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角川短歌賞応募作「NEMESIS」

 テーマは障害福祉という社会の底辺でつつましく生きることを強いられた女の怒りと密かな反撃でした。
 この内容を送ったこと自体も上記の扱いに対する反撃です。福祉の恩恵を受ける態度として間違ってると思います。しかし、乞食らしい態度をすることに強い違和感と怒りがありました。この連作はそれらに対する消化あるいは昇華のために作った側面があります。


奥まった場所に障害福祉課があってやさしく対応される
腫れ物に触り慣れてる対応だ印鑑出すの急かされないし
振り仮名が全てに振ってある書類ひらがなだけどわかりづらいな
審査する人が生殺与奪とか握ってる目で見下ろしてくる
はい、いいえ、いいえ、はい、はい、できません。(お前ごときがジャッジするのか)
片付けが出来ないことを脳味噌が足りないように扱われてる
生き辛さ聞き出しといて「そうですか」だけで済ますな国家の駄犬
意図的に上げていた自己肯定感 火サスの崖に突き落とすなよ
もう二度と来たくはないな唾を吐く気持ちで帰る スタバ寄ってこ
「バニラモカフラペチーノで」煩雑な手続きを踏みがんじがらめだ  

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1,065字

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