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歌舞伎「吉例顔見世大歌舞伎」感想

 初体験の歌舞伎観劇で、2014年11月17日(月) 16:30からなんと終わった時間が20:45です。休憩時間は合計45分間(最初が30分、次に15分の休憩)ありましたが、もし全く知識を入れずに歌舞伎を観劇しに行く人がいるなら注意した方が良いです。休憩時間と上映時間の把握は大事ですよ、と!

 私は歌舞伎の知識なんて全くありません。一般的に流通してるような歌舞伎のイメージと、ネットで得た「上演中に合いの手が入るらしい」ぐらいしか知りませんでした。
ほとんど何も知らない世界のことなので、まずは舞台やら衣装やらを語ります。

■ 舞台について

 劇場自体は劇団四季と同じくらいの広さかな~と思います。劇団四季ほど奥行きはないかなぁ。私は3階席の安い席に座ったのですが、良い感じに全体が見渡せる席でした。
あ、でも、花道(舞台から客席の方に伸びる通路みたいなもの)は完全に見切れていました。と言うより、前の人が前傾姿勢だったので見えなかった。お客さんが全体的に前傾姿勢になっていたので、歌舞伎はそういう客層なんでしょうね。


■ 衣装について

 衣装が、か、かわいーーー!!!ぶっちゃけ着物の知識がないので実は普通の組み合わせなのかもしれませんが、着物の柄や色合いの合わせ方がものすごくかわいーーー!!!
今時のチェック柄に古風な色合いや鮮やかな色合いを重ねるのとか本当に可愛いし、皆さん綺麗!

それに何より少年が!!!少年が可愛い!!!!!3作品中3人ほど子役が出てくるのですが、何この子たち天使????天使だよね????ものすっごく興奮しましたカワイイです!!!


■ 音について

 三味線、横笛、唄などの生演奏が良いです。綺麗に響く!
恐らく、歌舞伎役者も含めて全員マイクを使ってないです。それでも綺麗に通る。
だがしかし!!セリフは別!!こちらへセリフは届いているけれど、歌舞伎特有の強弱を付けられると全く聞き取れない部分が多々あります。これは慣れないと難しいかなあ。というか初心者はここで脱落するんじゃないかなと思いました。
一応、聞き取れなくても、名詞やその時の雰囲気で「今何をしているか」はわかりますが、話にのめり込めないのは難点じゃないかなぁと。






~~~~ネタバレするよ~~~~








■ 演目について

私が見に行った舞台は「吉例顔見世大歌舞伎」という名前で、「御存知鈴ヶ森」「勧進帳」「義経千本桜」というものです。

御存知鈴ヶ森

 舞台から受けた印象をそのままあらすじとして語ります。

人斬りをしてしまい賞金をかけられ追われている白井権八(イケメン)が鈴ヶ森という場所で金目当ての山賊もどきに襲われるがメッタ斬りにし、それを見ていた偉い人(名前忘れた)が「お前、すごいな!江戸こいよ!」と言い、権八が「お世話してくれるなら行ってもいいかなぁ」と言い、「そんな事かよ!なら来いよ!約束だぜ!」みたいな事を言って二人は江戸で会う約束をしました。完。

 正直、これを見た時は「権八クズじゃねえか!」しか思わなかったのですが、この演目の最中に山賊もどきが白井権八を襲い、掴みかかって「しめたぞ」と言います。その時に客席から「しめたか!」と合いの手が返ってきます。
その後にも「しめたぞ、しめたぞ!」「しめたか、しめたか!」という合いの手が綺麗に入るので、ああこのお話は観客が参加するタイプの演目なのだなぁ、それは面白いなぁ~と感心しました。こういう、お客さんによって更に盛り上がる演目は素晴らしいですね!権八クズですけどね!

歌舞伎十八番の内 勧進帳

 歌舞伎を見るにあたって何も知らない演目を見るより何か知ってる事柄の演目を見たほうが良いだろうと思っていました。この勧進帳はさらっと流し読みしたところ、どうやら弁慶と義経が出てくるらしい。おっ、そういや国語の教科書にも乗ってたような。これならいける気がする!そう思ったのですが………台詞が全く聞き取れなかった!かなり楽しみにしてたのに!!

私が把握出来たストーリーはこうです。

山伏に扮した義経・弁慶らがとある関所のような所を通ろうとしたところ、そこの役人に目をつけられるがなんとか窮地を脱して関所を通り抜けられた。

国語の教科書なんて全く覚えてないので観劇後にググりました。うん、だいたい合ってる……。
 全然聞き取れなくて退屈だったんですが、この演目、途中で2回ほど和楽器ロックみたいな感じで三味線・横笛・唄の合奏を聞くことが出来るのがとても良かったです。無駄に興奮してしまいました。

義経千本桜

 今回の演目でこれがとても楽しみでした。一体どこでこの名前を把握したか忘れましたが、義経って書いてあるんだから義経が出てくるんだろうそうなんだろうと思ってこのチケットを買ったんです。
でもね、この演目の正式名称…すっごく小さく書いてあるのですが「義経千本桜 すし屋」だったんですよね……
私が見たチラシはこれですよ?

http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/images/kabukiza_201411ff.jpg?html
(追記)もう削除されてる!残念ながら今は見れません。

いや小さすぎだろと。すし屋もっと主張しろよと。
観劇中にすし屋がメインのお話が出てきて、さすがにびっくりしました。何度心の内で(あれ?これ義経関係なくね??なんですし屋?)と思ったことか……。
 さて、ではこのお話のあらすじを語ります。平維盛を匿う事になったすし屋が中心となっています。

ある晩維盛の妻と子供が一晩の宿を求めて偶然すし屋に訪れ、維盛夫妻は再会する。しかし維盛はすし屋の父以外には正体を隠しており、偶然居合わせたすし屋の息子にその正体がばれ、役人に維盛の首、妻、子供を差し出して褒美を貰う。それに憤ったすし屋の父が息子を刺すが、実は維盛の首は偽物の首、妻と子供は己の妻と子供を扮装させたと言う。すし屋の父は刺した事を詫び、維盛夫妻は感謝し、維盛自体は仏門に入ろうと決心し、そのまま息子は死ぬ。

…………え!?
何が何だか分からなかった。全く分からなかった!!なんで自分の妻と子供を差し出してまで維盛を庇ったのかよく分からなかったし、良い話風にまとまってるのも意味が分からなかった!!普通に死ぬの!?なんなのこれ!?私が聞き取れなかっただけで実はそこに至る背景があったの!?
もう、混乱しっぱなしです。






■ まとめ(ネタバレなし)

 これらの3つのお話が16:30から20:45まで上演します。休憩時間を差し引いても、これで一番安い席が4000円だから安いとは思う。思うが、私には合わなかったな!わからなくて!
実際見て、私には合わない、でもここは良かった、あれは良かった、これは駄目だったと感じられたのは良い経験になりました。そういう意味では楽しかったです。
よーーし、今度はまた別のものを観に行くぞーー!!次はバレエだーーー!!

(追記)もしかしたらイヤホンガイドを借りてたら面白く見れたのかもしれません。ウーン、失敗。

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