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ママライター論争に0歳児ママライターが物申してみる。

Xで燃えていますね。ママライター。
ことの発端はヤムラさんのこちらのツイート。

これだけ読むと納得しかなかったんだけど、寄せられる意見の数々を読むと、んんん?となってしまった。たぶん、ヤムラさんのいう、「子育てを言い訳にしない」はそこまで厳しい意味ではなさそうだけど。解釈が派生して、議論が白熱しているのよね。

かくいう私も、2回ツイートしました。


これだけ吐き出してもまだ吐き出し足りず。noteまで書いちゃうというね。

というのも、がっつり当事者なわけして。独身でフリーランスになって、結婚して。妊娠した後は、ママになってからが不安でたまらなくて、ママライターが協働するギルドを立ち上げた。ママであることとプロであること、すごく考えてきた人間だと思う。

ツイートと被る内容もあると思うけど、自分でも考えを整理しながら、書いていきます。



クライアントはやさしいよ。

私が今、恵まれているだけかもしれないし、もしかしたらこれから悠長なことそうもいってられなきなるかもしれないけど。

私は、ママであることをクライアントに伝え、めちゃくちゃ配慮していただいています。保活や風邪で、納期ずらしてもらったこと、何度もあります。とんでもなく甘えています。

ただ、ちょっと状況は特殊かも。子どもがいない頃から取引して、妊娠出産を経て、今このような配慮をいただいている。

積み上げてきた信頼があるからといわれれば、それまで。

でも、たぶん、想像するほど怯えなくて大丈夫だった。

私も妊娠中、めっちゃ怖かった。というのも妊娠発覚後、すぐにつわりがひどくなり、直前の連絡で仕事をお休みさせていただいたから。温かい言葉をもらいつつも、ぶっちゃけ産後は取引続かないだろうななんて考えていた。特に私は、インタビューを仕事にしているのもあり、子育て中は厳しそうだと思っていた。

だからこそなんとかしないと!と思って。ライターギルドを立ち上げ、仲間同士でピンチヒッターとしてバックアップしあう体制を考えた。これならば、お客様も安心して取引できるだろうと自信があった。

でも蓋を開けてみると、既存のお客様は、産後も声をかけてた。ギルドの話をしても、時間がかかっても林さんにお願いしたいと言ってくれたのだ。(ちなみに、ギルド体制で値上げをしたわけでもない)。結局、ギルドを動かすことなく、取引を続けている。実際、風邪で納期をずらしてもらうなど、多大なる迷惑をかけているのにもかかわらずだ。本当に、ありがたすぎる。幸せ。

ママに優しくない会社は淘汰される

私が特別お客様に恵まれているの可能性は否めない。
でもたぶん、社会全体がやさしくなっている気がする。仕事で育休や産休を経た社員のインタビューを書いていたが、やっぱりどの会社も働きやすさには力を入れていて。だって今の時代、ママは戦力にならないなんて前時代的なことを言っていたら、炎上してしまうし、人も集まらない。もはやママが働く環境を整えるのは、会社の義務だ。

それはフリーランス市場にも言える。フリーランス新法もがっつり言及しているよね。フリーランスだからって、使い捨てしていいわけではない。雇用形態に関わらず、働き方への配慮は不可欠な時代に来ているのだ。

そもそも不測の事態は、ママに限らず、誰にでも起こり得る。ちなみに私は、今の夫と同棲してすぐ、住んでいるアパートの一室が火事になって避難し、その2時間後の取材をリスケしてもらった。快く。編集者さんは大変だったと思うけどね。ちなみに今も取引が続いています。仕方がないことで評価は落ちないよ。


話が逸れちゃった。今の状態、周りが気にしていないのに、ママ本人が負い目を感じすぎている気がする。クライアントのこと考えすぎて自分にリミッターかけるの、もったいないよ。

上流工程経験していた人ならばわかるけれど、下流のトラブルは全部上流の責任。トラブル起きると思ってスケジュール調整するのが仕事の基本。フリーランスが責任感をもつことはいいことだけど、過度な負い目を感じる必要はないのだ。

というわけで、私が言いたいこと。ママだからって煙たがるクライアントがいるなら、そもそも取引する必要なし。後悔も未練もいらない。


ママライターが意識すべきことは

私もママライターは甘えてオッケーなんて思っていない。一人で仕事するのが不安でギルド作るほどの心配性だし。

では、ママライターとして持つべき意識はなにか。

このnote書いている今も、となりに子どもが居る。先ほどもずっこけて頭をコチンした。突如匂いがただよって、うんちをかえた。子どもは逐一見ていないといけないし、完全に切り離すのは不可能。むしろ切り離さずに仕事をするためにフリーランスを選んでいるともいえる。仕事より子どもの命のほうが100倍大切だし。ママから完全に離れるのは、正直無理な話。

大事なのは、仕事の質に対してママを言い訳にしないことだと思う。

子どもの熱で、納期に遅れてしまった。寝かしつけの時間が近づいているから、誤字脱字を確認せずに提出します。タイトルをこだわれなかったのは、子どもが泣いていて集中できなかったから仕方ない。

そんな言い訳は、絶対するなよって話なのではなかろうか。

ママだろうが、お金をもらっている以上はプロで、成果物には責任がある。クオリティが保てず、継続依頼が来ないのは、それはママだからではなく、実力のせい。それは独身だろうがおじさんだろうが、変わらない。フリーランス共通の真理。自分が選ばれる存在になれなかったことの言い訳にするな。あれ、もしかしてヤムラさん以上に厳しいこと言ってる?

ちなみに納期について。ミーティングやインタビューなど対面の場は仕方ないけれど、ライティングのみならば、納期当日に熱を出したから無理は通用しないと思う。だって、「今日子どもが熱を出しました。まだ1文字も書いていません。今日の提出は無理です」と言われたら、昨日まで一体何していたの?と思うもん。クライアントに提出する納期よりも早く手を付けていたら、こんなことにはならないはず。もしくは早めにヤバそうなことが分かれば、納期を交渉できるはず。ヤバくなってから報告しているようでは、信頼を失っても仕方ない。

論外なのは、1時間前とか、納期を過ぎた後に報告すること。これはもう、救いようがない。だって社会人として基本ができていない人と仕事したいわけがない。そんなママライターがいるからママライター全体の評判が下がっているとしたら、怒りしかないね。

またまた話が逸れちゃったけど。プロとしての責任逃れにママを言い訳にするのはナシです。これは基本。


やっぱりママライター辛いので、ギルド動かしたい

とりとめもなく語ってきましたが、ここからは私の本音。

ママはやっぱり、仕事には大きなハンデだよ。子ども産む前は、こんなに他者に振り回されて予定がめちゃくちゃになること、なかったよ。今は納期1日前に完成させるのを徹底しているけれど、ママではなかった頃は当日に作業しちゃうこと、ありました。だってなんとかなるもの。本当に、ママしながら働くの、えらい。自分も含めて、とてもえらい。

そしてなんだかんだで一番、ママになってから辛いのが。


インタビューができない。

私が希望してインタビュー案件受けていないんだけどさ。やりたいことだけを考えるなら受けまくりたい。でも子ども同席とか絶対考えられないし、まだ保育園も預けていないので不可能。正直、保育園に預けた後も、急な体調不良を考えると取材入れづらい。リスケするのも大変だし、私の精神的にも迷惑かけている感じがして、嫌。

というわけで、ライターギルドはちゃんと機能させたいと思っています。インタビューにピンチヒッター用意できたら、安心して仕事受けられるもの。クライアントにとっても、複数の目線が入るのはメリットが大きいと思う。ちなみにママライターさんも、取材の仕事してみたいけれどなかなか機会がない方にはうってつけの場だと思う。これからの新規の案件は、ギルドとして稼働できる仕事に限っていくつもり。

もし興味があるライターさんいらっしゃったら、こちらのnote読んで気軽にご連絡くださいね。大所帯にするつもりはないし、そこまで案件は多くないと思いますが、同じ思いを持つ方とつながれたら嬉しいです。一緒に助け合いましょう〜。


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林春花@価値を引き出すブランディングライター
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