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HBPワールドツアー2022 NY&Portland報告(泉-1/まち紹介編)

ワールドツアー2022の概要

今回のワールドツアー(海外視察)は、NewYorkとPortlandの2都市を訪問しました。パンデミック前には毎年この時期に行っていたのですが、2年間海外に出ることができす、2年ぶりのワールドツアーになりました。日本の水際対策が2022年3月より緩和され、ワクチン3回接種、入国前72時間のPCR検査陰性、入国時のPCR検査陰性であれば入国後の待機を求めない方針になり、今こそ行くべきだと判断しました。
我々の関わるプロジェクトは、パブリックスペースの使いこなしを通じてエリアのビジョンの実現を目指すものが多く、パンデミック前と現在でどのような変化がおこって、何を大切にしていて、これからどのようにしようとしているのか、それを体感・議論したい。また、それを民間と行政の立場の人達からどんなアプローチや連動をしているか。2012年に訪問してブロードウェイのプラザの社会実験中だったNewYorkはぜひ再度行きたい、市民意識の深さや価値観に興味があるPortlandもぜひ行きたい、ということで2都市に訪問することにしました。

HBPは最近子どもが増えていて、子どもが小さいメンバーは参加せず、結果的に岸本、田中、古庄、泉の4人が参加しました。また、お友達の島さんもNewYorkに同行することになりました。


2022年はNewYorkとPortlandを訪問

全体工程は4/27~5/15の19日間、NewYorkは4/27~5/9、Portlandは5/9~5/13の訪問でした。


オンラインで日本から会議にも参加してくれた関谷さん
ポートランド情報を色々教えてくれた山崎さん

今回の視察は、それぞれの都市でどなたにお話をお聞きし議論できるかがとても大切でした。NewYorkでは関谷さん、Portlandでは山崎さんにお世話になり、すばらしい方々を紹介いただきました。本当にありがとうございます!

NewYorkの10年前

ニューヨークには、私は2012年に視察に行き、BIDやPPSへのヒアリング、タイムズスクエアの社会実験などを体験しました。その時の衝撃が忘れられなく、また2011年からなんばひろばに関わることになり、勝手にニューヨークの公共空間の考え方や施策は気になる存在になりました。
以下の写真は、2012年で現地で撮影したものです。写真を振り返り、10年でこれだけ変わっているのかと改めて驚きです。

2012社会実験中のタイムズスクエア
2012社会実験中のタイムズスクエア
周辺の開発がまだ進んでいない2012ハイライン南端
2012ハイラインより西側を眺める、現在リトルアイランドがある場所
2012のドミノシュガー、現在は水辺にドミノパークが整備され周辺開発が進む
2012のフェリー航路、その後社会実験を経て航路を充実させ2017年にNYCフェリーに統合
2012のブルックリンブリッジパーク、現在はショップが入っている建物
プラザプログラム第1号のダンボにあるPearl Street Triangle
2012視察メンバー、ブライアントパークのレストランで

また、有賀と園田も2017年に視察に行き、下記に園田のレポートがありますのでよかったらどうぞ。
https://note.com/hbplan/n/nede958561f96?magazine_key=m87f0ff954c03


NewYorkの公共空間施策

ニューヨークのまちを歩くと、10年前と比較して圧倒的にゆっくり滞留できる場所が増えているし、皆使いこなしている風景がありました。どのような背景があるのか少し整理してみます。
ジュリアーニ市長時代(1994~2001)には、治安の悪い都心部に中流階級や観光客を呼び込むため、警察による取り締まりを強化し安全性を向上することが重視されました。ポルノとドラッグのまちであったタイムズスクエアを、市が介入し、ディズニーが進出し清潔で安全な世界から注目されるエリアに変貌させました。犯罪を半減させ、マンハッタンからホームレスを追い出しました。
ブルームバーク市長時代(2002~2013)には、長期計画「plaNYC」を打ち出し、市に100万人の人口を呼び込み、老朽インフラが増加し気候変動もあるなか、経済発展と市民の生活の質を高めるインフラ投資を行い、持続可能なまちを目指す目標が定められました。公共空間・交通の再編、デザイナー参画による公共空間デザインの高質化による都市ブランドの向上、都市開発による投資誘発やBIDエリアの増加、など素晴らしい成果を残しています。以下の書籍にも街路空間や交通再編について詳しく書かれています。
ストリートファイト: 人間の街路を取り戻したニューヨーク市交通局長の闘い
特に、プラザプログラムは、「plaNYC」に掲げられた市民の徒歩10分圏内のオープンスペースを充実させることを上位概念として、今まで行政主導でうまくいかない部分もあった公共空間再編に地元発意のプロセスを取り入れ、今までとはまったく異なる公民連携で、70ヶ所以上の街路空間が人のための広場化・運営される成果を残しました。
ただ、BIDが資金と運営を担える場所はごく一部のみであり、開発によるジェントリフィケーションにより低所得者が住み慣れた場所に移転せざるを得ない、低所得者が多かったり不動産価値の低い地域は民間サイドで公共空間のデザインや運営について人材や主体が見つかりにくく、さらに格差が広がるなどの「公平性」という表裏一体の問題も起こってきました。

「plaNYC」と「OnrNYC」

現職であるデブラジオ市長(2014~)は、「OneNYC」を打ち出します。ブルームバーグ時代の資産を活かし、「plaNYC」を継承しつつ、成長・持続可能性・強靭性に加え、新たに「公平性(Equity)」の原則が追加し、格差を埋めることに重点が置かれ、低所得者や人口集中のエリアにおける小さな公園やストリートの投資・地域コミュニティとの協働を進める方針が出されています。その後、パンデミックの影響を受け、これまでの取組みを土台にしてチャレンジングな公共空間の使いこなしが進んでいます。

以下の図は、ニューヨークの公共空間ムーブメントを表したものです。2017年に出た報告書なので少し古いですが、Andrea Woodnerと Claire Weiszによりまとめられた「SharingTheCity」に、上記の市長の時代にどのようなことが起こったのかが書かれています。公園が主体だった時代から、ブルームバーグ市長時代の街路やエリアに波及している様子がうかがえます。
https://www.wxystudio.com/uploads/2200022/1501253229833/Print_June_1_20171.pdf

Sharing The City: Learning from the New York City Public Space Movement 1990–2015
A project of Andrea Woodner and Claire Weisz, 2015–2017 より抜粋

ストリート、広場、公園などの現状や詳細な制度については、岸本、田中、古庄のレポートを参考にしてください!


NewYorkの公共空間・スポットの今(2022)

今回、我々がニューヨークで回ったところは以下のようなエリアです。緑が広場や公園やストリート、黄色は各種スポットです。
回ったところを紹介します!

NewYorkで訪問した場所(緑は広場・公園・ストリート、黄色はスポット)


セントラルパーク

年間4200万人の利用者があり、大阪城公園の3倍くらいの広さがあります。1980年に市民がつくったセントラルパークコンサーバンシーという非営利団体が市とライセンスを締結し、運営を行っています。開放感は最高!
https://www.centralparknyc.org/

ドミノパーク

100%民間で、エリアの開発事業者(TWO TREEマネジメント)が工業エリアであるドミノシュガー跡地の開発にあわせて設置、維持管理を行っています。2018.6にオープン。パンデミック時でも芝生にサークルを書いて、一定の距離を保ちながら公園利用を継続する工夫がされていました。
https://www.dominopark.com/

ハンターズポイントパーク

市公園局の直轄の維持管理のもと、ハンターズポイントパークスコンサーバンシーが市の合意(MOU)によりプログラムなど運営を行っています。以前は工業エリア。ハリケーンサンディを受け、洪水対策のデザインが反映されています。湿地エリアも広く、水上アクティビティができるようにスロープも設置されていました。周辺の開発はどんどん進んでいます。夜の対岸のマンハッタンの景色が素晴らしいです。
https://www.hunterspointparks.org/

ブルックリンブリッジパーク

公園内にある住宅やホテルから税金を徴収して公園の維持管理に再投資するスキームで、ブルックリンブリッジパークコンサーバンシーが運営を行っています。以前工業エリアであった水辺一帯を公園に転換する再開発と、隣接するDUMBOエリアの刷新との相乗効果で、エリアのイメーが大きく変貌しました。ブルックリンブリッジの近くだけでなく、南側に広くサッカー場やスケボーパークなども水辺に広がっています。
https://www.brooklynbridgepark.org/

ハイライン

フレンズオブハイラインが市とライセンスを締結し運営を行っています。民間の寄付金でほぼ全額をまかなう仕組みです。パンデミック時には線上の狭い空間のため距離が取れないことから入場停止になってしまっていましたが、今回は入ることができました。沿線は開発が進み、有名建築家の建築が多く建っています。北側のハドソンヤードの開発と接続し、今後は東側のペンステーションと接続するとのことで相当なインパクトがありそうです。
https://www.thehighline.org/

ハイライン⇔ペンステーションの将来接続部分

ブライアントパーク

ブライアントパークBIDが市とライセンスを締結し運営を行っています。運営の規模、財源、内容など突出している公園です。
https://bryantpark.org/

リトルアイランド

資産家であるバリーディラーさんが、ハリケーンサンディで被害を受けたピア54の再生として、完全民間100%で設置し運営しています。2021年5月オープンで、パンデミック時には入場制限がされていましたが、現在は入ることができました。これはテンション上がります!
https://littleisland.org/

ルーズベルト島・フォーフリーダムパーク

ルーズベルト島にマンハッタンからトラム(ロープウェー)でアクセスして、島の南側には絶景が広がります。ルイス・カーンの設計を40年かけて完成したとのこと。
https://www.fdrfourfreedomspark.org/

プロスペクトパーク(スモーガスバーグ)

我々の宿泊先はこのプロスペクトパークの近くで、当時はスモーガスバーグがブルックリンブリッジパークではなくここで行われていました。
https://www.prospectpark.org/

イーストリバーパーク

ハリケーンサンディを機に、気候変動によりマンハッタンを洪水から保護するため、市は大きな投資をして、イーストリバーパークに防潮壁を設置し、かさ上げして新たな公園を再整備する計画をつくり、工事を始めています。しかし、近隣住民から、工事中数年間公園が使えないこと、樹木や野生生物の生息地の破壊、解体や建設による大気汚染、市の計画プロセスや内容に不信感があることなどから、市民や専門家の間でも賛成反対の議論があり、反対運動が起きました。高潮対策の技術的な適切な方法とコストのバランス、気候変動や洪水リスク対応の急がれる時間と丁寧なプラン内容の精査や合意形成にかかる時間のギャップ、隣接するNYCHA公営住宅エリアの事情などの状況下で、どう連立方程式を解いて改善していくのか。日本でも同じ問題が起こりうる、非常に身近で複雑な問題です。
https://www.nycgovparks.org/parks/east-river-park

設備投資が行き届いていない空間

ニューヨーク全体には、後ほど紹介しますが公共空間への投資が長い間行われていないエリアがあり、公平性の議論で格差をなくしていくようCPI(Community Parks Initiative)プログラムなどが進められていますが、マンハッタン(ローワーイースト)にもそのようなスペースをいくつか見つけました。このような小さな空間の改善は重要ですが、デザインや運営を検討する地元側のパートナーをどう発掘するか位置付けるか、簡単ではないですね。

コミュニティガーデン

まちを歩くと突然現れる、コミュニティガーデン。これには歴史があり、市の保有するガレキ置き場で放置されていたものを有志がゴミを撤去し土を入れて緑化、その後市がホームレス対策や犯罪防止のため競売に欠けられそうにったのを反対運動を経て恒久利用ができるように。それぞれ個性があり愛情を感じるステキな空間です。以下のサイトにはマップがあります。
https://www.ejapion.com/community/36705/3/

トンプキンズスクエアパーク

マンハッタンのアルファベットシティ(イーストビレッジ)の中心に位置する公園。1980年代までホームレスが野営しドラッグや犯罪の多い荒廃した場所でしたが、公園改修に伴い1990年代以降、周辺のエリアの変化にあわせ、スケボーやドッグランや子供の遊び場などに若い人からお年寄りまで多様な人たちが使いこなしている、しかしきれいすぎない良い感じの公園でした。
https://www.nycgovparks.org/parks/tompkins-square-park

ピア15

2階建ての公園になっていて、2階には芝生や対岸のブルックリンを眺められるデッキやベンチがあり、水辺の1階には音楽がガンガン流れているレストラン。これは本当に素晴らしい立地とデザイン!フェリー乗り場からすぐ。
https://www.watermarkny.com/

ピア17

2012年のハリケーンサンディで被害を受け閉鎖されていたが、2018年からオープンしているとのこと。ショップやフードコートが入っていて、水辺はすべてくつろげるように解放されています。
https://www.pier17ny.com/


タイムズスクエア(Times Sqare)

なぜか夜に行くことが多く昼の写真がないのですが、とにかくエネルギーを感じる場所でした。Timさんの話を聞いて20年の蓄積と試行錯誤は感慨深く、また現在も常に課題を解決して進化していることがわかりました。
https://www.timessquarenyc.org/

ヘラルドスクエア(Herald Square)

タイムズスクエアからブローウェイを南に下ると現れる。34th Street Partnershipが運営しています。このBIDはブライアントパークBIDと理事が重複していて、お互いのエリアの相互回遊を目指しているとのこと。
https://34thstreet.org/

フラットアイアン(Flatiron Plazas)

フラットアイアンビルに接しており、FLATIRON NOMAD PARTNERSHIPが運営しています。隣接して、シェイクシャックの1号店で有名なマジソンスクエアパークが立地しています。ガチャガチャしていなくて落ち着いていて周辺にもいいお店がある、なかなか魅力的なエリアだと感じました。
https://flatironnomad.nyc/

ユニオンスクエア(Union Sqare)

ファーマーズマーケットで有名なこの広場&公園は、ニューヨーク市で初めて公園の清掃や警備を周辺の住民や事業者がやり始めて、初のBIDとなったユニオンスクエアパートナーシップが組織化されたところ。地元の生産者を応援するこのマーケット毎週月・水・金・土曜日に行われています。
https://www.unionsquarenyc.org/

アスタープレイス(Astor Place)

ユニオンスクエアから少し南にに下ったところの広場。アスタープレイスとクーパースクエアはセットで道路区間再編が行われ、2016年に完成しています。

アスタープレイスとクーパースクエアの道路空間再編を、クレアが解説している動画がありますのでどうぞ。
https://www.wired.com/video/watch/wired-news-and-science-street-design

クーパースクエア(Cooper Square)

アスタープレイスから少し南に下ったところにあります。

フルトンモール(Fulton Mall)・アルビースクエア(Albee Square)

ブルックリンのダウンタウンにある歩行者専用道路とトランジットモールのショッピングストリートで、中心にアルビースクエアがあります。当日は雨で人通りが少なかったのですが、周辺の交通規制が効いているのか、バス以外の車両は少なく人が歩きやすい環境でした。アルビースクエアは2011年に完成しています。
また、さらにフルトンモール周辺の空間再編のビジョンがあり、下記のサイトに掲載されています。
https://www.downtownbrooklyn.com/about/big-ideas/public-realm-vision-plan

オープンレストラン

ニューヨークでいたるところで目に付いたのは、このオープンレストラン。パンデミック時の緊急対応で、スモールビジネス振興、雇用の維持を目的として道路(車道)空間を申請のみで使えるというもの。なんと、12,000軒を超えています。基本的な仕様や留意項目は決まっているが、様々なデザインがあり面白い。これについては別途詳しくお伝えします。
https://experience.arcgis.com/experience/ba953db7d541423a8e67ae1cf52bc698

ストーンストリート(STONE STREET)

ウォール街の近くにあるこのストリートは、昼間に通ると道路が完全に沿道の飲食店の客席になっています。朝早くに通るとなんと何もない、毎日設置撤去を繰り返しているのですね。魅力的な空間です。
https://www.yelp.com/biz/stone-street-historic-district-new-york

ニューヨークフェリー

10年前とは全く別物になっている!ルートも充実し、マンハッタンとイーストリバー沿いの東側を結んでいて、それも地下鉄と同じ料金で本数も多く、元工業エリアの川の東側エリアの価値を上げています。社会実験を重ねて2017年にNYCフェリーに統合し、市の負担が大きいので色々議論があるようですがこの判断はすごい。
https://www.ferry.nyc/

ペンステーション

メインターミナル駅にも関わらず、以前からニューヨーク市民でも迷ってしまうと言われているペンステーションが、長い年月をかけてリニューアルを進めています。ニューヨークの鉄道は日本のようにあらかじめ決まったホームに電車が来るのではなく、ダイヤが遅れても対応できるようにその場で空いているホームに入線し、その情報が直前にしかわからないので乗り遅れるという事態が今でも発生しているらしい。。地下にある狭い地下道の空間からわかりやすい大空間と鉄道情報が入手できる駅に改造中です。

ワールドトレードセンター駅

9.11の後、ワールドトレードセンター駅ターミナル周辺を、時間をかけて再開発しています。カラトラバの設計、美しい。周辺はまだ工事中です。

TURNSTYLE(地下マーケット)

ニューヨークでは治安上の問題や電線が地中化されていて触りにくいことから地下街はないそうなのですが、この場所が最近できて話題になっているとのこと。59thSt-ColumbusCircle駅に接続していて、飲食店や物販店があり、そこで軽く飲食するスペースもあるすぐれものです。
https://www.turn-style.com/

TURNSTYLE

イサム・ノグチ美術館

高松にあるイサムノグチ庭園美術館、モエレ沼公園などに続き、ようやく来ることができました。

ハドソンヤード再開発

以前の鉄道車両基地跡の再開発プロジェクト。巨大オブジェのThe Vesselは、残念ながら飛び込み自殺が多発したため登れなくなっていましたが、これを作ってしまうニューヨークはすごい。EDGEという西半球一高い展望台は、335mからの眺望と空中浮遊感が半端ない!
https://www.edgenyc.com/ja

自由の女神

実は初めての訪問でした。建設時の困難を乗り越えたストーリーもすごいけど、できたものをメンテナンスして維持する努力も半端ないですね。




ブルーヒル(Blue Hill)

しおりのオススメで、ラッキーなことに日本から予約が取れて訪問しました。農園や牧場や農業教育も含めて、健康で長続きするフードシステムをつくることが目的のレストラン。詳しくは、しおりのレポートをご覧ください。

レストランの飲食空間
広い丘全体で農業や畜産を行いつつお客さんをその世界観の中に受け入れる

ジャクソンハイツ(JACKSON HEIGHTS)

ニューヨークの中でも、人種のるつぼであり、様々な人種やバックグラウンドの人達が暮らすエリア。ここはぜひ行きたかったところ。中心部から電車で30分強くらい東に行ったところにあり、近くに来ると白人は電車の中で一人も見かけなくなります。駅を降りると別の国に来たような感覚で、道路や広場に自由に?出店が並び、おっちゃんたちが広場で麻雀をし、子どもたちが遊んでいます。マンハッタンとは異なる、飾らない生活感のある幸せな風景でした。ここでもジェントリフィケーションの問題が起きているとのことでしたが、直接聞けてはいません。
このまちを観察したドキュメンタリー映画「ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ」の情報もどうぞ。
http://child-film.com/jackson/

プラザプログラムで生まれ変わったコロナプラザ
34th Avenueはコミュニティの関わりでオープンオープンストリートが実現している
ニューヨーク市交通局のオープンストリートマップ、赤丸の場所が34th Avenue
このエリアは子どものためのプレイグラウンドが多く、伝統建築群が残るエリアもある
各種整形、美容室、小物、コロンビア・ペルー・アルゼンチン、アジア各国の料理店などが並ぶ
駅に隣接するダイバーシティプラザ、広場に面するバングラディッシュ料理店は最高!


以上がニューヨークの回ったところの一部のご紹介ですが、記憶力の悪い自分の備忘録も兼ねています!
これらの公共空間やまちがどのような背景や経緯で今の状況にたどり着いているのか、またパンデミックを経てどのようなことを目指しているのかなど、ニューヨークで活躍されている官民3人の方々にヒアリングしましたので、次の号ではその内容の紹介と私の感想などを書きたいと思います。
(泉 英明)

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