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高性能ナビを信じよ

あなたの仕事のコツは何ですか?

そう聞かれたならあなたは何と答えるだろうか。

職種や仕事のスタイルによっても
答えはまるで変ってくるであろうが、
私ならばきっとこう答えるだろう。

”直観を大事にすること”

何だか抽象的なコツだと思うかもしれない。

しかし、私はこの考え方を
仕事を進めるうえでいつも心に置いている。

私事で恐縮ではあるが、
今日はこの私の仕事のコツについて書かせて
頂こうと思う。

この記事を書くにあたり
前提を書いておかねばならないだろうが、
私は繊維関係の商品の商品開発をしている。

商品開発がメインではあるが、
所属する会社が中小企業なので
品質管理業務や代替材料の選定など購買業務も
一部行ったりしている。

そんな仕事をしているので、
タスクの数自体は非常に多くなる。

役職自体は課長であるものの、
商品開発に関わる実験も、報告書作成も
サプライヤーとの面談や議事録作成も
商品設計に関わる書類作成もサンプルの作成・発送も
基本的に自分でしなくてはならない。

それらすべてのタスクを私は
一旦書きだすことにしている。

いくら”直観を大事にしつつ”と言えども
頭の中に置いているタスクは必ず漏れが生じるので
タスクが発生したならば、
すぐに着手できるものでも一旦メモに書きだし、
タスクが終わったならそのタスクに取り消し線を
つけるようにしている。

タスクを削除してもいいのだが、
取り消し線を付けたほうが
自分がやったタスクを後で見やすく
一日が終わった時に自分の頑張りを
認めてやれる気がして私はこのスタイルをとっている。

では、ずらっと並んだタスクの中から
何に着手するかをどうやって決めるのか?

そこで出てくるのが”直観”である。

以前私はタスク管理の一環として
緊急度と重要度をそれぞれのタスクに書いて
優先順位を明確にする方式を
取り入れたことがある。

何かの本に書かれていた方法を
そのまま取り入れた形であるが、
その方式を数か月ほど継続したときに
ふとあることに気が付いた。

数か月先に優先されるべきだと思ったタスクと
ズレが生じていたのだ。

当然タスクを設定したときには
緊急度と重要度はズレていなかったのだろうが、
プロジェクトが進捗する中で
それぞれのタスクが持つ緊急度や重要度は
常に変化し続けていくものである。

もちろんそれぞれの緊急度や重要度を
常にアップデートし続ければ
いくら時間が経とうがズレは生じない。

だが、そのアップデートをするためには
時間がかかってしまうのだ。

限られた時間の中でいかに高いパフォーマンスを
出すかは仕事を進めるうえで重要な
ポイントであるのは言うまでもない。

タスクの管理やその優先度の更新は
基本的に何も生み出さない業務なので
可能な限り短縮していくべきなのに、
タスクに緊急度と重要度をつける方法では
それを考えるだけでも時間がかかる割に
適切にアップデートしなければ
数か月というスパンでも優先度にズレが
生じてしまう。

これはあまりにもったいないことである。

それゆえ、私はこのスタイルをやめて
”直観”で優先度を決める方法に切り替えた。

直観で優先度を決めるというと
「そんな曖昧なもので決めて大丈夫なのか?」
と思う方もいるかもしれない。

しかし、直観は一見すると浅い考えの様で
その裏で無意識のうちにタスクの重要性や
そのタスクの将来性も考慮しながら
優先度を決めているものなのである。

直観には根拠がないと思いがちであるが、
掘り下げてみるとそこには過去の経験や見通しという
根拠があるのだ。

実際、直観で取り組むタスクを決めるように
変更してからというものの、
長期にわたる仕事に取り組んでも
求められる内容とタスクのズレを感じることは
一切なくなった。

もちろん、新入社員で入社したばかりの頃から
直観に頼るのが危険なのは言うまでもない。

直観が会社や顧客の求めるものと
ズレないようにするためにはある程度の
経験と知識、そして広い目線が必要である。

しかし、逆にある程度経験を積んだならば
直観は何よりも優れた羅針盤になってくれる。

私達はもう少し自分の直観に
素直になってもいいのではないだろうか。

自分が進むべき道、取り組むべきタスクは
もうすでにあなたの頭が直観という形で
訴えかけているのかもしれない。

いつまでもその訴えを無視し続ければ
そのうち、頭の訴えが聞こえなくなってしまう。

それはカーナビが案内しているにも関わらず
画面に布をかけて見えなくして
道に迷うようなものである。

そんなにもったいないことはない。

あなたは既に仕事に対してプロフェッショナルなのだ。

そしてプロフェッショナルのあなたがもつ直観は
十分に信頼に値する貴重なもの。

ぜひこの高性能ナビに従ってみてほしい。

今日は珍しくハッシュタグからテーマを
選んで書いてみた。

テーマがある中で記事を書くというのは
日ごろとまた少し違う自分が見れるようで
とても面白い経験であった。

この”ハッシュタグからテーマを選んで書く”というのも
実は私の直観が教えてくれたことである。

やはり直観に従ってみるのは悪くない。


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