私たちが覚えている夢の内容は目覚めるタイミングによって異なる🌈
毎日、寝ている間に見ている『夢』。
「夢を見るのは、レム睡眠中」
このように言われていたのは、もう過去のこと。
「ノンレム睡眠中でも、夢は見る」
人は、起こされるタイミングによって、覚えている夢の内容に違いがあると言われています。
・レム睡眠中に起こされた人
⇒ 複雑かつ鮮烈な内容で、「様々な感情を想起させる物語のような夢」を覚えている。
・ノンレム睡眠中に起こされた人
⇒ なかなか夢を思い出せず、思い出したとしても「思考的な内容」。
夢の内容を客観視するのは、非常に難しいと言われています。
これまで行われてきた夢研究の多くは、あくまで主観的に語られた内容を分析したもの。
「レム睡眠とノンレム睡眠、両ステージで夢の内容に違いがあるのか?」
これに関しては、断言できる研究はありませんでした。
なぜなら、従来の研究では、夢を覚えている時間を比較していたから。
そのため、
「レム睡眠時の方が、内容を長く語ることができる」
このような結果が得られていました。
一方、長さを無視すると、レム睡眠時とノンレム睡眠時では、夢の内容にほとんど違いがないことも分かっています。
また、人は目覚めた直後、ボーっとしてしまいがち。
これは、『睡眠慣性』というどの動物でも起こりうる現象です。
・目覚めたタイミングによって差が出る
・思い出す夢の質に影響が出てしまう
この現象が、夢の研究においては、課題だったんです。
そこで、ブラジルのサンパウロ大学が、『グラフ理論』という夢を客観的に分析する数学理論を使って調査を行いました。
彼らが、20人の被験者が語った133の夢の内容を解析したところ、レム睡眠時の方が複雑で、情報が繋がり合っていることが分かったそうです。
ノンレム睡眠のステージ2(深くゆっくりとした脳波が出る)の状態では、
レム睡眠と比べて、
・あまり夢の内容を覚えていない
・覚えていたとしてもぼんやりとしたもの
・より思考的な内容になる
ノンレム睡眠は、身体の回復と関係があると言われていますが、レム睡眠については、未だに役割がはっきりしていないのが現状です。
それだけ、科学で夢の解析を行うことは、非常に難しいことなんです。
この研究のほかに、深層心理を知るための『夢の連続性仮説』という手段を使って分析を試みたケースもあります。
この分析によれば、
・日々の暮らしで経験したことは夢に影響を与える
・夢もまた、普段の暮らしに影響を与える
この仮説は、心の治療にも使われている手段。
「自意識を向上させ、潜在的な感情を特定し、人生における重要な出来事やトラウマに向き合う手助けをする」
これは、全ての動物が見ている夢の真意(目的)に、最も近いものかもしれませんね😌
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