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ぬい と わたし。 #1

ぬいぐるみと旅、写真


ぬいぐるみと出かけるのはたのしい。

自分の時間だけじゃない、ぬいのために使う時間が必ずでき、ぬいを鞄から出したりしまったり、汚れがついたら払い、そういう煩わしさがよい。


ぬいぐるみの写真を撮るのはたのしい。
ぬいと出かけると、だいたい写真を撮る。自分の写真を撮ったりするのそっちのけで撮る。
ここでこういう写真を撮ったら面白い、などと考えながら町などを歩くとたのしい。

ぬいは、人間の生活する景色と、素材感サイズ感がまったく違うのに、堂々とそこに"在る"のがよい。

シルバニアファミリー、リカちゃん人形のような、彼ら彼女らのサイズ感に合わせたお家などの魅力とは別に、
ぬい撮りは、人間とぬいによる即興であり、日常の風景が特別に見える。

雄大な自然も、人間生活の一コマも、映画の一部のように切り取ることができる。

学生が、スクールバックにぬいぐるみの様な大きなキーホルダーをつけるのもなんとなく似ていると思う。
無機質なスクールバッグを、テンプレ化された学生のわたし。と捉え、そこに異質なものをつけ、デコり、かわいいを生み出す。
制服の学生たちのおしゃれは、抜け道との戦いで、創意工夫がいっぱいだ。

ルールとか、最もらしさ。
ちゃんとしてる、してない。

ぬいぐるみは、境界線から外れて生きている感じがする。
どのルールにも当てはまらない感じ。
(ルールを作ったのは人間なので、そのルールはなんのため、誰のために作ったのか、考えて生きていれてるか私には自信がない)

境界線が太く淡い、
見ようと思えば、どこにでもいる存在。


誰かにとっては、すごく真摯で切迫した祈りがあるぬいぐるみも、
誰かにとっては、子どもだましに見えて軽薄に思うかもしれない。
これって、ぬいぐるみ以外にも言えそうなこと。
普遍的な感じがする。

近年世界はとても不安定で、家にいても外にいても、どこにいても、色んな音や声が流れ込んできて、なにかしなくてはと脅迫する。
「境界線をつくらなくては」

かわいいあなたは、わたしに語りかけない。

物語をつくるのは、いつだって人間。
無色を無色のまま愛するのも、自分色に染めるのも、人間の感情ひとつだ。
私は、物語が好きなので、ついつい何事も物語を考えてしまう。
皆さんはどうだろうか?



※ぬい撮り=ぬいぐるみを撮ること。その撮った写真をぬい写。
※デコり=デコレーションし、
※ぬい=ぬいぐるみの略称。口に出して言うときかわいいので言ったことない人は言ってみてください。


ぬいとのコンサートをするにあたり、ぬいと自分について改めて文章にしてみました。
最近の考えを述べていますが、昔のぬいぐるみエピソードも実はたくさんあります。
時間があったら書きたいです。


ハヤサカマコ遊び場的音楽発表会Vol.1〜ぬいぐるみと聴く、左手のピアノソロコンサート〜
「 ぬいぐるみとめぐる、音の旅 」

日時:2024年3/2(土) 19:00開場/19:30開演
会場:プリモ芸術工房
(東京都目黒区洗足 2-23-11 ヨシダビル2F)
東急目黒線「洗足」駅徒歩30秒

チケット:
(入場チケット)全席自由席 2500円
▶︎ご予約はこちら
(オンライン配信)アーカイブ配信 1000円+手数料
▶︎ご予約は こちら
※3/17より2ヶ月間配信。期間中何度でもご視聴いただけます。

プログラム:
「ぬいぐるみ」から連想されるワードから選曲した左手のピアノ曲からなる約60分の公演。
※演奏者都合により演奏時間は前後します。あらかじめご了承ください。21:00終演予定です。

⚪︎小前奏曲ニ長調BWV936/J. S. バッハ(田中博幸編曲)
⚪︎《左手のための6つの練習曲》op.135より4.ブレー/サン=サーンス
⚪︎マッチ売りの少女/小笠原周平
⚪︎《組曲3番》より2.アリア、3.ツィンガラ/E. シュールホフ
⚪︎海辺の祈り/近藤浩平
⚪︎『東南東の風、草のにおい』作品153より1.週末は晴れの予報/近藤浩平
⚪︎白い通学路/早坂眞子
⚪︎ タピオラ幻景/吉松隆

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コンセプトは、
「クラシック音楽」×「ぬいぐるみ」
新感覚のコンサート体験

幼い頃、身近にいた存在「ぬいぐるみ」は人によって距離感が違いますが、わたしにとっては現在も身近な存在です。ぬいぐるみと出かけて写真を撮ったり、部屋にも無数のぬいぐるみがいます。

本コンサートは、お気に入りのぬいぐるみとクラシックコンサートの会場へ訪れ、ぬいぐるみに生のピアノの音を聴かせることができ、その様子を撮影できます。プログラムは「ぬいぐるみ」に連想される要素から左手のピアノ曲を選曲し、クラシック音楽の新たな可能性を提示します。
「左手のピアノ」とは、左手のみで演奏できるピアノ曲のことです。約300年の歴史があり、現在も新たな作品が生まれ続けています。片手だからこそ生まれる”間”や”響き”は独特の良さと言え、空間や時間が静止するような癒しがあるように思います。

「クラシック音楽」という文化と、「ぬいぐるみ」とぬいぐるみを「撮る」という文化が合わさり、皆さまに新感覚のコンサート体験をお届けします。


また、今回公演のアーカイブ配信がございます。
当日会場にお越しになれない方、お家でコンサートを楽しみたい方、もう一度公演を観たい方も、画面の前で仲間のぬいぐるみたちとコンサートを一緒にたのしめます。
「撮る/それを観る」という行為を通し、より多くの方が楽しめることを目指します。

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1/16「ぬい音旅」のミュージックビデオを作成しました。曲は、シューマン《トロイメライ》の左手独奏編曲版です。



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