雑記「上京して最初に住んだのは西荻窪」
わからない
なぜ止まらない
この電車
私をどこまで
連れて行くのか
東京に出てきて最初に住んだのは西荻窪だった。この場所に決めた理由なんてない。
不動産屋さんが、「吉祥寺と荻窪の間にあるんですが、わりと値段も安くなるし良いところですよ」というもんだからそこでお願いしますと言っただけだ。運命に任せてしまおうとそう決めていた。
駅の周りは凄くごちゃついていた。大きなセイユー、多数の商店街、飲み屋街、職人のいる家具屋とか色々、個性強めの個人店多数、安くて美味しいお店多数、本屋さん、中古家電屋さん。
狭いのに、駅の目の前に回転寿司まであった。
ちょっと歩くと距離あるけど、吉祥寺なんてホイっていけるし。
土地勘が全くないので、周りウロウロと徘徊していた。家に帰ると、ピンポーンと呼び鈴がなる。
『知り合いなんていないのに誰がピンポンしてるんだ?』
扉を開けると○日新聞の売り込みだった。その人は扉に足をかけた。
「今、キャンペーンでお米とか配ってるんです!どうぞ!」
くれるなら貰おうと思い貰った。その後は30分くらい新聞取れと言われた。
自分がここへ来た理由と、頑張れと言われるのであなたも頑張ってくださいとやりとりが続いた。
「なんだか可哀想になってきた。もう売らないのでさっきの米返してください」
そう言われて貰ったものを全部返した。
その人が放つ雰囲気だったり顔つきは初めて見るタイプだった。人の家の扉を足で抑えるって失礼と思わないんだなとその時は思った。
ピンポーン。
数日後また呼び鈴がなった。
扉を開けると、テレビのアンテナの調整できましたと言われた。ここの大家さんと契約してます。TV見れてますか?
実際見れてなかった。
壁についてる情報コンセントにさしてもダメだったのだ。
見れてません。と伝えると営業の人が調整すると言って室内に来た。
「この建物、実はこっちがアンテナのコンセントなんですよね」
別のコンセントが正解だったらしい。なぜ使えないコンセントがあるのか?ずいぶん適当だな。そう思った。そして、調整なんて何もしてないだろ。コンセント差し替えたら見えてるやんって思った。
ジ○イコムの番組の契約について説明を受けた。
家にいないので見る時間ないです。必要ないです。と、伝えた。
他の人も契約してる、映画をBGMにできる。など延々と言われた。
見ないのでいらないと伝えたものの、その時の私は流されて一旦数ヶ月だけならと契約した。
まぁ色々と色んなのくるな。と思った。
親に連絡すると、そんなの契約しなくて良いでしょ!東京そういうの多いから!と言われ、まぁ確かに。なぜ私はいらんものにお金を使うのかと我に返った。
営業に電話して、キャンセルしたいと伝えると、「今からそんなの絶対に無理ですよぉ、何時だと思ってるんですかぁ」と、態度が急変してブチギレられた。
かなり焦った。しかし、親からクーリングオフと言えと言われていたので、クーリングオフお願いしますと言った。
「あ、はい、わかりました。少々お待ちください。」
数分後折り返しの電話をもらい、契約キャンセルの手続き終わりました。もう行かないので安心してください。と言われた。
めっちゃ嘘やんって思った。
ピンポーン。
数日後また誰か来た。
「神様は信じますか?」
いえ、わかりませんけど、神事のお祭りならやってますけど。あ、ドアに足かけないでください。私持ってるので。
聖書の事を諸々言われた。その2人の女性は、なんか表情がいびつだった。今まで見た事ないような人間によく会うなって思った。
また来ると言うので、知り合いもいないしまたどうぞと伝えた。
その後、Googleで聖書周りのこと調べていると、植物のムクゲの花は、韓国の国の花でもあるが、学名がローズオブシャロンという名前も持っており(通説ではない)シャロンとは聖書
に出てくるウンタラカンタラと書いてあった。
聖書なんて全く知らんので、この話をその女性2人に話したらタジタジし始め会話が止まってしまった。
こっちに友達いないのでまた来てくださいと言ったがもう来ることはなかった。
その後も最初に仲良くしてきた人はアムウ○イの人だった。
一緒に副業頑張ろう!と言われた。
本職頑張るんで副業がわかりません。と言ったが、向こうはノリノリパリピだった。
渋谷のアムウ○イのビルへ行き、なにかのカンファレンスに参加した。
熱狂的なライブ感があったが、そこに集まってる人間に対しては何故か信用できなかった。結局は一円も使うつもりはないと言って、散々奢らせといて彼らに利益になるような事は何もしていない。
真に悪い人間は自分だったかなと最近は思う。
あれからそこそこ東京にいるが、周りにそう言った人間は近寄ってこなくなった。
今はそういう人ともっと話して、どの様なバイアスが働いているのか、彼らの真実は何なのか知りたいと思ってる。
兎角、東京には色んな人間がいるので、正直だけでは生きていけないと、この様に思う。
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