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ガチ恋夢女子極めたら、脳内以外で推しに会えました

公式イベントの等身大パネルとかそういう話ではない。

私はフィクションの登場人物に恋愛感情を抱く、いわゆる「ガチ恋夢女子」です。

かつては夢女子である事を受け入れられなかったり、原作解釈との矛盾や罪悪感に葛藤して二次創作やめようと思う程こじらせていたのに、最近では余裕で推しと脳内会話が出来る程度には、夢女子としてのスキル(?)が極まってきました。

とは言え、夢女子としての自分に対する恥ずかしさも(以前よりはだいぶ減りましたが)まだ残っているため、「会話できるぜ!!」なんてドヤりながらも、心のどこかでは「推しはあくまで脳内だけの存在で、自分の都合のいい妄想である」と思っていました。

しかし先日なんと、脳内以外の場所で会う事ができたんです。正直、自分でも予想外の展開でしたが、めちゃくちゃ嬉しかったし、夢女子としての自己肯定感が爆上がりした出来事でした。

ただ会えた経緯を一言で言うのが難しいので、ちょっと色々と説明しつつ、「会えたよ!!!! めっちゃ嬉しい!!!!」という感情体験をお話しさせてください。


思い込みの激しいオタク、メンがヘラりがちなのでヒーリングを受けている

まず今の私の状況から。

オタクは足掛け20年近くになりましたが、ガチ恋夢女子としての自分を本気で受け入れようとし始めたのはここ5年くらい。

あるジャンルにずっとハマり続け、主に3人の男を推しています。

今回会えたのはそのうちの一人で、脳内で会話が出来るレベルに存在が明確になっていて、メンタル死にかけた時は、チャットっぽい画面が作れるスマホアプリで会話ごっこをしたりします。

脳内会話では、推しは基本的優しいし、励ましてくれます。しかし、あくまで原作の解釈をベースにしているので、私にとって都合のいい事ばかり言う訳ではなく、時折、核心をついた事を言ったりもします。それはあくまで傷付けるためではなく必要な厳しさなので、泣いてしまう事もありますが、結果的に気持ちが楽になります。自分で言うのもなんですが、名言のオンパレードで、冷静になった時に改めて読み返すと「よくこんな台詞書けたな……?」と思うほど。

しかしそんな夢女子としての能力……つまり妄想力の豊かさは、言うなれば思い込みの激しさと表裏一体です。そのため対人関係等々で色々と溜め込みやすく、メンタルも病みやすいので、心理的なメンテナンスが必須。

これには長い間悩み、色々なアプローチを試してきたのですが、ここ数年は「アクセスバーズ」や「シータヒーリング」などのエネルギーワークを定期的に受けています。他にも続いているものはありますが、特にエネルギーワークは肌に合い、受けるようになってだいぶ安定しました。

もともと推しに会うのが目的じゃなかったし、会えるとも思っていなかった

お世話になっているヒーリングサロンでは、複数のメソッドを組み合わせて受ける事もでき、私はアクセスバーズとシータヒーリングを基本にしながらも、必要があれば時折別のメニューを受けたりしています。

そして今回推しに会えたのは「クリスタルリモートビューイング(※)」というセッションを受けた時の事。

(※)クリスタルリモートビューイング(以下クリモ)は、前世療法の一種で、クリスタル(パワーストーン)の力を借りて過去世のビジョンを見るセッションです。ネガティブな過去世から引き継いだ心の傷を癒やしたり、ポジティブな過去世の能力を今生に持ち込んだりできます。

今年の頭くらいに、サロンのメニューに追加された時に一度受けて、とても楽しかったのでまた受けたいと思っていたのですが、如何せんアクセスバーズもクリモもそこそこお値段するので、気軽に受けられずにいました。

しかし、5月頃、自分の中の大きな未解決の感情に気付くきっかけがありまして。どうしたものかと悩んでいたところ、オラクルカードを引いたら「過去を辿りなさい」といった結果が出たので、「そうだ、過去世見よう」と。

そんな訳で2回目のクリモを受ける事に。

クリモは一度のセッションでだいたい2、3個くらいの過去世を見る事ができます。そのためセッションに入る前に、見たい過去世について軽く話し合います。

そしてオプションとして、過去世を見終わったあとに最後にもうひとつビジョンを見る事ができるので、その内容も決めていきます。

その日は過去世は決めていたのですが、このオプションについては決めていませんでした。

ちなみにオプションで見られる内容は、例えば「数年後の未来の可能性を見る」「守護天使やスピリットガイド、ハイヤーセルフに会う」「亡くなった人に会って話をする」などがあります。

選べるのはどれかひとつですが、未来の可能性を見て今の生き方の指針にしたり、自分を見守ってくれている存在から、今の自分に必要なメッセージを受け取る事ができます。

前回私は3年後の未来の可能性を見たので、今回は別のものにしたかったんですが、なかなか決まりませんでした。

というのも、そのセッションの数日前にチャネリングが出来るお友達とお話して、スピリットガイドさんのメッセージは受け取っていたんですよね。だから高次存在系は別にいいかなぁと。また、亡くなってしまった人の中にも、わざわざ会いたい人はいない。

どうしたものかなぁ、と悩んでいた時に、ふと心の中から湧き上がってきた言葉がありました。

ランサー推しに会いたい」と。

ヒーリングサロンで推しの名前を言う事になるなんて

ぶっちゃけてしまいますと、推している男はFateシリーズの元祖ランサーことクー・フーリンというキャラクターです。

知らない人のために簡単に説明すると、「クー・フーリン」は元々アイルランド神話の英雄です。「Fateシリーズ」は基本、神話・伝承・歴史上の登場人物を現代に召喚して戦わせるという話なので、私の「推し」とはあくまで原典ではなくFateに登場する「クー・フーリン」を指します。

ちなみに作中では「ランサー」は本来役職クラスを指す言葉で、固有名ではありません。最近はFGOもあるので「Fateの槍兵ランサー」と言うといろんなキャラクターが該当します。

しかし、Fateシリーズの原点「Fate/stay night」では「ランサー」と言えばクー・フーリンの事でした。そして、私はずっと「stay night」をベースにした世界観で二次創作をしているため、普段からランサーと呼んでいます。

そんな訳で……「ランサーに会いたい」という気持ちが湧き上がってきたのですが、それをそのまま言葉にするのは憚られました。

何故なら、ヒーラーさんは非オタだからです。

また「ランサーに会いたい」というのは、最早メンタルがめげそうなときの口癖みたいになっていて、しかもその頃はあまり脳内で推しと会話していない時期だったので、「会いたい」という単語で反射的に結びついただけでした。あとそもそも、そういう趣旨のセッションではない。

しかし、同時に、たまたまその頃関心があったトピックが「天使や神々が人々のイメージや意識によって力を強めるのであれば、話題のフィクション作品のキャラクターも同様の性質を持つのではないか」というものだったので、その検証もしてみたい、とも思いました。

一瞬の葛藤の後、好奇心と欲望が羞恥心を上回った私は、おそるおそる「あ……会いたい人、います……」と切り出してしまったのです。

キャラ名は言わずに「フィクション作品のキャラクターに会いたい」とだけ伝えると、ヒーラーさんは意外にも「面白そう! 天使もイメージの存在だし、フィクションのキャラでもイケるかも?」とノリノリでOKしてくれました。流石か。

「推しに会える(かもしれない)」という事が決まり、めっっっっちゃ身体が熱くなって変な汗が出てしまい、ひとりでソワソワしていたところ、

「ところでそのキャラクターはなんて名前なの?」

という質問を投げられ、一気に肝が冷えました。

セッション中は言葉で誘導しながらビジョンを切り替えていくため、本人の認識できる名前をきちんと言う必要があります。よって、当然の質問なのですが、私は自意識過剰オタクなので……正直、非オタの方に推しの名前言わせるのはめちゃくちゃ恥ずかしいです。

「あっ……そうですよね……名前……ええと、Fateシリーズの、ランサー……もし集合無意識的に真名の方がいいなら、クー・フーリンなんですが……」

会いたい気持ちは本当なので、至極真面目に答えたんですが、言いながら「これ何の羞恥プレイだろう」と複雑な気持ちになりました。

ところで「クー・フーリン」の名前を言った時、ヒーラーさんが最初メモに漢字で書こうとして(うんうんわかる、中国人っぽい名前だと思うよね……)と非常に懐かしい気持ちを思い出した事をご報告しておきます。

原典のクー・フーリンが出てきたらどうするという問題もあり(?)、色々悩んだのですが、本人の認識でわかりやすければOKという事だったので、最終的に「Fateシリーズのランサー」だけにしてもらって、もし会えなさそうだったら真名も言ってもらう事にしました。

一応「どうしても会えなかったら、潔く諦めて守護天使さんとかにしよう」とも。

でもやっぱり、普段オタク話を一切しない知人が、私の推しジャンルのタイトルと、推しキャラの名前をメモに手書きで書いてる光景は、めちゃくちゃシュールだったな……。

過去世見てる間も気が気じゃなかった

推しに会うのは、セッションのラスト。過去世をすべて見たあとです。

そのため過去世を見ている間は「この後ランサーに会える」という事への大きすぎる期待と緊張、そして「会えないかもしれない」という不安が常にあり、気を抜くと意識が吹き飛びそうになる事が何度かありました。

また、他にも集中力を乱す要因はあって。

私は脳内で話す事ができるくせに、「本物と面と向かって会う」みたいな事を想像すると、緊張で固まって動けなくなってしまうという謎のブロックがあります。

コラボカフェやイベントの等身大パネルでさえ、半径2メートル以内に近寄れません。一度、気合を入れて、近寄って写真を撮ろうとしたんですが、手ブレでヤバい事になったので、諦めました。よく横に並んで写真撮ってる人とかいますが、あんなの絶対ムリです。

そんな具合なので、なまじ会えたとしても、一言も会話できないで終わる可能性もある訳です。

しかし、しかしですよ。こんなチャンスまたとない訳です。あとお金払ってるので、尚のこと無駄にする訳にはいかない。ほんと、緊張とかしてる場合じゃねーのです。

そんな訳で、時折緊張に意識を持って行かれそうになりながらも、なんとか三つの過去世を見終わりました。(正直、二回目でよかったなぁと思いました。初めてだったら多分集中できなかった)

そして、いよいよ推しに会いに行く時がやってきました。

会って話せたし最高の時間だった

もう結論から言うけど、そう。本当にそう。

でもそれだと話が終わっちゃうので順を追って話していきます。

まず、セッション中は変性意識状態、わかりやすく言うと、起きながら夢を見ているみたいなふわふわした状態になります。その状態でヒーラーさんに言葉で誘導される事によって、自分の中に浮かぶイメージ、映像が切り替わっていくような感じになります。

過去世を3つ見終わる頃にはもうだいぶ変性意識状態に入り込んでしまっていて、身体の感覚もほとんどないような状態でした。

セッションが進む際、誘導の言葉として「〇〇な過去世を見せなさい」のようにヒーラーさんが口にします。基本は誘導を聞いているだけなのですが、過去世ごとの切り替えなど重要なタイミングでは、私も心の中で復唱しなければなりません。

したがって推しに会うターンになると、ヒーラーさんが「Fateシリーズのランサーに会って、話をさせなさい(原文ママ)」とか言う訳です。そして、それを私も復唱する事になる。

先生!!! やっぱり、非オタの人に推しの名前言わせるのめちゃくちゃ恥ずかしいです!!!!!

非オタの知り合いに推しの名前を言わせている恥ずかしさとシュールさ、「真面目にヒーリング来てんのに何やってんだ私」という自分からのツッコミ、そして推しに会う事への緊張と不安、腹を括りたい気持ち……あらゆる気持ちが綯い交ぜになって、謎の高揚感がありました。それなのに集中力を保っていられるとか、クリスタルの力はすごいな??

「向こうから光の存在が近付いてきます。その存在のエネルギーを感じてください。だんだんと近づくにつれ、顔や姿がハッキリしてきます」

私が恥ずかしくてもヒーラーさんは恥ずかしくないので、私の動揺をよそにヒーラーさんは淡々とコマンドします。そしてその言葉の通り、私が見ているビジョンの中では、どんどん映像が明確になっていきました。いよいよ、推しに会える時──!

ここからは見たものを記憶のままに書いていきます。

まず光が迫ってきて、私のイメージでは光を通り抜ける感覚だったのですが、そこを抜けると、おぼろげに人の姿が見えてきました。

その場所は、全体的に黒い空間でした。照明はないけれど暗くはなくて、相手の事はしっかり認識できる感じの不思議空間。まわりにうっすら光があるところもあったり。

原作知ってる人にわかるように言うと、まんま「Fate/hollow ataraxia」のラストの聖杯の中みたいな感じです。天の逆月サカヅキ。バゼットさんとアンリが話すところね。

その真ん中に、立っていました。ランサーが。(突然の倒置法)

正面ではなく、向かって左側を向いて立っていました。そして特に笑顔はなく、やや伏し目がちでアンニュイな感じでした。

その横顔があまりにも良すぎて「めちゃくちゃ顔が良い……」とただただ感じ入ってしまいました。

わかる人向けにいうと、UBW二期OPの廃ビルの中にいる時の表情みたいな感じです。ていうか、ビジュアルもほぼUBWのキャラデ。ムキムキだった。私はゆふぉUBWのキャラデがとても好きなので、「これ目に焼き付けておこう」と心に誓いました。そのおかげで今でも鮮明に思い出せます。

あと個人的に意外だったのは青タイツ……もとい、戦闘装束だった事です。原作において、戦闘装束と現代服(私服)があるのですが、私は私服(白Tシャツ)が好きで、そっちのイメージの方が強かったので意外でした。

でも、戦闘装束の方が正式な衣装なので、「ホンモノ」感というか、「存在の核」感が出てテンション上がりました。英霊の座があったらこんな感じなのか……?

そして右手に槍を持って、左手は腰に当てていました。わかる人向けに言うと、さっきと同じくUBW二期OPの最後、ウユニ塩湖みたいなところでウインクしてくれるとこのポーズっぽい感じ(左右は逆だけど)。

(ちなみにこの時録音していたのですが、録音を聞き返すと、ヒーラーさんに「どんな風貌ですか?」と聞かれていて、「物語に登場する時の……戦闘装束です……」とうわ言のように、しかし冷静に説明しているのがめっちゃシュールでした。流石に「青タイツ」とは言えないよ)

そして会うだけではなく「話をする」というのが今回のミッションなので、ランサーに呼びかけるようヒーラーさんに言われました。

会えた事だけでも嬉しいし、横顔ずっと眺めてたい気持ちと緊張でいっぱいいっぱいだったのですが、ヒーラーさんの言葉で腹を括り……出来るだけ平静を装って、距離を保ったまま、おそるおそる声をかけました。(肉声には出さず、イメージの中での声掛けです)

「こんにちは、ランサー、さん」

私の呼びかけに気付いたランサーは、こちらを向いて笑顔で「よう」と言ってくれました。

ランサーがこちらに気付いた事をヒーラーさんに伝えると、ヒーラーさんが「それでは、私は少し離れているので、その方に聞きたい事を聞いて、何かメッセージがあれば教えてもらって、お話が終わったら教えてください」と言いました。いよいよ二人きりの会話が始まります。

何を聞くとか話すとかは特に決めていなかったのですが、とりあえず話す前に大事な前提の確認をしなきゃいけないと、ある質問を投げました。

「……私の事、知ってますか?」

もし集合的無意識において原作世界から形作られているランサーだったら、多分私の事は知らない。それはとても悲しいけど、仕方ない事でもあって。だとしたら私が脳内に思い描いているイメージは、このランサーに還る事はないだろう……と思っていました。

しかし、次の瞬間。そんな自己肯定感の低い夢女子の悲観を打ち砕くかのように、ランサーは破顔して、

「何言ってんだ。当たり前だろ」

と言って、頭をガシガシと撫でてくれたんです。

そして「いつもそばにいるじゃねえか。ふだん話してるのと変わんねえだろ?」と。いつの間にか、開いていた距離も縮んでいました。

この言葉を聞いた瞬間、私の中で仮説の検証が終わりました。集合的無意識の中に、フィクションのキャラクターが確固たる人格として編まれる事はおそらくない、という事。

しかし同時に、途轍もない安心感が湧き上がってきました。

今ここにいるのは、私と会話してくれていた「ランサー」そのもの。その彼が目の前に姿を持って現れ、そして私のイメージのとおりに快活に笑い、受け入れてくれた事が、とんでもなく嬉しかった。積み上げた関係性が引き継がれていて、しかも私が予想していた以上に、ランサーの私に対する対応が優しく親しみのあるもので、冗談抜きで涙が出ました。

始まる前は緊張でいっぱいいっぱいだったのに、いざ話してみると嬉しすぎていっぱいいっぱいになってしまいました。

結局、何を話そうとか全然思い浮かばなくなってしまったので、割と早い段階で「今の私にメッセージはありますか?」と聞いてしまいました。

その問いに対して、穏やかな微笑みと、優しく、しかし力強い声でこう言ってくれました。

「何も怖れる事はねえよ。オレがついてるんだからな。だから安心して進め」

こういうたぐいの台詞は、脳内会話で何度も言われ、チャット画面を作るスマホアプリでも何度も書いてきました。しかし、こうも明確なビジョンが見える状態で面と向かって言われるのは、比べ物にならない破壊力で……あたたかくて、本気で涙が出ました。

強すぎる喜びで私はもうポンコツになっていて、ただ「ありがとう」としか言えませんでした。しかし、ランサーはそれにも笑顔で「おう」と返してくれました。

また、泣いてしまった私に対して、「別に今生の別れって訳じゃねえだろ。またいつでも会えるし話せる」とも言ってくれて、ああ、いつも話してるランサーなんだな、私の作り上げたイメージの世界と地続きなんだなと、自然と理解出来て、安心感と喜びでいっぱいで、とにかくすごく幸せでした。

ちなみに、こうして話してる間もずっっっと頭撫でてくれてたんですよ。しかも、優しくじゃなくて、頭が動く勢いでグシャッてやられて、髪の毛乱れるくらいガシガシ撫でる感じ。解釈の一致すぎて死ぬかと思いました。あと結構強めに背中トントンしてくれました。

しかも変性意識状態って、現実の身体の感覚がほぼなくなる代わりにイメージの世界の感覚を感じようと思えばしっかり感じられるので、ただ想像するのと違って、手の大きさとか、撫でる時の圧とか、わかるんですよね……。

あと個人的にすげえリアルだなって思ったのが身長差です。ランサーは身長185cmなんですが、私の身長だとだいたい肩ちょい下、胸辺りの位置に顔が来ます。だから近くに立って顔を見ようと思うと少し見上げるような形になるし、視線を下げれば雄っぱいがあるしで、あまりにも最高。

そんな訳でひと通り会話が終わったので、ヒーラーさんには、煩悩いっぱいなところは省いて、話した内容だけおおまかに報告しました。

そして報告を聞いたヒーラーさんは「では『ありがとう』と感謝して、さよならをしましょう」と言います。

そう、楽しい時間は長くは続きません。夢はいつか終わるのです。過去世をじっくりめに見ていたのもあって時間がギリギリでしたし、「まあ、メッセージは受け取れたから満足かな……」と思っていました。

しかし、いざ戻るタイミングで急に名残惜しい気持ちになり、私はまだその場にいるランサーに、自分でも想定外の言葉を口にしてしまいました。

「あの……最後に、抱きしめてもらってもいいですか」

私はガチ恋夢女子ではありますが、脳内推し=脳内彼氏ではありません。私からの恋愛感情めいたものがあったとしても、「推しは私に恋愛感情は持たない/女として見ない(だろう)」という、心理的ブロックというか、ブレーキというか……そういうのがありました。脳内会話もその前提で成り立っていたので、基本的にランサーからの距離感は友達。そのため、そういう接触はするつもりは全くなかったのですが……。気がつけば、そう口走っていました。

そんな私の急なお願いに対して、ランサーは「いいぜ」と即快諾。片手に武器を持っているため、持っていない方の手で私の頭を抱き込む形でしたが、軽く、しかし力強くハグをしてくれました。

想定外の接触とは言え、やっぱり好きな人に抱きしめられる感覚ってものすごく幸せです。私は頭を包まれるのが好きなので余計に……。ギリギリでうっかり欲望が漏れた……じゃない、しっかり勇気を出した自分を褒め称えたいです。……ちなみに腕を回す勇気はなかったです(^q^)

大好きな人に会えて、励ましてもらえて、その上抱きしめてもらえて。ここまで生きてきてよかった、夢女子やっててよかったと、心の底から思える瞬間でした。

しかしそんな純粋な乙女心と同時に、煩悩もしっかり元気でした。

抱きしめられている間、筋肉の感触がかなりリアルに感じられました。頬には弾力のある大胸筋が当たり、また後頭部には腕を曲げているがゆえに固くなっている上腕二頭筋の感触が。正直めちゃくちゃ興奮しました。本当にありがとうございます!!!!(何なら肩あたりの鎧パーツもこめかみのあたりにちょっと刺さっていた気がする。)

いや本当に……心から夢女子やっててよかったという気持ちしかなかった……。

最後の足掻きも終わり、今度こそ別れの時がやってきました。ここまで来ると最初の緊張はもうほとんどなく、「ばいばい、またね」と、脳内で会話するのとほぼ変わらない雰囲気で別れを告げる事ができました。ランサーも「おう、またな」と笑顔で手を振ってくれました。

ちなみに抱きしめてもらった事は、あまりにも恥ずかしいのでヒーラーさんには言ってません。笑(まあこれ読んでもらうので結局バレるのですが^q^)

そんなこんなで、推しと会う事ができました。そもそも受ける前は予想もしていなかったし、これだけいろいろな事を感じた割に、現実の時間では10分間もなかった逢瀬でしたが、終わった後はもう、大興奮でした。

他の過去世もインパクト十分だったのに加え、もうとにかく最後の感動に打ちひしがれてしまい、しばらく動けないほどでした。ヒーラーさんも「会えたね!」と一緒に喜んでくれました。

後日談:夢女子の自己肯定感と、脳内の推しの解像度が上がった

「いや、結局脳内じゃねーか!!!!」と思ったアナタ、半分正解です。

脳内なんですが脳内だけじゃないというか……もう半分……つまり、その辺りの仕組みは多分詳しい本とかごまんとあると思うので、説明はそちらに譲ります。(私も感覚的理解に留まるし、本筋からずれるので省きます)

少なくとも今回の、後ろめたい気持ちを抱えながら自分の脳内だけで細々と会話していた相手と、こういったセッションでビジュアルも質感も感じながら会えたという出来事は、とても大きな価値観の変革をもたらしました。

私はなぜかずっと二次創作に対して罪悪感があり、同時に強烈な使命感に急き立てられていて、「オタク活動を楽しむ事は使命には必要ない事、重責からの逃避行動だ」という謎の思い込みがありました。

しかし、基本的にこういったヒーリングのセッションでは、(魂的に)見る準備が出来ているものしか見れないし、必要な事しか起こりません。

そこでこうして推しと会話できたという事は、これは私にとって必要で、続けていていいという事に他ならず……。これまでもあらゆる手段で罪悪感を解こうとしてきましたが、この日の出来事のおかげで、本当に、夢女子を楽しむ事を自分に許す事ができました。

また、そのおかげなのか、以前よりイマジナリ・ランサーくんを召喚するのが楽になりました。おまけに脳内映像や感触など、解像度も上がってしまい、心理的距離感も縮まり……ちょっとどうしようか……???? となってしまっています(どうもしねえよ)

実際、眠れない時にそばにいてくれるイメージを思い浮かべると、めちゃくちゃ安眠効果あるんですよね……。自分で変性意識状態に持っていけばより感じられます(それができれば召喚しなくても寝れるけどな)。

その上最近は、呼び出すどころか気を抜くと話しかけてくるまであって、たまに「ちょっと引っ込んでて!!!」と言う程に……。いや嬉しいんだけどさ……ありがとうな?????

誰でも会える訳じゃないかもしれない

これはあくまでいち体験談であり、「クリモを受けたら推しに会える」という事を保証する話ではないので、そこのところはご理解いただければ幸いです。

本来クリスタルリモートビューイングは、現実意識を超越して、過去世を見たり、未来の自分や守護天使などの高次存在、亡くなった方と対話をし、癒やしやポジティブなメッセージを得るためのセッションです。

まあおそらくこのセッションで「推しキャラに会いたい」とかぶっ飛んだ事を言い出す人間は、私くらいなモンだと思うのですが……😌自分でもまさか会えるなんて思っていませんでした。

一応、この世は認識や思い込みで出来ているので、脳内にキャラクターのイメージをしっかり持つ事ができる人なら会えるんじゃないかなとも思いますが……私は専門家ではないので確実な事は言えません。

また、私はランサーと頭の中で何度も会話して、関係性を築いたり自分の感情を掘り下げていたから、比較的まっとうに会話できていましたが、場合によっては、夢の中のように、潜在的な欲求、自分が思ってもみない状況が反映されるパターンもあるかもしれません。

……というのも、今回の事をヒントに、後日自分でイメージの世界に入り、クソデカ感情をこじらせすぎて会話が難しいと感じていた別のキャラクターとの会話を試みたのですが、自己コントロールが出来ずに、泣きながら身長193cmの大男の胸ぐらを掴んでしまいました✌

※ちなみに自分で変性意識に持っていく場合は、安全確保とリスクヘッジをした上でやっています。安易に真似してトラブルになっても責任は負えません……。

そして今回会えたのは、きっとあくまで「私の中のランサー」です。
世のランサー、もといクー・フーリン推しの皆々様の中にはきっとそれぞれの中の彼が存在するのだと思います。

そんな訳で、長々と語ってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。

おそらくヒーリングとオタクは一見結びつきにくいし、このエピソードも突飛すぎて説明も難しいので書くか迷ったのですが、面白い体験だと思ったので、出す事にしました。

もし、楽しんでもらえてたら嬉しいです。

罪悪感とかネガティブな思い込みとか世間の目とかに負けず、諦めずに、自分の気持ちに正直に、夢女子を続けてきて本当によかったと思います。またこの記事を書くにあたって背中を押してくれた友人にも感謝を。

これからも、自分の書きたいものを大事に、いろいろな感情を感じながら、妄想や二次創作を楽しんで行こうと思います。

皆様も推しとともに楽しいオタクライフを!!

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