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苔むすエンジン・序 “荒れ地に苔むすエンジン御神体”

  

様々なエンジンを駆動して私なりの地方創生、知的プラットフォーム構築を継続できている大きな誘因には例の凄まじいばかりの人脈を持つ“理事長”との出会いが欠かせなかった。その理事長が主催するNPOのイベントで大損害を被ることが起きた。私はイベント方面の経験も人脈も無く、何度かそのイベントミーティングに参加させてもらったが、あからさまな利害関係だけでなく理事長の醸す渦巻に20人くらいの人物が活気を帯びて活動していた。よもや一千万円近い赤字を出してまで強行したのは、すでに参加経営者達がかなりの資金を投入していたからで、普通ならばヤバいとなった段階で、被害を最小限に切り詰めた撤収をやるのだが、理事長は負債をすべて引き受ける形でやりきった。あまりに高い授業料だが、理事長の人的魅力の渦巻に共感したメンバー達も即座に取り立てに殺到はしていない。そもそもの破綻の原因は理事長にイベントプロデュースを任せられていたまだ若い元アイドルのプロデューサーWの突然の連絡途絶だった。それなりの活動実績を持つなかなかのやり手と感じていたのだが、もう理事長もメンバーも引き返せない限界点をかなり越えた時期に全く何の連絡も無しにフェイドアウト逃走した。日本青年会議所メンバーでもあったWに対して、もしも私が当事者ならば必ず法的措置をこうじたと思われるが、理事長は平然としている。イベント関係者に何人かは勉強会に参加中のメンバーもいるので、私は勉強会継続と拡充のためにいくつかの策をこうじた。一つは以前からのオウンドメディア構築の為に、勉強会に参画してビジネスチャンス化したり、知的プラットフォーム化のインキュベータとしてアプローチしていた出版業界とのコラボ策だ。10年くらい前から関わっていた都内の地方創生専門の民間シンクタンク出版社“C研究所”のO社長と理事長をマッチングする。O社長はもともと自民党大物議員の選挙参謀だった方で、出版、シンポジウム、コミュニティ創設などをかなり盛大に展開されていたが、年齢から一線を退き、主に出版事業を何名かのスタッフにまかせて悠々自適にすごされている。当時は松下政経塾からの実習生(現在民主党議員)を引き受けておられた。さらに中央線沿線の主婦達数千人の地域販売促進チームB社とも連携したりして活発な地域デザインを進めたり、大学教授や官僚OBの自費出版をかなり進めておられた。常駐スタッフやO社長の人脈と合わせ、官庁内勉強会の新しいメンバー化を提案したい。O社長の見果てぬ夢は“生産消費者大学”というコミュニティ構想で東京農大や多摩大学の気鋭の教授達を巻き込むもので、そのコミュニティの本部として静岡の富士山観望地域に広い土地と屋敷を所有されているほどだ。この都市農業とも密接につながる生産消費者大学モデルもまた農水省に持ち込みたい。
さらにそこで理事長からのもう一人の人物を紹介された。六本木にオフィスを構える広告代理店S社のK社長で、この方は全国数十の神社やNHKエンタープライズ社とのネットワークを持ち、神社の五穀豊穣祭やイベントを手掛けておられ、6月中旬の農水省勉強会に参加して頂くことになった。パワースポットブームの恩恵を受けられる神社ばかりではなく、氏子の減少高齢化に苦しむケースが大半のようだ。神社の氏子組織には地域の農家、漁協、畜産業、養殖業また食品加工業、発酵業がおられるために、これらの産品を神社ブランド化することで独自の愛好者層を確保でき、さらには神社にはもう一度地域力蘇生シンボルとしてのパワーを取り戻すことが可能だ。これは地方寺院にも当てはまる方程式であり、文字通りの地方を創生する神仏の力をシンボルとして蘇らせることとなる。荒れ地に生命力を取り戻すのは微生物であり粘菌であり苔なのだから。

■画像はヤフー、苔むす画像より。

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