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【感想】NHK大河ドラマ『光る君へ』第30回「つながる言の葉」

2024年8月4日(日)20時『光る君へ』第30回「つながる言の葉」を視聴しました。

<NHKのあらすじ>
夫の死から三年、まひろ(吉高由里子)は四条宮の女房達に和歌を教えながら自作の物語を披露し、都中で話題になっていた。
ある日、そこに歌人のあかね(泉里香)がやってくる。
自由奔放なあかねに、どこか心ひかれるのだった。
その頃、宮中では「枕草子」が流行していた。
「枕草子」を読んでは亡き定子(高畑充希)を思う一条天皇(塩野瑛久)。
道長(柄本佑)は気をもみ、安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)に相談すると…


■プロローグ

■寛弘元年(1004年)

●ナレーション 伊東敏恵(NHKアナウンサー)
「まひろが夫を失って3年目の夏、都を干ばつが襲った」

雨が降らず食物の奪い合いが起きています。
民は雨乞いの神事を祈りますが、雨が降る兆しはありません。

---音楽---
冬野ユミ

---テーマピアノ演奏---
反田恭平

■干ばつ

実資(秋山竜次)によると、帝が自ら雨乞いをするのは200年ぶりだとか。
藤原顕光(宮川一朗太)は、晴明が退いてから陰陽道が役に立たず、困ったことだと嘆いています。
まひろ一家は井戸が枯れ、命がもたないと危機感を募らせます。

(感想)
平安時代の温暖化を描いています。
今と同じですね。
ただし、平安時代は温暖な時代だったので平和だったことは明らか。
戦争の無い時代だったのは温暖な気候も影響したのです。
平安時代もCO2が原因か?(笑)

●晴明の雨乞い
安倍晴明は、道長に請われて雨乞いをする事になりました。
晴明に何を差し出すかと問われた道長は、私の寿命を差し出すと答えました。
晴明は、刀を取り出し、雨乞いの祈祷を行います。
すると、雲が湧き出しました。
まひろが執筆しているそのとき雲が湧き出し、雨が降り始めました。
天が降ったのを見届けるように晴明は倒れ、須麻流(DAIKI)は泣き出しました。

■枕草子の流行

(ナレ)
「この頃、清少納言が託した枕草子が評判を呼び、貴族たちの間で拡がっていった」

枕草子を読む一条天皇、定子がそこに居るような心になると言います。
伊周(三浦翔平)と隆家(竜星涼)は帝の后はこれからも定子であると念を押します。
枕草子を読むことで楽しかった日々だけを思うように、願いました。

(感想)
枕草子が宮中で拡がって、道長が苦境に陥り源氏物語が生まれたというストーリーですね。
道長に依頼されて源氏物語が生まれたというのは定説のようです。

■四条宮で和歌教室

(ナレ)
「まひろは六日に一度、四条宮で女房たちに和歌を教えていた」
「この学びの会は藤原公任の妻・敏子の主催である」

和歌は人の心を種として、それが様々な言の葉になったもの。
この世で暮らしている人の思いを見るもの聞くものに託して、歌として表します。
もののあわれが分からないと良い歌は詠めないということだと説明します。①
「人はいさ 心も知らず ふる里は 花ぞ昔の 香ににほひける」②
劉 希夷の漢詩「年年歳歳花相似 歳歳年年人不同」③を踏まえていることを説明します。
そこに和泉式部が現れ、歌を詠むときそんな難しいことを考えているのかと割って入ります。
和泉式部は思ったことをそのまま歌にしているだけだと言います。

(ナレ)
「こちらは後に和泉式部と呼ばれる歌人である」

「声聞けば あつさぞまさる 蝉の羽の 薄き衣は みに着けたれども」(和泉式部)
自分も薄いシースルーの衣を着つつ、歌に詠みました。
敏子(柳生みゆ)和泉式部のその衣装を恥ずかしがります。

親王に内裏で大流行の枕草子を貰ったということですが、さほど面白いと思わなかったと。
敏子は先生のかささぎ語りの方が面白いと言います。

(引用)①
やまと歌は、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれにける。世の中にある人、ことわざ繁きものなれば、心に思ふことを、見るもの聞くものにつけて、言ひ出せるなり。(「古今和歌集 仮名序」から)
(引用)②
「あなたは、さあ、どんなお気持ちかわかりませんが、しかし昔なじみのこの地で咲く花は、昔に変わらぬにおいでわたしをむかえてくれますね。」(角川文庫 田辺聖子著「歌がるた 小倉百人一首」から)
(引用)③
唐の詩人、劉希夷(651-679?)の名高い「代悲白頭翁」(白髪を悲しむ老翁に代わって)の一節です。「来る年も来る年も花は同じように咲き、来る年も来る年も人が同じでいることはない」。
■美術展ナビより引用
https://artexhibition.jp/topics/news/20240803-AEJ2250160/

美術展ナビ

■隆家と道長
隆家は道長に先のことのほうが大事、帝も前を向いてほしいと思っています。
行成は、隆家は信じないほうが良いと考えているようです。
伊周は帝を取り込み、道長の失脚を図ろうとしていると述べます。

■英才教育
為時は賢子(福元愛悠)と遊んでいます。
まひろは甘やかさないでほしいと為時に話します。
母・まひろのことを無視する賢子です。

●彰子と帝
敦康親王(高橋誠)が一条天皇と楽しそうに瓢箪に絵を書いています。
それを見つめる彰子は、いつものように陰鬱な表情をしています。
影で倫子(黒木華)は赤染衛門(凰稀かなめ)に帝が中宮をなぜ見ないのかと問い、不信感が募っています。

●和泉式部
和泉式部がまひろの前に現れますが、泣き崩れてしまいます。
親王と喧嘩したようです。
親王はあかねにご執心なのだと話します。

●帝王教育
為時が道長の息子・頼道(大野遥斗)に「孫子」を教えています。
頼通は、文を見ずに孫子の続きを読みます。
そこに道長が現れ、為時は聡明だと驚くばかりと答えました。
倫子と道長は、一条天皇に彰子に言葉をかけてほしいと嘆願します。
一条天皇は声をかけないのは中宮の方だと反論します。
母として命をかけたお願いだと言うと、そのようなことで命をかけなくても良いといって出ていきました。

●晴明の助言
道長を呪詛する伊周。
安倍晴明は、道長に、闇の中にいるが、いずれ光は差す、そこを乗り切れば光は煌々と照らす。
晴明は、今、心のなかに浮かんでいるものが照らす光だとアドバイスしました。

●まひろと賢子
まひろは厳しく賢子にひらがなを習字で教えています。
為時は学問が女を幸せにするとは限らない、というとまひろのことだと少し思っているといいます。
そこに弟・惟規(高杉真宙)が現れ、内記の務めに就いたようです。
左大臣直々に位記の作成を命じられている重要な職に就いているようです。

●和歌教室
かささぎ物語を読むまひろ。
それに対し、生徒たちは面倒な政は男に任せておけばいいと話しています。

■羹次

羹次(あつものついで)という饗宴が行われています。
公任(町田啓太)、斉信(金田哲)、行成(渡辺大知)等が、枕草子が広まっていて、苦境に陥っていることを話しています。
華やかな後宮を藤壺に作ったらどうかという意見が出されます。
枕草子を超える面白い物語があると良いのではと行成が話しています。
公任は、敏子の和歌の会に面白い物語を書く女性がいると話します。
為時の娘だというと、あの地味な女だとすぐに反応します。

■ボヤ騒ぎ
母と遊びたいのに遊んでくれない賢子は、まひろが書いた物語を燃やしてしまいました。
しかし、まひろが戻ると、書物が燃えて火が上がっています。
なんとか消火すると、まひろは賢子を叱りつけます。
泣きながら謝る賢子でした。

■まひろと道長

為時は賀茂の社に賢子と出かけ、まひろは一人静かに物語を書いています。
そこに、道長が現れました。

----終わり----

次回は 第31回「月の下で」8月18日放送です。
(8月11日は休止)

■感想

和泉式部が登場するなど、源氏物語創作話が期待される展開になってきました。
どのように道長がまひろに物語執筆の依頼をするのか楽しみになってきました。
為時も創作に関わるのか?それともまひろ一人の創作なのか?
気になります。
伊周が枕草子を使って道長を貶めようとしたのかは、本当なんでしょうかね。
そこまで伊周は頭が回るとは思えないのですけど。
影でこそこそ呪詛するのが精一杯でしょう。

それと、公卿たちや道長に髭がはえました。
ドラマの展開も一区切りついて新たなフェイズに入ったということですね。
細かい所にも目が話せない大河ドラマです。


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