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その貨幣はどこで得たのか?

他人のお金を盗んではいけない。
それは倫理的にももちろんそうだし、そして
その量刑についてぼくはくわしく存じないけれど、
法律として定められているのでしょう。
でも、おそらく、それでもなお
他人のお金を盗む犯罪は起きている、
というふうにも想像をするですが、
それはやはり、盗んできた貨幣でも
何事もなく使えるから起きうるのだと思える。

盗んで得た貨幣も、
働いて得た貨幣も、
拾って得た貨幣も、
配当で得た貨幣も、
賞金で得た貨幣も、
おこづかいでもらった貨幣も、
そのどれもが貨幣であり、
支払いの際に貨幣を出せば、
その貨幣はどこで得たのか?
などのことはまったく問われない。

貨幣には、使用者の
「氏名」を書く欄は無いので、もしも
お金を盗まれてしまったとしても、
そのお金がじぶんのものだったかどうか、
というのも言い切れないやもしらないし、
もしくは、貨幣に氏名を記入することだっても
お金は使えばすぐに所有権が移るんだから、
現実的じゃあないとも思われる。

前回noteではお金という制度とは
貨幣偽造防止のコストもかかるし、
制度的にいろいろ複雑でむつかしい、
と申しましたが、さらに考えてみるならば、
じぶん自身の持つお金を
盗まれないようにするためのコストも、
高くかかるんだとも思える。

そう思ってみれば、やっぱり、
お金ってこわいなあー。

お金によって、人の心が
変わってしまうこともあるし、さらには
人間関係が変化してしまうこともあるし、
そういう意味でも、
お金とは、なんだろう?! というのが
よくわからないとも思ってしまうのよね。

「クレジットカード」って、
ぼくもよく使用するけれども、この
「クレジット(credit)」の語句は
「信用」という意味で、つまり、その
カードを持っているという信用による
「つけ」でその場では商品を受け取り、後日、
カードにひもづく銀行口座よりお金が引き落とされる、
という説明でよいのかな?
つまりはさ、クレジットカードとは
信用、つまり、カード及びカードによるお金には
「氏名」が記されていて、そのカードの
所有者本人しか使えない。
けれども、厳密的には、
暗証番号による支払いの場合では
暗証番号を把握してしまえば使用できるし、
暗証番号の要らない支払いにおいては、
カードだけでお買い物ができてしまう。
そのようなときにでも、おそらく
不自然な支払いをなされたときには、その支払いを
カード会社さんがチェックされている、
というのも聞いたことがあるけど、それでも、やはり
こわいと言えばこわいとも思える。

前衛美術家の赤瀬川原平さんが、お金とは
「血」に似ている、
とおっしゃっていたと存じますが。
ともすれば、たとえば、どこかの道端で
たくさんのお金が落ちているのを見かけたら、
たくさんの血(血痕)を見てしまったように
ぎょっとしてしまうのかもしれない。
もしくは、お金は
「天下の回り物」だとも言われるけれども、
人間の身体を循環する血液のごとく、この
世界中を回ってゆくものだと言えるやもしらない。

ってゆうのを考えてみても、やっぱり、
お金とはなにか? というのは、
よくわからないと言えばよくわからないけど、
なんだかそんなことを考えてみたのよね。

金星は、今、宇宙の
どのあたりを動いているんだろうか?

令和6年7月18日


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