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自己紹介:30歳オカムラ入社→40歳NovolBaに至るまで


今更ながら自己紹介の文章を書きます。

私は今、オフィス家具メーカーのオカムラで新規事業子会社の立ち上げにかかわらせていただいて、そっちで働いています。

いろいろと書いていると若干ライフログ的になってきまして、文字数もかなそこそこになったので、オカムラに入社した30歳から、NovolBaの事業に出会うまでをなぞってみました。
若干だらだら書いてしまったのですが、半分は自分の中での10年を整理した感じです。いろいろ読み飛ばして、大事なとこだけ太字やハイライトだけすっとばして読んでください。

オカムラ入社前

2012年11月、30歳の時にオカムラに入社しました。

それまではシステム開発の営業を6年間やってきました。コンサルやSEと組んで提案を進めるのですが、営業という職種ながら、コーディネート力がかなり物をいうような会社でして。。自分の言葉よりも、コンサルの言葉の方がお客様に響くんですね。(そりゃそうなんですが)

何か自分で考えて自分の言葉でお客様に届けることをしたいなと思い、オフィスの領域に飛び込んだのが2012年の30歳でした。

オカムラでの取り組み



思い入れのあるプロジェクトをすこし振り返りたいのですが、オフィスづくりという言葉の定義が10年でかなり変わった印象です。
ザックリとこの10年間、「オフィスに求められる価値」から整理すると以下のような感じです。※はやしの主観

◆2012年  ユニバーサルデザイン/大型テーブル並べた面積効率よいもの
 この時代は窓際をマネージャー席からオープンミーティングにすることが革新的とされていた。懐かしい。

◆2016年~ 働き方改革/オフィスの生産性 
 ここからABW (Activity Based Working)がはじまる。フリーアドレス前提で様々な機能空間を選んで生産性を上げよう!という時代。左脳的ロジカルな生産性の設計が主

◆2020年~ ニューノーマル/オフィスの体験価値 
 「オフィスに来る意味」から問われる時代に。リモートも含めて働く場所を選ぶ時代になり、体験価値や意味づけが必要になってくる。「来たくなる」というやや右脳的エモーショナルな体験価値のデザインが必要。

今考えると10年でグーンとかわりましたね。
これを踏まえて想い出のプロジェクトをいくつかご紹介です。

スカイツリーのオフィスビルでユニバーサルデザイン

まさにユニバーサルデザインの大型オフィスの構築。入社後初めて担当した物件でした。
IT業界も案件は大変だったけど、オフィスって、現場って、こんなにも過酷なのかと早くも気持ち折れそうだった。でもリアルな仕事って空間が出来上がって、お客様が喜ぶとこれがクセになる。。。

ベンチテーブルを並べたユニバーサルデザイン

某スーパーゼネコン 新社屋/2015


ここでは、設計事務所のデザイナさんと一緒に特注仕様の家具の対応を詳細まで追求して作り上げました。(これは疲れた)

サイドテーブルは特注仕様



ザイマックス XZYサテライトオフィス パイロットプロジェクト/ 2015

こんな時代が来ることが見えていたんだとしたら本当スゴイです。
今ではもう、CMまで打ち出していて、サテライトオフィスのトップランナー。緊急事態宣言中は本当に個室が予約で埋まってました。

これもザイマックスさんの新規事業で、最初はリモートワークもまだ普及しきっていない時代。まずは「外出の多い営業が効率よく使えるセキュアな場所」というところをターゲットに、レイアウトや中のファシリティを一緒に決めて行っていたこと想い出します。ただ、当時は本当に利用者が少なく。。。
その中でも思考錯誤しながらサービスをブラッシュアップされていたザイマックスさんのチームは、今考えると本当にすごいなと思います。
大手企業の新規事業で最終的にここまで成功させるものは少ないと思いますが、当時はベンダーながら、メンバーのヤル気に引っ張られいた感じです。

某ゲームメーカーのサテライトオフィス案件/2016


今でこそいろんな遊び場があるオフィスが増えましたが、当時は一部の業種に限れた話でした。
オフィスの中にカフェやバーや、ゲームコーナー、ラウンジなど一緒に作りました。写真がNGで残念です。
オカムラのデザイナも施工班も一体になってすごく頑張った案件です

ワークライフバランス オフィスリニューアルプロジェクト/2019


働き方改革のプロと一緒に彼らの生産性を上げるためのオフィスリニューアル。決して大規模なオフィスではないのですが、限られたスペースを有効活用して小さくてもABW(Activity Based Working)を実現。
改装後、メンバーの方々から「このオフィスこんなに広かったっけ?」と言わせるほど、場の有効活用という観点でもやり切りました!
デザイナもお客様も一体取れた感じがとてもうれしかった。

また、これを契機に当時の最重要課題であった「働き方改革」というテーマについて、様々なコラボ企画ができたこともとても良い体験でした。

ヤッホーブルーイングの御代田オフィス移転プロジェクト/2020

ご存じ、よなよなエールをはじめとし、独自路線でコアファンを離さないクラフトビールのトップランナーです。有名な話ですが、この会社の背景にはフラットな組織で独自のカルチャーで他にまねできない革新を続けています。


「働きがいのある会社」としても何度も受賞され、すでにワークモチベーションが爆上げメンバーの皆様と、”もっとヤッホーらしさ”を追求できるオフィスをつくりました。

開始と同時にコロナも始まってリモートの中プロジェクトは進みましたが、ヤッホーさんのチームビルディングを勉強させてもらいながら、またとないプロジェクトになりました。

このプロジェクト、背景としてはヤッホーブルーイングが御代田町の町づくりにもコミット。てんちょ(井手社長)と町長さんも
Miyotan valley(みよたんバレー)という妄想からはじまる構想もあって、そこには御代田の町づくりや、スタートアップを呼び込む構想もあったので、ゆくゆくはNovolBaも何か一緒に出来たら最高なんですけどね。。

このプロジェクトは、他にも、プロジェクトTシャツ作ったり、一緒にDIYやったり、とにかく楽しい思い出ばかりでした。

いろいろな共創プロジェクト

オカムラにはWorkmillというプロジェクトがあり、メディア/イベント/共創/研究 と幅広く活動しています。
私は専任メンバーでは無いものの、そもそも媒体も好きでしたし、中のメンバーとも親しいものが多かったこともあり、他社とのコラボ企画の立ち上げからお手伝いさせていただいた機会もたくさんありました。

日鉄不動産とのコラボは、今は独立してスタートアップしているGOGENの和田さんと意気投合していくつか声かけしてもらいました。ありがたい。

スペースマーケット|コロナ禍でスペースマーケットもワークスペースに注力される機会もあって、声かけいただきました。ありがたい。

その他、形になったもの、ならなかったもの、多々ありますが、コラボレーションや共創って大事だなと思います。
1社でやるよりも2社、3社でやった方が輪が広がっていくのはもちろん、波及効果は掛け算で成立していきます。
自分と相手の特色と方向性を理解して一緒にやれること考えるのはとても好きです。

オカムラ社内では


こちらも兼業的にいろんな経験させてもらいました。

ラボオフィスの立ち上げと、オフィスコミュニティの運用を経験/2017-2020

ライブオフィス「Co-Do LABO」の立ち上げとオフィスの運用やりました。
当時のオカムラの”自社の働き方改革を実践しながら、お客様に見てもらうライブオフィス”として立ち上げた場所でした。
「自治会」という組織を作り始めたのもここからで、そこの事務局的な、今で言うコミュニティマネージャーのような仕事させてもらったのがとてもいい経験になりました。



本職は営業しながらだったのですが、
オフィスガイドラインもつくりましたし
オフィス見学資料もつくりましたし
ちょうどオフィス365を導入した時期だったのですが、forms使って社内アンケート取って、リサーチチームとも協力したり、改善を繰り返しさまざまなことを導入していきました。
オフィスカジュアルのイベントをユナイテッドアローズさんコラボでやらせてもらったり
イベントエリアで夏祭り、クリスマス、など季節のイベント
フリーアドレスの固定化を防ぐ、フリーアドレスシャッフルdayイベント
パントリーエリアもどんどんリニューアル
オカムラのリサーチチームと一緒に色々アウトプットしていってました。

オフィスってまさに作って終わりでないもの
入居しながらどんどん良くしていくもの
いいオフィスの運用をすればメンバーもチームもどんどんよくなっていくことを体験させてもらいました

ダイバーシティ推進プロジェクト、男性育休推進プロジェクト推進

当時女性活躍推進から始まったのですが、3年目からダイバーシティという大きな文脈になり、社内プロジェクトに参画しました。そこからスピンオフして男性育休推進について本格的な社内でのプロジェクトにするまでの1年間、コロナの中でつづけました。
ここは実際に育休とった世代が出てきたのでバトンパス。
今も娘二人いまして、できるだけ育児にコミットせねばと思ってますが、本当に家事育児についてポンコツであることと、申し訳ないと思ってます。

男性・女性のみならず、はたらく前提はそれぞれで違います。
家族構成も違うし、夫婦間の役割分担も違う。
もう、それぞれのバックグラウンドはある程度共有しながら仕事を進めること大事なのではないかと思います。
世代の違う上司でも、自分が今どんな境遇にいるのか、話をすればちゃんと理解してくれますし、そのために自分が何ができるかを考えてくれます。

家族にも、今自分がどんな仕事をしているか、どうしていきたいかも、ちゃんと話さなきゃなとも思いました。
また、家族みんなの話もしっかり聞いてそれぞれのやりたいことかなえてあげたい。

最近、コロナの影響やメディアの影響、あと、男性育休のムーブメントもあってようやくこんな意識まできたなということ感じます。思ってたよりも時代は進んだ感じがします。
「昔に比べればよくなったよ」とおじさん発言してしまいそうですが、まだまだ。
多様性の領域って、自分が知らない他人のことを学ぶこと。みんなが納得して働けている状態ってどこまでたってもむずかしいな。。とオカムラではおもってました。

スタートアップの近くにいると、彼らは本当に上手に働いているし、上手に生きているなと思います。
Mission / Vision / Valueで筋を通して、個人の個性や多様性を活かしていく。大企業では活きない人が活きたり、組織の活力が生まれていく。
これをしっかりやれているスタートアップは大企業が持っていない多様性の強みを武器に最大限のチカラを発揮しますね。

ジレンマ


ここまでいろいろとやってきたことを整理してきました。
幸運にも、とてもたくさんのプロジェクトに参加させてもらうことができました。
ただ、オカムラでオフィスの営業をしていると、どうしてもジレンマが出てきます。

ジレンマ①「引き渡し」という名の区切り

オフィス移転や改装工事の際、「引き渡し」という儀式があります。
これは工事期間中、お客様のテナントエリアを一時的に元請業者が預かって工事を施し、それが完了したら、お客様にチェックしてもらって問題なければ工事完了で”お返しする”という儀式です。
しかし、オフィスの本質的な観点でいくと、オフィスは本来作って社員が働き始めてからがスタートなのです。
使い始めて、思った通りに使われないことや、使ってみてのユーザーの意見が出てくる貴重な時期があり、特に総務の担当者はここで大変苦労します。
一方、営業の数字としては、オフィス移転や改装工事、家具の購入に至るところで売り上げの数字が経ち、営業としてはそれが一番のKPIになります。
また、一度移転が終わると、次は早くても4~5年後。
効率よく数字をたたき出すためには、引き渡し後の時間は極力労力を使わずに、次の案件をさばき、たくさんの現場を回しながら数字を積み上げていくことが求められます。

まだまだ古い会社の営業体制なので、入居後のカスタマーサクセスの仕組みなどもなく(ここは、引き続き体制を含めた課題なのですが、)

社内のコミュニティマネージャーやってた経験も含めると、入居してからがオフィスの本当の価値が問われるもの
引き渡して終わりではなく、もっとお客様に寄り添うような形でビジネスはできないかなと考え始めたところでした。

ジレンマ②新品を売るメーカー営業

また、”メーカーの営業”のジレンマとして、一番のミッションは「新品の家具を買ってもらうこと」
そのために、まだまだ使える家具を入れ替える提案を一生懸命考えます。
また、その予算が組めないようであれば、営業活動の対象外にせざるをえません。
しかし、お客様の課題と解決方法を考えたとき、「この場をうまく有効活用してみんなのチーム力を上げたい!」という本質的な欲求があるのですが、出せるカードは家具を買ってもらう前提での提案。

ところが、ちょうどサブスクがブームとなって押し寄せてきた時期でもありました。SaaSだけでなく、モノを扱うサブスクもサブスクライフさんはじめ、多くのスタートアップのサービスが生まれ始めていたころです。

私も、物売りを前提としないような形で、お客様も快く利用ができ、より多くの層に対して共有しながら届けれるようなことはできないかと考え始めました

ジレンマ③そもそもあまり向いてない細かい作業

これは私の向き不向きと、業界が抱える大きな課題でもあるのですが、
オフィスをうまく、間違えなく構築していくには、とてもとても大きな労力がかかります。
デザイナとお客様と営業と話ながら、細かいデザインを設計し、
家具も細かい仕様を決めながら、色も仕様も間違えないようにカタログから選んで見積って、手配して、、と思ったら変更の依頼がきて。。。
大規模な案件になると途方もないような作業を永遠と繰り返していきます。
そして、少しでも手配を間違えると、現場の作業は止まり、納品ミスしたものは廃棄され、社内は始末書を書かなければならず。。。

正直処理能力の低い私にはあまり向いていない作業が多く、売り上げが上がれば上がるほど、とても嫌な仕事が増えるという、、、なかなかモチベーションの上がらないところでした。
この領域こそ本当にスタートアップのサービスで早くDXが進んでほしいものですが、、
とりあえずこのままオフィスメーカーの営業を続けるにはしんどい状況ではありました。

もっとお客様によりそったサービスはできないか
新品じゃなくても、お金かけなくても場を活かし、お客様のオフィスでの体験をよりよいものにできるようなサービスはできないか、

ということを常日頃考えていた時期があり、ちょうどそのころ、社内の新規事業の流れ(のちに今のNovolBaの事業となる)に遭遇したのでした。。

エピローグ


ここまで付き合っていただきありがとうございます。
ここから先はNovolBaの立ち上げプロジェクトの参画へ続いていく感じです。
スタートアップの仕事をするようになるとは夢にも思いませんでしたが、振り返るとそれも必然だったような気もしてきました。

場つかってチームを活かしていく。これをスタートアップにも注入してニッポンを元気にしていきたいです!


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