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何というタイトルだったかを思う日々。

ぼくはビートルズが好きなのですが、
かと言いながら、ビートルズの音楽について
ぜんぜんくわしいわけではない。
たとえば、ある曲を聴いて
その曲のタイトルがわかる、という場合も
全部が全部わかるわけではないし、いわば、
どちらかと言えばわからない曲のほうが多いとも思う。

先日はね、穂の国とよはし芸術劇場PLATにて
矢野顕子さんのコンサート
『矢野顕子さとがえるコンサート2023
 featuring 小原礼・佐橋佳幸・林立夫』を観てまいりまして。
コンサートのセットリストでは、矢野さんより
「ビートルズの曲を演奏します。」とのようなMCののちで
演奏なされた曲は、ビートルズの曲として
聴いたことのあるメロディではあったのですが、
タイトルがわからない、かつ、
どのアルバムの収録曲なのかもわからない、
でも、その「わからない」という感じはね、
思い出せないのではなくって、そもそも、おそらく
これまで熱心には聴いたことのない曲なのでして。
なので、コンサートが終わってからは
矢野さんの演奏なされたビートルズの曲が、
何というタイトルだったかを思う日々がスタートしました。

はじめはね、ぼくはあまり聴いてこなかった初期のアルバム
『Please Please Me』と『With the Beatles』を聴きながら、
コンサートで聴きました記憶の中の雰囲気としては
『With the Beatles』収録の『Till There Was You』かなあ?
とも感じつつ、でも、やっぱりちがう、
ならば?! と思いながら、いやはやなかなかわからない。

そんなころの先日、NHK総合で放送されました
リリー・フランキーさんと上白石萌歌さんが司会を務められる
「The Covers」の「ザ・ビートルズ ナイト!」の回をね、
ビデオ録画で観ていたら、たくさんのミュージシャンの方々が
ビートルズの曲を演奏なされるなかでは、過去の映像として
井上陽水さんが『I Will』という曲を歌われていて。
陽水さんの歌われるメロディを聴きながら、ふと、
あれ? この曲、矢野さんが演奏されたのではないか???
って感じまして。そして、ビデオで観てからネット検索すると
『The Beatles(ホワイト・アルバム)』に収録されている、
と出ていたので、さっそく
じぶんのiPadで入れていたこの曲を聴いてみると、
やっぱり、おそらく、この曲かも?????
でも、それはコンサートで聴いた記憶の中でのことなので、
確実な確証は持てない。それでも、たぶん
この『I Will』なのかなあと考えたのでした。

そして、今、
矢野さんのコンサートツアーは最終日を終えられて、
あらためてSNSで検索してみると、セットリストとして
『I Will』と記されている方々がおられて。
やはり、そうだったんだあ! と、
ようやく確信を持てたのでした。

ビートルズの『I Will』について、歌詞カードを見ると
「君を愛し続けるよ いつまでも」
とのように歌われる愛の歌で、そして、
矢野さんのコンサートではこの前の曲の中では
坂本龍一さんの『千のナイフ』を演奏されていたのですが、
ともすれば、想像すると
坂本さんのことを想われながら演奏されたのではないか?
と感じて、コンサートより遅まきながら泣けてきてしまう。。。

坂本さんが逝去なされたときには、矢野さんは
【もう一度、ピアノの連弾をしませんか?】
と、追悼のことばをおっしゃっていて。
そのことも、また、
思い出しては泣けてきちゃうの。。。

『I Will』の曲についてアルバムの解説書を見てみれば、
ポールの作品、ボーカルもポールがつとめる、
演奏の編成はアコースティックギター及びパーカッション、
パーカッションはジョンとリンゴで、
ジョージは不参加、そして、ベースは
ポールの声によるものなのだそうで、この
なんとも言えない甘く切ないような演奏の雰囲気は、
ベースのポールの声が秘密なのかなあ〜。

今回のことでね、また、もうひとつ、
ビートルズの好きな作品、そして、
ビートルズの大切な曲が増えました。

For the things you do endear you to me
You know I will
I will.

令和5年12月6日

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