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GHRD-ジグソーパズル(1996-2000)

GLP-I とは?その効用と限界について:

「グローバル人財」を輩出し、彼らをして組織全体の「実質的」「変革」に繋げるためには、先ずは
①組織構成員一人一人の「意識改革」、次は
②現行ビジネスモデルの分析とポートフォリオの入れ替え、そして、
③②の必要条件としての組織戦略・戦術の漸進的変更、その上で、
④必要諸資源の導入、特に人的資源について新規採用は無論の事、既存構成員の階層別「スキルアップ」が必要である。

1996年から実施されたGLP-I(グローバルリーダーシッププログラムーフェーズ1)は、プログラムの思想および構成は極めて画期的なプログラムであり、今から振り返っても2000年以降のMCの進化には極めて重要な歴史的教訓が得られたことは間違いない。
GLP-Iは、上述の①、すなわち組織構成員の「意識改革」を選ばれた「優秀社員」を対象として実施しようとしたものである。

しかしながら、1996年の始めに米国カリフォルニア州ナパヴァレーで開催された第一回は、華々しい成功と当時の我々企画実施チームには思われたのであるが、全六回の参加者合計200数十名の「意識改革」には成功したと思われるが、グローバル組織総計6万名のほんの一部の意識改革に留まり、参加者の所属する各オフィスの根本的変革には結びつかなかったと言わざるを得ない。

プログラムに援用されたケース研究には、例えば、90年代前半にⅤ字回復を成し遂げたBritish Airwaysなどの先進欧米企業の成功ケースがある。
要は、グローバル企業の組織改革の具体的事例の数々を深く研究し、MCの現状に照らし、何をどう変えるべきかをグループ研究させ、経営陣に提案させるという試みであった。
これ自体は、有効なプログラムであると思われるし、「意識改革」という目的は、約50名の第一回参加者に関する限り、大多数の参加者は、改革の意欲に燃えて、意気揚々と帰っていった。
実行組織の末端として、自分自身も帰国後の国際人材開発室での業務にやる気満々で帰任したことを記憶している。

しかしながら、全員が全員帰国後何かを成し遂げたのかと問われれば、イエスとは言えない。その理由と考えられる主要なポイントを下掲し、その上で読者諸氏の御意見を伺ってみたい。
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"GLP-1" Ver.1.0 日本語版その2[ Answers] に続く


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