相棒小林快との物語 第五話 〜売木村合宿スタート!〜
前回のお話↓
指導者、選手と楽しく談笑しながら迎えた合宿初日の練習。
移動日ということもあり、今日の練習はストロールだ。
楽しそうに話しながら歩く選手もいれば、緊張しているような選手もいる。
学生を見ると初々しく…
?)俺は5000m14分台で走れるぜ!練習しなくても15分半くらいでは走れるかな!どんくらいで走れんの?
走るのが速いと大声で自慢しているやつがいる。やはり小林快だ。
最初の印象は、とにかくうるさい。元気といえばそうではある。
初々しさはないが、こういう選手こそ急に化けたりするものである。
彼のストロールを見てさらに驚いた。
小林快の競技成績は知っていたものの、実は歩きをちゃんと見たのはこの時が初めてだった。
もしこの歩き方であの自己記録だとしたら相当化けるぞ。
私は心の中でそう思った。
歩き方は整っているけれど、整い方が間違っている。自己記録こそ学生上位なものの、動きが身体つきに全く合っておらず、この時の歩型はやるべきことと全く逆に見えた。
ただこの日はストロールなので、遅いペースだとこういう歩きなのか、と認識だけして何も言わなかった。
そんな初日の練習は、小林快を含めた学生たちと楽しく話をしながら終えた。
その日の夜の自己紹介もほどほどに、学生合宿らしい緊張感と楽しさの入り混じった初日は終わった。
私は母校の後輩たちの歩きはそっちのけで“快の歩き”をどうしたらいいかを考えながら眠りについた。
第六話へ続く🚶♂️
次回は本練習へ🔥
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