1話 我が名はモズク
我が名はモズク
主人につけられたのは10年位以上も前の話
推測するにこのウネウネした毛並みと色がモズクなるものに似ていたのだろう
最近では足腰に違和感を覚え、散歩も億劫になってきた
毛量も減り
犬としての年齢を感じざるを得なくなってきた
主人と始まった生活だったが、途中から主人とは違う人間が一緒に行動することが多くなってきた
体格から想像するに男だ
ここ最近では私と背丈も余り変わらぬ人間がさらに2人増えた
股にぶら下がったモノを見るにこれもまた男だ
私より少しだけ体格がいい2人の男は鬼滅だのウルトラマンだの呪文のような言葉を毎晩のように叫んでいる
今ではたいそう賑やかな群れに族することになったが
先に述べた年齢はやはり否めない
ボケ防止のために
私と賑やかな4人の人間との物語を話していくとしよう
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