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snaq. meはサービス開始から4年を迎えた2020年3月3日に少し大きめのリファインをします。

2016年3月2日におやつの定期便としてsnaq.me(スナックミー)をローンチしてから早いものでもう4年がたった。ちなみに2015年の3月3日に、初めての決済が行われ(創業メンバーの母親や知り合いは除く)、翌日3月4日は創業メンバー3人で2箇所でマルシェ出店していた。

新しくD2Cブランドを立ち上げるときに、商品となるモノが大事なのはもちろんのこと、ブランディングが大事で、それを表現するクリエイティブを重要視するというのがセオリーになっている。それ故、多くのD2Cブランドを生み出している米国ではGin Lane(Pattern)のような、D2Cを立ち上げ時から支援をするクリエイティブエージェンシーも存在している。

4年前にsnaq.meをローンチしたときはD2Cなんて言葉は使われていなかったし、僕らも"D2Cブランド"を立ち上げたとは考えていなかった。実際に、ローンチした時のLPのトップ画像はShutterstockで買ったもので、ロゴもどこかで拾ってきたフリー素材。広告に使ったクリエイティブは今考えると言葉の通り"ヤバい"クオリティだった。スマホで撮影していて加工すらしていない。

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こんなクリエイティブでも利用してくれる方がいて、ユーザー数が100を超えたころから広告をやめてもその後は自然にユーザーが増えていった。

ローンチ時からsnaq.meのことをブランドではなく、"webサービス"と考えていた。webサービスの特徴は永遠にβ版というところにある。完成形はなく、毎日改善をして常に進化していく。今もそうだけどsnaq.meのサービスの完成度に満足したことはなく、目指しているのはもっと良い&新しい体験を提供すること。自分達は毎日少しずつ改善しているので気が付かないが、半年くらい経つとサービスとしても結構変わっていることもあるし、変わっていないといけないという気持ちでサービス運営をしている。

リーンにサービスをローンチし、ユーザーフィードバックを受けて(ターゲットや訴求点なども含め)高速にブラッシュアップしていく、という点と、かっちりとブランドを作り込む、という点が相反しているようで気持ち悪く、ブランドを作り込む、ということを避けていたということもある。さすがにスマホ写真はまずいよね、ということでローンチ後2ヶ月くらいして、数万円で一応それっぽい写真を撮ってもらった。

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そもそもターゲットも曖昧だった、もともと自分自身がほしいサービスを作ったということもあり、初期のターゲットは自分。ターゲットはどういう人?と聞かれて今でこそ答えられるが、ローンチ当時はよくわかっていなかったということもある。創業メンバー(関西出身)にはペルソナだれやねん?と言われ、ペルソナを決めるための資料まで作ってくれた。「えっ、俺だけど?」と言いつつ、ペルソナやターゲットについて1時間くらいディスカッションした記憶がある。ペルソナやターゲットをバシッと決めるよりも、ローンチしてみて反応の良い方々をターゲットとみなす、という考えがベースにあったので、結局詳細なペルソナやターゲットは決めずに走り出した。

蓋を開けてみると女性のユーザーのほうが圧倒的に多かった。ローンチ後にやったことは満足していただいているユーザーの方の声を取り入れ、サービスを改善すること。女性のユーザーの方のほうが満足度が高く、満足度の高い方の声を参考にサービスやクリエイティブをチューニングしていくので自然とデザインなども女性よりなものになってきた。デザインのルールは無く、その都度最適と思われるものを作っていたので、数ヶ月通しでみるとクリエイティブの統一感はなかった。

ローンチから半年ちょい経った2016年の10月、ある程度ユーザー数が増えてきたこともあり、そろそろこの(フリー素材の)ロゴヤバいよね?ということで、創業メンバーの知り合いでsnaq.meを利用してくれていたことのあるデザイナーさんにお願いしてロゴを作ってもらった。ちなみにそのデザイナーさんはロゴ作成から約3年後に社員になってくれた。

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フリー素材のリスでもなんとなく良い感じがしていたことが恥ずかしくなるような素敵なロゴが出来上がった。なんとかロゴは決まったが、いわゆるブランディングについての意識は低かった。というかリテラシーが低かった。まだまだサービスが完成形には程遠いという思いもあり、やはりwebサービス的に、ユーザーの声を実際に聞きつつサービス改善をしながら、クリエイティブについてもチューニングを行ってきた。

サービスを改善しつつ、常に順調に成長してきたわけではない。2018年の末頃はサービスの方向性に迷っていた時期で、気が付かないうちに自分のなかでサービスを提供しているという意識が薄れ、モノそのもので勝負しようと考えてしまっているところがあった。食関連でも色々なD2Cブランドが出てきていたし、ブランディングをしっかり固めるというのが正解なんじゃないかという気持ちになることもあった。もともと新サービスやリサーチが好きで、新しい海外サービスやD2Cブランドも調べていたので、冒頭に書いたようなクリエイティブとブランドを作り込み、セオリー通りにブランディングとマーケティングを行うべきか、迷いが生じたのかもしれない。

自分の中に迷いもあったので、チームのメンバーにも迷惑をかけたし、チーム内から不満の声も増えた。ここにきてsnaq.meというサービスをピボットすることも考えていたが、既存のサービスをとても満足して数年に渡って利用していただいているユーザーがいることに気がつき、初心に戻る意味でも電話インタビューを行った。特に満足度の高いユーザーの方の声を聞いた結果、snaq.meでお届けしているおやつそのモノもそうだが、サービスに満足いていただいていることがわかった。モノを食べている瞬間もそうだけど、boxを開封する瞬間が一番楽しい、次は何が届くか考えながら待っている時が楽しいなど。子育て中に子供が寝たタイミングでこっそり食べる自分だけの秘密の楽しい時間になっている、仕事が忙しい中でsnaq.meが家にあると思えるとちょっと頑張れる、などsnaq.meを通じたストーリーも伺うことができた。

自分たちでも気が付かないうちに”モノ”を売ろうとしてしまっていたこと、自分たちは”モノ”ではない”サービス=体験”を提供すべきということ、に改めて気がついた。そこからは大きな迷いもなくなり、"体験"というキーワードにフォーカスしてサービス改善に取り組んだ。その頃から、お菓子=モノ、おやつ=体験/時間、というように言葉を使い分けるなど意識的に行ってきたし、チームでも、モノじゃなくて体験を提供しよう、ということを意識的に言うようになった。

それまでは、"良いサービスをつくる"ということにフォーカスしていたこともあり、会社として目指す姿なども言語化していなかったが、いわゆる会社のミッション「新しいおやつ体験を創り、おやつの時間の価値を上げる」みたいなものもこの頃に決まってきた。

そんなこんなで、あえてブランドについてかっちりとした定義をせずにここまで来たけど、ある程度多くのお客様にご利用頂き、ようやくのブランド輪郭が見えてきた。そして、snaq.meのサービスの方針に対する迷いがなくなったこともあり、このあたりで一度ブランドを定義しても良いんじゃないか、ということを考えるようになった。リブランディングやリニューアルではなく、リファイン、という言葉を使っているのは、何かを変える/変えたいということではなく、すでに今あるものを言語化/表現して洗練させようという想いと、snaq.meは改善の繰り返しで、常にリファインされていてまだ完成形にはなっておらず(永遠のβ版なので完成形は無い)、今回も少しだけ大きめのリファインという意図もある。

snaq.meがこれまで大事にしてきたことや、ユーザーの皆様と一緒に作り上げてきたことを言語化し、一度クリエイティブに落とし込んだイメージだ。

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ロゴへのこだわりなどについてはあまり言及するつもりはないけれど、今回もリスは残したかった。サービス開始当初、snaq.meというサービス名が決まったけれどなんとなく寂しかったので、文字の隣にいくつかのアイコンを置いてみた。コーヒーカップやナッツなど。でもあまりしっくりこなくて、なんとなく、ほんとになんとなくリスを置いてみたときに、なんか急に親しみが湧いてしっくり来た。どんぐりのような木の実やナッツ(ヘルシー?)を食べているイメージもあるし、これだ、となったのを憶えている。
今回のリファインのロゴも、見た瞬間にとてもしっくり来た。

思えば、これまでもリファインの繰り返しだったし、これからもリファインを繰り返していくことになる。今回も少し大きめのリファインに過ぎない。

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お菓子というモノではなくおやつ体験「おやつ体験BOX snaq.me」


snaq.meが提供するのは、お菓子という単なる「モノ」ではなく、
おやつの時間、そしてそれをワクワクしたり楽しんだりする体験、
つまり『おやつ体験』です。

全国の生産者とお客さまを繋げ、
体と心に優しく美味しいおやつを、
ワクワクと共に届けます。

おやつの時間を価値あるものに。
人々の心と暮らしを豊かにします。

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そんなスナックミーで社員として地道にリファインを繰り返して良いサービスを作っていくことに興味のある方を募集中です。



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