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ゲーム「朧村正」感想

 和風アクションゲームである「朧村正」。爽快さを存分に味わうために、すべて無双モード(一番簡単なモード)でプレイした感想です。
思い切りネタバレしている感想なので、ネタバレされたくない方は注意!

ジャンル:絢爛絵巻和風アクションRPG
プレイ時間:20時間以上
媒体:PS Vita

■ ゲームシステム

 プレイは簡単、爽快!
レベルを上げる、武器を作って強化するというわかりやすいシステムです。レベルが上がっても上位の武器を作らないと強い敵に太刀打ち出来ないので、難易度の塩梅は良かったです。
 本編スのトーリーは2種類存在し、鬼助ルート(忍)と百姫(お姫様)ルートが存在します。選ぶことによって、シナリオもアクションもかなり異なるのが楽しいポイントです。




~~~~ネタバレするよ~~~~





■ 鬼助ルート

 最初は鬼助からプレイしました。鬼助は忍びで、当初は無愛想な印象でした。いやぁ、この無愛想な鬼助がまさか自分が好いた相手のために己の里を捨て相手のためにどこまでも尽くし、仏(阿弥陀如来)にも喧嘩を売る情熱的な男だとは思いませんでした!何この人格好良い!!
 鬼助の想い人は一国のお姫様で虎姫と言います。虎姫の命が危ない時は庇い、虎姫のために里を裏切り、自分が死にそうな時に虎姫が心配だからとデメリットがあるのにも関わらず生き返る事になり(妖刀村正に魅入られ刀を振るい続けなければならない業を背負ってしまいます)、そこまでしたのに記憶喪失になってしまい、それでも虎姫が気になって追いかけることになり…語り出したらきりがないのですが、好きな人のために一直線!すごく男前です!!
 シナリオは鬼助がいかに男前なのかというお話なのですが、この朧村正には数種類のエンディングが存在します。ラストの戦闘で装備する武器によってエンディングが異なってきます。鬼助エンディングは3種類。

・エンディング1(通常エンド)

 鬼助と虎姫は死後転生し、再び人の世で出会い、さてこれからどうなることやら、というエンディングでした。か、可愛い!もしかしたらくっつくかも、という可能性が見えてくるエンディングでした。今世の業は死ぬことによって解放され、来世で、という展開は可愛かったです。

・エンディング2

 百姫(もう一人の主人公)と戦闘してエンディングになります。虎姫の遺言で鬼助が百姫に仕えることになり、妖刀を回収する御役目に付きます。鬼助があまりにも可哀想なので、正直このエンディングはあんまり好きじゃないです。いや、報われなさすぎだろう、鬼助……

・エンディング3(真エンド)

 鬼助がものすっごく格好良いエンディングでした。虎姫に「刀の業を祓うため海外まで行き、もし祓い終える事が出来、日ノ本へ帰ってこれたらお前を嫁にする。覚悟しろ」と言う。ラストは鬼助が(恐らく)刀の業を祓い終わったような描写が入り、エンディングとなります。
個人的には、鬼助が海を渡る描写が入り、「待ってろよ…」みたいなことを言って~完~と締めて欲しかった!もう一声欲しかった!ですが今世で結ばれる可能性に満ちたエンディングだったので、満足です。良かったです!


■ 百姫ルート

 ゲームシステムは鬼助と同じですが、アクションが少し異なります。
 ストーリーは百姫が飯綱陣九郎という悪人に取り憑かれてしまうお話です。本来陣九郎が取り憑こうとしていた相手は百姫ではないのですが再度取り憑く手段がなくなってしまい、もう一度取り憑く手段を探しだす、というお話となっています。陣九郎は最初ただの悪人なのですが、百姫に惚れていったのか段々デレていくのが面白かったです。
こちらもエンディングは3種類。

・エンディング1(通常エンド)

 ツンデレが極まったお話でした。悪人の陣九郎が百姫を庇い、陣九郎なりに百姫の命乞いをするのがとても良かった。また、百姫が陣九郎の業を少しでも減らそうと仏門へ入る選択をしたのも可愛らしかったです。

・エンディング2

 鬼助と戦闘するエンディングになります。陣九郎は死んでしまうけれど、百姫に朧流の流儀を全て託す。百姫はその後記憶をなくしてしまうけれど、自分を知るために全国行脚するエンディングです。
なんだか鬼退治みたいなノリのエンディングなので、テンションの面白さが好きなエンディングです。

・エンディング3(真エンド)

 まさかの、まさかのエンディングでした。というか陣九郎、お前やっぱり百姫に惚れてたんじゃないか!陣九郎の本来の目的は果たす事が出来、百姫とも結ばれ、雪之丞(陣九郎が本来取り憑こうとしていた相手)だけが不幸だけどめでたしめでたしで終われるエンディング。そして百姫は幸せそうに笑ってる。結構痛快なラストでした。かなり好きです。


■ まだまだ楽しめるDLC

 朧村正には追加DLCが存在します。まったく別の主人公なので全然違う話が楽しめるのですが、値段もお安く楽しそうだったのでプレイしてみました。
 追加DLCでもエンディングが数種類あるようですが、今回は1つしかプレイしていないので、感想も1つずつ。


■ 追加DLC:化猫

 猫が主人の恨みを受けて猫又になり、恨みを晴らす物語です。鬼助・百姫は刀を3つ装備出来ましたが、猫又では通常の猫・猫又・化猫の3パターン。これは慣れるまで操作し辛かったです。刀ほど威力が上がらなかったので。ですが刀の生成とは別に「鍛錬」という形で攻撃力等を上げられます。この辺りをやりくりして慣れることが出来ました。
 

・エンディング1(通常エンド)

 宿敵を倒しても恨みは晴れず、関係者を適当に殺し回ってるところを雇われの飯綱陣九郎がやってきて退治されてしまうエンディングです。
百姫ルートの前のお話で、この戦闘があったせいで飯綱陣九郎は祟りを受け、病にかかり、生き延びたくば誰かの体に移らなければならなくなります。退治された猫は逃げのび、とある寺にやっかいになり、あれだけ拘っていた恨みもどうでもよくなり、幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたしで終わります。
途中まで恨み大爆発だったせいか、終わり方がとても可愛いエンディングとなっています。


■ 追加DLC:一揆

 年貢が厳しく直訴しても取り合って貰えず、一揆する事になった村人の話です。この村人の装備はくわ・鎌・竹やりの3つです。よ、弱い!あと気のせいかもしれないけど、貰えるお金少ない!
 主人公達村人がものすごく普通の村人で善人なので、お話の展開や武器や能力はとても納得が行くものでした。村人は強くないしなぁ。でも弱すぎても使えないので、サポートが入ります。そのサポートの入り方がうまい。ゲームバランスがうまく考えられてるな~と感心しました。

・エンディング1(通常エンド)

 諸悪の根源、藩主家老を倒したが捕まって殺され、地獄に落ちて罰を受けるが仕置する鬼が足らずに現世へ帰されてしまうエンディング。
藩主家老を倒したことによって年貢は厳しくなくなり、村人たちは平和に暮らしましたとさという物凄くご都合主義な展開でした。素晴らしいです。
主人公たちが善人なので、若干無理やりでも救われて良かったねという気分になれます。こういう「めでたしめでたし」が似合う物語って良いですね!


■ 追加DLC:白蛇

 幼いころから忍として育てられ、とある任務で殺した人物が自分の父親だと気付き、里を裏切って復讐する話です。その途中で白蛇の神に祟られてしまいます。
 操作性は……うーん、一揆(村人)の操作性より断然プレイしやすい。けれど、化猫と比べるとちょっと操作しにくい。間合いを掴むのが難しいのと、力を消費して攻撃する遠距離攻撃用の武器が多いのですぐ力がなくなってしまうのが欠点ですね。武器は苦無・鎖鎌・爆雷。扱いづらくても戦闘シーンが格好良いです!

・エンディング1(通常エンド)

 宿敵を無事倒し、白蛇に祟られて死ぬエンディング。けれど、死んだ主人公は家の者に手厚く葬られて首塚として祀られ、幽霊となった主人公と白蛇が仲睦まじく話をして物語は終わります。
こちらは死んでしまうけれど、幽霊となって意外と元気に(幽霊に元気って表現を使うのは変だけど)やっているので、悲壮感は全くありません。こちらも「めでたしめでたし」で終われる話でした。可愛らしいエンディングです。


■ 追加DLC:鬼娘

 女好きの男が間違って鬼娘に求婚してしまい、受け入れられてしまったのでどうにか逃げることができないかと画策する話です。鬼娘は閻魔様の末娘で、失せ物を探しに地獄を出て現世にいます。うる星☆やつらを思い出しました。この女好きの男と鬼娘のドタバタラブコメディ、こういうパロディ素晴らしい!
 ゲームの操作性は化猫と似通っていました。子供・大人・大鬼の3つです。この鬼娘は打ち出の小槌を持っており、自由に3つの姿になることが出来ます。化猫で慣れていれば鬼娘はとても操作しやすいと思います。

・エンディング1(通常エンド)

 鬼娘は地獄に帰ってしまうが、男に「親を説得して戻ってくる」と約束します。男は真面目に働くことを決め、数年後、男に縁談が持ちかけられ断ろうとしたが断れず、その縁談の娘は実は親を説得し終えた鬼娘だったというものすごく可愛いエンディングでした。






■ まとめ(ネタバレなし)

 プレイ時間は鬼助・百姫ルートは物語をなぞるだけならあまり時間はいりません。1つ目のエンディングを見るだけだったら、えーと、25時間くらいかな?3つのエンディングを迎えるのもそんなに大変ではないと思います。
 追加DLCは1つ目のエンディングのみでしたら2~3時間でクリア出来てしまいます。サクッとクリアできるのにゲームの面白さはかなりのものですので、アクションに苦手意識のない方は是非!オススメです!

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