「死にたいんじゃなくて、増えたい」

こんにちは。早瀬くもりです。
わたしは1年間休学をして、岩手県のど田舎にプチ移住、シェアハウスで暮らしています。ここでの生活は、8月の末までの予定なので、残り1ヶ月を切りました。

今回は、最近の願望を書きます。
タイトルは、ハウスメイトと話している時に、ぽろっと自分から出てきた言葉で、なんだか気に入ったので採用しました。

どうしても分身がしたい。

最近、元いた場所に戻ることを想定して、洋服をたくさん買ってしまうリアルさが、自分のことながら悲しい。

ここでの生活は、おしゃれなんて必要なかった。
いつでもよごれていい服を着ていたし、毎日寝起きもお風呂上がりもどうせ見られてしまうのだから、日中のおしゃれなんか誰も期待していなかった。

ここでの暮らしはとても自由で素敵だ。
でも、わたしはメイクやかわいい洋服たちでそこそこに着飾ることも好きだ。
ありのままでいることが理想的だったとしても、色んな装備を持って強気で出かける日だって、わたしには大切だと思う。

わたしは1人しか存在できないのに、なりたい自分が多すぎて、行きたい場所がありすぎて、一緒にいたい人が増えすぎて、1人分の体では抱えきれない気がしている。


世の中にはきっと死にたい人が溢れている。
わたしも昔、死にたいと思っていた時期があった。死にたいと思っていても、自分で自分を殺さないと死ねないのだから、そんなこと考えていてもしょうがないよって、昔の自分を思い出して思う。

わたしが自分を殺すことができなかったように、増えることもできない。
そう思ったら、人生って割と絶望。
分身という能力が標準装備ではない生物たちは、なんと未完成なのだろうかと、今のところ解明されている宇宙の真理とか科学の進歩が信じられない。


とか言って、今のわたしは幸せだと思う。

この前、友達が食事会の席で電話をかけてきた。たくさん話したいこと聞きたいことがあるのに、「いいな〜」しか言葉が出てこなかった。

早く会いたい、わたしもそこにいたい。

でも、ここでの暮らしもまだ失いたくない。
話したいことを生み出すのは、離れた場所で頑張るわたしで、わたしがなりたいのは、経験値とかトーク力を含めた引き出しの多い面白人間。

もし分身ができていたら、今ほしいもの全てを手に入れられるかと考えたところで、絶対にキャパオーバーすることは分かりきっている。


この話をしたら、ある人が言っていた。
「自分が2体いたら、もう1人にはずっと本読ませるね」
そんなこと思いつきもしなかった。
ずっと片割れにはインプットさせて、自由に動ける体の方は、その知識を利用して活動するんだって。
あまりにも効率的で、その発想が天才だと思った。

わたしだったら、使える体を全部使って、世界中いろんなところに行って、できるだけ多くの人と関わって、何ふり構わず動き回る。
そして結局、もっともっと増えたいって言うんだと思う。


人って本当に面白い。自分には想像もつかない経験やアイディアを持っている。もっともっとそういうものを見ていたい。感情で動きたい。感情に触れたい。人の人生覗きたいし、あわよくば大きな割合で入り込みたい。

あーこの体でどこまでいけるかなーと踏ん張るしかないみたい。


ここまで読んでくださりありがとうございます。
なりたい自分になれないから死にたいわたしよりも、なりたい自分になるために増えたいって泣くわたしの方がすきかもしれない。
ぼちぼち行こかー。




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