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【トトロ】シンプルな暮らし|実はミニマリストな家族?

ジブリ作品って、どこか懐かしい暮らしが描かれていますよね。今回は「となりのトトロ」を題材に、サツキたち家族は実は「ミニマリスト」である、という話をしていきたいと思います。

「ミニマリスト」である理由は以下の3つ。

理由①:軽トラ1台で引越しできる


主人公であるサツキとメイ、お父さんの3人が田舎に引越してくるシーンから物語がはじまります。

引越しに使われたのは3輪トラックで、今でいう「軽トラ」です。トラックの荷台には荷物が山盛り(いかにもジブリ)ですが、家族の荷物にしてはかなり少なめです。

引越し専門ブログ「ひっこしするZooh」によると、軽トラ1台で積める荷物量の目安として「軽トラックの荷台が満載となってしまった事例」を挙げながら、

“1人暮らしの人が必要とするそれなりの生活用品を、ほとんど運ぶことが可能”
https://hikkosi-mitumori.sakura.ne.jp/post-1774

と書かれていて、軽トラ1台で引越しできる荷物量は「1人暮らし」相当の荷物量といえます。このことからサツキたち家族の荷物が「いかに少ない」かがわかります。

「となりのトトロ」©1988 Studio Ghibli

タンスなど大きい荷物は「お父さん」と「トラックの運転手」の2人で運んだり、荷解き作業を「隣のおばあちゃん」に手伝ってもらっていますが、新居への搬入作業は引越し業者を使わず、基本的に「家族だけ」でしていることにも注目です。

そもそも家財道具すべてが軽トラ1台で運べるくらい少ないなら、荷解き作業も少ないので引越し業者に頼むこともない。これだけでも、サツキたち家族は見事な「ミニマリスト」といえるでしょう。


理由②:家具・家電が(ほとんど)ない


サツキたちの家には「冷蔵庫」「電子レンジ」「炊飯器」「洗濯機」「掃除機」といった家電がありません。家電であるモノといえば電気蓄音機ぐらい。(引越しシーンで登場するが使ってる場面はない)

照明の明かりはつくので電気は通っているようですが、「となりのトトロ」の時代設定は1950年代といわれていて、現代ではどの家にも当たり前にある冷蔵庫や洗濯機といった家電は一般家庭にはまだ普及していない時代です。電話すらなく、サツキがお父さんに電話する時は近所の家で借りています。

現代人にとって「家電がない暮らし」は考えられない、と言ってもいいでしょう。だからこそ「軽トラ1台で引越しできる」くらい身軽で荷物が少ないのです。

「となりのトトロ」©1988 Studio Ghibli

ココであらためて本編の引越しシーンに登場する家財道具一式をまとめてみます。(他人の家を物色するみたいで、ちょっとイヤな感じですが…w)

【サツキたち家族の引越し荷物リスト】

ちゃぶ台|机|椅子|タンス|自転車|布団|デスクライト|たらい|バケツ|本|傘|ホウキ|七輪|鍋とお玉|収納箱|竿竹|蓄音機

やっぱり家電はありません。炊飯器がないのでお米は「釜」で炊いています。掃除や洗濯は「アナログ」な方法です。掃除は「ホウキ」と「雑巾がけ」。洗濯は「たらい」と「洗濯板」あとはサツキとメイが踏んでいますw

乾燥機もないので洗濯物は天日干しですね。(梅雨時は乾かなくて大変そう…)

「となりのトトロ」©1988 Studio Ghibli

家具も家族が暮らすために最小限あるだけです。もしかすると引越しするタイミングで、ほかの家具は処分したかもしれませんが、「ちゃぶ台」がなければ家族揃って食事できないし、「椅子」と「机」がなければお父さんは執筆の仕事ができない。

「人の居場所」をつくる家具まで失くしてしまうと、暮らしが不自由になってしまいます。「ミニマリスト」とはいえ、家具を減らし過ぎるのは健康的ではないので、注意したいポイントですね。


理由③:食事はシンプルな献立

「ご飯」と「味噌汁」が中心のヘルシーメニューです。サツキがつくる弁当も、「ご飯」「めざし」「梅干し」「豆」「さくらでんぶ」と現代人からすると「おかず」がない?少し物足りない献立ですね。

まぁ戦争が終わって10年経ってないくらいなので、白米が食べられるだけで「贅沢」だったのでしょう。

「となりのトトロ」©1988 Studio Ghibli

あとは「冷蔵庫」がないので、食材は常温で保存性が高いものに限られてしまう。近くに「コンビニ」や「スーパー」、「Uber Eats」もないので献立は豊富なラインナップとはいきません。

「となりのトトロ」©1988 Studio Ghibli

でもカンタのおばあちゃんの畑で野菜を収穫するシーンがあったりと、農村なので「米」や「野菜」は豊富にありそうです。小川で冷やしたトマト・きゅうり美味しそう…

ただ、サツキたちの家に畑はないので、野菜は近所で買うか貰ってるようです。もしかしたらサツキとメイが収穫手伝ってお裾分けとかもあり得そうですが。

カンタが庭にある鶏小屋から「卵」を持って出るシーンがあるので、食材は「買う」のでなく、「つくる」ものって感覚をみんな持っていそうな農村ですね。

カンタの家の縁側で「乾燥野菜」をつくってるような場面があり(カンタは飛行機の模型で遊んでるけどw)乾燥させることで日持ちする食材に変えて、収穫した野菜を捨てずに全部食べ切る。という考えは、現代の「フードロス問題」の解決にも役立つ知恵ですね。



まとめ

やっぱりサツキたち家族は見事なミニマリスト家族でした。

・家財道具すべてが軽トラ1台で運べるくらい少なく、引越し業者も頼まない。
・家電がないアナログな暮らし、「人の居場所」をつくる家具は残して最小限の持ち物。
・米と野菜が中心の健康的な献立。常温で保存性の高い食材を使うことで、スーパーに行く手間を減らせそう。

と現代の「ミニマリスト」にも使えそうなアイデアがありました。

というわけで今回は、
「となりのトトロ」を題材に、サツキたち家族は実は「ミニマリスト」というテーマでお送りしました。

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