる家の中は
とても暗く見えること、
そして明るい場所に行くと蝶が活発に
飛び回る習性があることを教えた。

早速その検証をするために
蝶たちを外の明るい場所に移してみると
面白いことに皆が羽ばたき始めたのだ。

蝶が死んでいなかったこと、
そして蝶の習性が教えた通りだったことに
テンションが上がる娘。

結局その流れで虫かごを開放して
捕まえた蝶たちを逃がすことにした。

大空に向かって飛び立っていく
春色の蝶たち。

何だか虫捕りというと学び要素のない
野蛮な遊びのイメージを持つ方もいるだろうが、
私は虫捕りはとても学び深い面白い遊びだと思っている。

昆虫たちの動きや習性をしっかり監察しながら
仮説検証をするからこそ
確実に昆虫たちを捕獲することができるし、
捕獲した昆虫たちを観察してみると
遠目で見ていた時には見えなかったことに
色々と気づくことができるからである。

途中にも書いたが、娘は別に昆虫に
興味があるわけではない。

昆虫好きな私としては
一緒に虫捕りに行けることは嬉しいし、
できれば昆虫に興味を持って欲しいと
思ってはいるが、
いつか虫が怖いと言うようになる日が
くるのかもしれない。

しかし、こうして昆虫を追いかけてみて
学んだ経験は
必ず彼女が成長したときにも何かに活きて
くれると信じている。

実際、息子も小さい時に一緒に虫捕りに行き、
色んなことを教えたが、
私が教えたことを学校で話し、皆と虫捕りをする中で
”昆虫博士”という称号をもらったそうである。

息子はあまり嬉しそうではなかったが
私にとってはこれほど光栄なことはない。

いつか彼らが親になった時には
昆虫博士の称号が私の孫たちにも
引き継がれていけば嬉しく思う。

そんな未来を想像する春の一日であった。

予想通り、妻の帰宅は夕方になったので
その後も子供たちと散歩をしながら
スーパーまで買い物に行ったりしたが、
日ごろ歩かない場所を子供たちと歩いてみると
色々な発見があった。

たまにはこういうワンオペの日も悪くない。
そんな風に思いながら、
私が20時過ぎには体力の限界を迎えて
眠ってしまったのはここだけの話である。

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