【詩】隠れ洞
自分の腹を引き裂いて
不安の虫をばら撒きたい
その虫は醜く這って
これ以上はもうやめよう
なんて汚く穢い生き物だろう
何処にも誰にも
受け入れられることも無く
まともを装わなくてはならない
できるのか? お前に
腐りかけたら身を隠し
ひとりでどう耐えればいいのか
絶えればいいのか
頼ってはいけないのに
拠り所を探し
差し出されたその手も
虚偽の舟に見えてならない
頼ってはいけないのに
破壊されてしまうから
知らない自分に
破壊されてしまうから
鈍らせて噛み殺し
目覚めを忘れて眠ればいい
その夜は明けるなどと誰が言う
寝ても醒めても夜なのに
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