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共働きのジレンマ

つい先週7月が始まったばかりだと思ったのに
もはや1週間が過ぎてしまった。

来週になるともはや7月も中旬となってしまう。

光陰矢の如しという言葉があるが、
ここ数年時の流れの速さが恐ろしいと感じるほどである。

そんな7月であるが、
毎年7月初旬になると、私達はあることの準備を
どうしようかと悩み始める。

そう、子供の夏休みである。

息子も娘も保育園に行っている頃は
何の心配もする必要がなかった。

基本的にお盆期間以外は保育園は稼働してくれるし、
夏休みという概念を意識することが
全くなかったからである。

ところが息子が小学校に入学してから
事態は大きく変わった。

息子を学童に預けなくてはならないのだ。

「え?保育園と何が違うの?」と思われるかもしれないが
学童保育は保育園のように何かカリキュラムがあるわけではない。

基本的にその日にどんな勉強をするかは
個人に委ねられるので、
その日に息子がする宿題やワークを準備しなくてはならない。

さらに、昼食は弁当持参となるので、
私達は息子の弁当まで作らなくてはならなくなるのだ。

妻も私も昼食は弁当を持参しているが、
その中に入れているものは毎日ほぼ同じもので
鶏むね肉をボイルしたものと多少のおかずだけである。

これは栄養のバランスを取るために考えた結果で、
私自身は全く恥ずかしいと思わないが、
当然同じような弁当を息子に持たせるわけにはいかない。

なので、息子の弁当を作る=私達とは全く違う弁当を1つ作る
ということになってしまうのである。

だが、それだけなら朝の30分ほどを使えば
なんとかなっていたのだが、
今年から新たな問題がここに追加されることになった。

それは息子の習い事問題である。

昨年の秋から始めたサッカークラブは
どういうわけか夏休み期間は開催場所が変わり、
さらに開催時間も16時からとなる。

夏休みでない時には開始時刻が18:00からなので
妻が息子を送っていたのだが、
16:00からとなると妻も仕事時間中なので
息子は自分で行かなくてはならなくなる。

しかし、学童から親の迎えなしで帰ることは
基本的に許容されていないので
結局息子はサッカークラブの日は一日家で
一人で過ごさなくてはならなくなるのだ。

小学4年生なのでやっていいこととダメなことの
区別は十分についていると思うのだが、
親としては間違いなく心配ではある。

可愛い子には旅をさせよなどと言うが
息子もそろそろ一人で過ごす時間を持っても
良い時期なのかもしれないと思い、
サッカークラブの日は一人で留守番をさせることにした。

そうして一つの課題が解決したと思ったとき、
妻があるチラシを持ってきた。

それは塾の夏期講習の案内である。

私の意見としては小学生のうちは
塾など行かなくてもいいと思っているのだが、
妻は周りに教育熱心な友達が多いらしく
その影響で夏期講習だけでも息子を
塾に行かせたいと思ったらしい。

とはいえ、私もそれを否定する明確な理由はないので
昨日そのチラシを見ながら検討していた。

ところが、そのチラシに載っている内容に
私は驚いてしまった。

どの塾の夏期講習も9:00~12:00か
13:00~16:00というものだったのだ。

これはつまり、家に常にだれかいて
そこに帰るという前提ということである。
もちろん、鍵っ子もそこに含まれるが、
子供を一人で置いておくのはやはり不安がある。

つまり子供を学童に預けている限り、夏期講習などどう考えても
参加することができないのだ。

別に私は息子を参加させたいわけではなかったので
その状況が嫌だというわけではないのだが、
何だか共働き世帯の子供に対する教育の門戸が
かなり狭くなっているような気がして
妙なモヤモヤ感を抱えてしまった。

これはつまり、両親が働くことにより
子供たちの学ぶ機会を減らしているということに
つながってしまうからである。

もうかなり以前の話になったが、
一億総活躍時代などというキャッチフレーズを
一国の首相がたかだかに宣言したが、
実際、夫婦共働きをすることで一億総活躍に
貢献をしたとしても、
子供たちに与えられなくなるものが
あるのも事実なのだ。

結局我が家では、息子を夏期講習に行かせるのではなく
問題集を買ってきて、家で学ばせることになったが、
これも私が比較的仕事よりも家庭に舵を切っているからこそ
成り立つ話である。

男女雇用機会均等法が施工されて50年となるが、
今なお、その過渡期にあるのかもしれない。

とはいえ、こうして息子に直接自分が教えてやれる機会も
人生の中ではそれほど多くないと思うと、
こんな機会も悪くない気もする。

どんな世界でも楽しんだ人が勝ちなのだろう。


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