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【イベントレポ】「余り」と「余り」を掛け合わせてワクワクする暮らしをつくる ~場づくりという冒険オンラインスクール【第3期 第3回】~

このnoteは、2020年10月から12月にかけて開催された『【第3期】場づくりという冒険オンラインスクール』のイベントレポを、約1年経ったタイミングでアーカイブ映像を観ながら今さら書いているものです。当時のメモを頼りにその時の学びをアーカイブしようという気持ちで書いておりますのでご了承ください。

【第二回】レポート  <<   >>  【第四回】(Coming soon)

現在、【第6期】の参加者を募集しております。気になる方はぜひこちらのリンクを覗きに来ていただければと思います。
※申し込み締め切り…9/19(日)

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チェックインとして、Zoomに入室したら名前を「名前@○○(今日食べたもの)」として、なんやかんやとみんなが揃うのを待ちます。僕はタコライス食べてました。

さて、この第三回からゲストティーチャーを招いてのスクールになります。おっしゃったことを全部ここでレポートすると量が膨大になるので、話の概要+ある程度印象的なところに絞ってやりたいなと思っています(毎度言っていますが、大体そうはならない)。

第三回:ゲストティーチャー 間藤まりの さん」

ミリグラム株式会社 代表 / 真田ゆめぐるproject / まにまに / ライター
とか色々

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間藤まりのさんは長野県出身で長野県暮らし。子どもの頃育った土地で現在は2児の母でもあります。

まずまりのさんの話で出たのは、幼少期から今まで生きてきた中で感じた「分断」のこと。子どもの頃の友達付き合いのこと、家族のこと、出産・子育ても含め、まりのさん自身の背景とそこにあったことと思った「分断」について触れてくれました。そしてスライドの下部には、
”分断がある だから なんとかできる(こともある)”という言葉。

第二回でも出ましたが、この辺りで僕自身も「分断」というものについてたくさん考える機会になっています。


そうしてまりのさんのことを少し知ったうえで、これまでされてきた活動を紹介してくれました。

子育てを初めてから、「子どもとおでかけできる場所があるといいなあ」と思って始めたベビーマッサージ教室。

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その他にもものづくり教室やヨガなど、企業や公民館とも関わって企画をしていき、地域のみんなは「実は」とっても活動的なんだ!ということに気付いたそう。

でも一方で、同じ小学校区なのに今まで知らなかった人が多かったり…。

もっとみんなが混ざり合うきっかけをつくりたい。

そんな思いで始めたのが眞田ゆめぐるProject

子育て中のママさんたちを中心に、さとのわマルシェや地域でのイベントを展開していきます。

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地域の中のこれまで会えていなかった人との、「おもしろいね、もうちょっとやってみよっか」「お手伝いしようか?」というコミュニケーションから、”さとのわ”が広がっていきました。


そういった活動がメディアに取り上げられていくと次の展開がやってきます。

空き家がやってきた。

話を聞いてる人の表情はそれぞれでしたが、総じて「そんなことあるんですね」という感じです。

「うち、使っていいよ」という方が現れ、空いてるだけじゃもったいない!と、真田の空き家で遊ぼうプロジェクト”わの家(wanoya)”が始まります。

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みんなで障子を破いて綺麗にしたり、

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ダンボール迷路作ってくれる方が来てくれたり、

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お庭で遊んだりピザ作ったり、なんやかんやしたり、


地域のいろんな人たちが関わる場所になっていった”わの家”。

毎日の暮らしとイベント(さとのわ)の間にいるような空間ができていったという表現がとても、とてもしっくりきました。


その後、さらにまりのさん自身が積極的に地域の人や行政とも関わりながら活動を続けていき、ひとつひとつのイベント事も大きくなっていったところで、少し怖くなった。

あれ?結局何がしたいんだっけ?
誰のためにしてるんだっけ?


お話を聞いていると、そこを機にそれまで以上に等身大な活動が増えていった印象を受けました。

”おーぷん会議”、”スーさん家で語る会”、”うえだスマイルフェスタ”などなど。(気になる方はリンク先へ)

後の質問タイムで、渡辺さんから「苦しくなっていった時に出たあの問いは、どんなふうに回収したんですか?」という質問が出たのですが、その回答が好きすぎました。

「自分の子供と仕事の話をしたときに、そこそこ大きいいイベントもやってたんだけど、彼らが『わの家が一番楽しかった』と言っていて。私も実は一番気に入ってたのがわの家で、それを聞いてほっとして。『そうだよね、私も楽しかった』ってことを言えた時に、なんか、無理して有名な人を呼んできたり大きなイベントにしたりしなくても楽しんでくれる人はいるんだなと思ったんです。」

わの家のようないろんな境界あいまいに融けている場で、ありのままで「楽しい」を共有できるのは、きっとたくさんの人の記憶に残る「喜び」だったように感じます。


そんなタイミングで、その頃ともに活動していた仲間とミリグラム株式会社を設立。スライドには、”もて余しがちな場所に、価値を”

2020年は街中を舞台にお店の軒先をつかったマーケットをしたり、大学生のインターンの子たちと一緒に団地のリノベーションをして、地域に暮らす人が混ざり合う場所を作ったり。

加えて、イベント事というよりはもっと毎日(僕は”ケの日”といったりします)の暮らしを楽しくするような、空き家を使った活動を「まにまに」という事業として展開していきました。

こういった仕事や活動を通して、相変わらず空き家はやってくるらしいです。

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近所の友達を増やす方法を開発している


いま、まりのさんが自身によく問いかけるのは、「自分(たち)のワクワクする暮らしに繋がっているか」ということ。

それぞれが持っている「余り」。たとえば、溢れるワクワクした気持ち、反対に抱えきれなくて持てなくなった仕事や荷物、実は気づかれず持ち腐れになっているお宝、放っておかれている場所、「こうなったらいいな」という妄想も、「何かしてあげたい」という気持ちも。

こういう余りは、『誰か何かと一緒に』なんとかできるものなんじゃないか。

個々の「余り」が重なって、掛け合わさって生まれる「居心地」が場。かもしれない

これが、間藤まりのさんなりの「『場』ってなんだろう」への回答です。


ところで、質問タイムで「様々なイベントを地域の中でする中で、関わる人の拡がりはどうやって作っていくんですか」という質問が出ました。

「基本的にできないことの方が多いんで、できそうな人がいたらとにかくお願いしに行くことが多いんです」

何も難しいことはないよ、といいたげな笑顔を見せながら答えるまりのさん。

「デザインが上手なお母さんがいたらビラをお願いしたり、音響設備をもってるらしいおじさんを見つけたら、インターホンを押しに行ったり、みたいな。」

その繰り返しが誰かの「ちょっと手伝うよ」に繋がって、広がっていくそう。

小さいお子さんが2人いる中で活動を続けてこれた理由としても、「一緒に子育てをしてくれる人を増やす」という感覚があって、いろいろなところに一緒に連れていったり、預かってもらったりと、地域の輪の中で周囲を頼っていったことがあったとのことでした。


加えて、藤本さんからの「まりのさんがいう『ワクワクする暮らし』って?」という質問には、

「歩いて行ける距離に、友達がいっぱいいる感じ」
「万が一いま家がなくなっても、なんとかなるみたいな感じ」

ここで、話の途中に入力された、渡辺さんのあるコメントに繋がります。

「近所の友達を増やす方法を開発してるみたい」

ああ、まりのさんのは全部、まさにこれでした。

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ここから少し、まりのさんの話を聞いての僕自身の心の動きになります。イベントレポだし、記録として残しておきますね。

「近所の友達を増やす」
僕は、この感覚に共感しかないのです。共鳴に近いかもしれない。

僕も「自分が幸せを感じる暮らし」を想像すると、「家族と街を歩いていたら友達や知り合いに会えて、声を掛け合える感じ」、そして「家族がそんな街を好きだと思ってくれている」絵が頭に浮かぶのです。

僕が7年暮らしたつくばでは、家から大学まで歩く道に仲良くしてくれるお店がたくさんあって、通りがかるたびに声をかけてくれたり、店の外と中でアイコンタクトをしたりしていて、それは僕があの街で「暮らしている」という感覚を育ててくれたと思っています。あの時間は幸せだった。


何かをお願いできる「誰か」に会うために、足で稼ぐのもそう。僕もよくやること。もしかすると、頭の中が似ているのかもと思いました。

それだけに、ショックが大きかったです。悔しさも大きかったです。
もし同じような発想を持っていたとしても、この時点の自分はまだ何もしていないし、それを表現できていない。でもこの人は、自分よりずっと先で楽しく「暮らしている」。

そこにいきたい…!
途中、「ああもう、言葉が出ないなあ」と思う瞬間がありました。
この夜は、とてもショッキングだった。それをずっと覚えています。


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「間藤が笑ってるとうまくいきます」


実は今回、まりのさんの「保護者」(笑)として、まりのさんが代表を務めるミリグラム株式会社の一員である瀧内さんが参加してらっしゃいました。

瀧内さん曰く、
「ミリグラムは、間藤が笑顔担当で僕がその他の難しいコト担当」。

お話し中も無邪気な笑顔を多々見せてくれるまりのさん。

場づくり(「余りの掛け合わせ」)をするときに気にかけているのは、

・言語コミュニケーションに頼り過ぎないこと
・場所の持っている力を無視しないこと
・全ては「たのしく暮らすためのツール」

言葉だけでなく、「会いに行く」「一緒にやる」といったコミュニケーションを置いていかず、その場所がもともと持っているポテンシャルを引き出す。そして、あそぶように生きていきたいよね、と。

心が満足に重きを置いた選択をしたい、という表現が印象的でした。


そんな間藤まりのさんの「編み直し」の最強のツールは、

笑顔と好奇心(問い)


それを裏付けるような瀧内さんの言葉が強く残りました。この時はまだ会ったことがなかったけれど、きっとそうなんだろうと思えること。

「間藤が笑ってるとうまくいきます」


ああ、また悔しい。自分も誰かにとってそういう存在でいたいです。
場づくりはきっと、その場にいる人の色が出る属人的なものだと思っています。だからこそこの人がいる場は、間藤まりのさんらしい、きっと無理がなくて軽やかで心地いい、ちょっとだけ自慢したくなるような場なんだと思いました。


今回のオンラインスクールは、ゲストティーチャー1人目にして「出会ってしまった」と思える、僕にとって大事なタイミングになっています。


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前回のレポート
【第二回】そもそも”場づくり”ってなに?~場づくりという冒険オンラインスクール【3期】イベントレポ~


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現在、場づくりという冒険オンラインスクールでは【第6期】の参加者を募集中です。詳細はこちらのリンクから…!

※申し込み締め切り…9/19(日)

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▲第6期のゲストティーチャー

企画づくり・ハードからの場づくり・ソフトからの場づくりといったラインナップで、「具体的にはまだ何とも言えないけど、何かやりたいと思ってる‥‥!」という方にも、得るものが多いかなと思っています。



この記事が参加している募集

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