Think Lab というお気に入りの空間がなくなってから

メガネで有名なジンズホールディングスが個人向けに展開していた Think Lab というサービスが好きでよく利用していた。

集中空間を提供するというコンセプトのサービスで、私が利用していた当時は汐留と銀座にあった。最初は汐留がクローズになり、6月に銀座の店舗もクローズとなってしまった

何がよかったかといえば、普段から休みの日も何か書いたり、作業したりする私にとって、この空間のコンセプトがどハマりしており、入り浸っては黙々と作業に打ち込めたし、イヤホンや音楽などで自分の世界に入らなくても空間全体が集中を促してくれる居心地の良さを感じていたからである。

ただ、一般受けはしなかったのだろう。どんなに小さなニーズでも刺されば根深いと思っていたが、実は思ったほどに施設は盛況ではなかった。毎度いくたびに、ガラガラの施設で、私個人的にはそれが嬉しかったのだが、やはりビジネスにはならないよな、と薄々思っていた。集中というコンセプト以前に、やはり仕事や作業みたいなものは義務感の強いもので、積極的に前向きに取り組みたいと思う人の方が少ないということなのだろうか。

Think Lab というお気に入りの場所がなくなった今、私は休みの日にせっせと、H1TやSHARE LOUNGEといったシリーズもののコワーキングスペースやサテライトオフィスサービスを梯子する旅をしている。いつか自分のお気に入りの集中空間を自分でも作ってみたいし、もっと多くの私のような人たちが集中空間の中で成果を創出できるようになったらいいのにと思っているからだ。

私には今はまだ、この野望に投下する知識も経済力もそして時間もない。でも、いろんな空間の中に自分を投下し、自分が感じたことや大切にしたい価値観を見直すことはできる。今まではただ、集中できる空間を与えてもらっているだけだったが、今は少しずつ「この場所はこういう用途でこんなふうに使うと最大限活用できるな」とか「この空間のこういう工夫が私の集中を促してくれるのか」など自分なりに言語化できるようになってきている。

次は知見を組み合わせていく必要がある。そう思っている。今となってはさまざまな人がさまざまな場所で働く時代。そんな中で私自身が感じた、思った空間に対する価値観を提示して、みなさんがどんなふうに感じるのかをいつか問うてみたい、そんなふうに思いながら今日もコワーキングスペースでこの文章を書いている。

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