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日本製の愛用文房具を27,000円の送料で南アフリカに届けた話。

14,000km離れた南アフリカに、日本からの郵便物が届いた。
11日間に渡り、中国、香港、ドバイを彷徨いながらとうとうたどり着いた。非常にこの瞬間が待ち遠しく、届いたときには配達員を思わず撮るほど感激した。

今日はその、郵送劇場についてお話しする。

こちらにいると、あらゆる部分で日本製の素晴らしさを感じる。飲食は当然ながら、衣類や家電製品の機能性、トイレなど、枚挙にいとまがない。とまでは言わないが、雑な南アフリカの製品に比べると繊細な日本人仕込みのものものをとてもとっても欲する。

その中でも、もっと予め持ってくればよかったと思うのが文房具だ。

特に、ボールペンとノートである。

僕は、かれこれ10年程、
ジェットストリーム 多機能ペン 4&1 MSXE5-1000】を愛用している。
小学生の頃から文房具を使い切らずに、色んなものを買っては捨て、使い切らずには買い替えを繰り返していた。
そんな私からすると、ようやくたどり着いたウルトラスーパー最高なボールペンの一つがこれである。

そのボールペンの黒の替え芯をあろうことか2本しか持ってきていなかった。
ぼくは、毎日日記2000文字以上綴り、英語を書いて覚えようとする身である。
当然、2ヶ月程度でインク切れを起こし、それからはそれまでほぼ使わなかった緑で文字を書いていた。

しかし、たかが重さ数グラムのボールペンの替え芯を南アフリカに送るのにあたり、その50倍以上の郵送費がかかる心配があった。
これを機に新しいボールペンを使うかどうするかも考えたが、諦めきれなかった。

そして次に、日本から送るに必要があるものが出てきた。
携帯のSIMカードだ。
ぼくは、こちらでeSIMを使って生活しているが、eSIMを既存のスマホで使うと実物SIMが使えなくなってしまうのだ。
(ドコモユーザーが理由であり、他のメーカーは分かりません)
それを知らずに、eSIMを使い始めたことで、実物SIMが使えなくなり、日本で使っていた電話番号が使えなくなってしまった。
電話するわけではないので現地では必要ないかと思う。しかし、様々な2段階認証において、SMSの受信をする必要があり電話番号は意外と必要なのである。

そして、実物SIMの復活は、実店舗でしか行うことができない。オンラインではできないとのこと。
(正直、この辺は色々とF〇〇Kすぎて、帰国したらまず別のメーカーに乗り換える。)

日本にいる友人の協力を得て、どうにか再発行にこぎつけた。そしてそれを南アフリカに送る必要があった。

どうせ物を送るなら、この際、他のものも送ろうと決め、ヤマト運輸の場合、2kg以内(四方の大きさも指定あり)であれば郵送費8,000円ということであれこれと試行錯誤して、ものを詰め込み郵送してもらった。

その中で最も重いのが、Amazonで購入したこの英語のテキストブックだ。
重さがなんと888g。
ゾロ目もいいところだし、荷物の5割近くの重さになる。

888gのイングリッシュテキスト

ちなみに、このテキストブックは南アフリカにも売っているのである。
しかし、日本で買うよりも倍はする(7,000円)ので、この際だから日本で買って送った方が、安く収まると思い特に考えずにamazonで購入し、日本の家に届けた。

次に、まだ重さに余裕があったので、話題になっている本を2冊ほど購入し、それらを同梱して郵送の手配を友達にお願いした。
その時、重さは丁度、2kgをいかない程度であった。

そこで気づく。

ノートを入れ、忘れていることに。

KOKUYOのそふとリングノート

僕はこのノートを去年から使い始めた。
このノート、紙の質はもちろん、切取線で簡易的に切断できるのに加え、罫線の間隔が6mmなのも良い。罫線と細かなドットがあるので垂直線も引き易い。さらに留め具のリンクが柔らかく、手を痛めない配慮がある。そしてサイズ感が良い。ベストofベストだ。
このノートを買い溜めて来るのを非常に後悔していた。

友達にこのノートを5冊購入してもらい、郵送してもらうことにした。

しかし、当然、重量オーバーで減量が必要だ。
このノート1冊220g。

ダンボールの重さもある。
元々買っていたアーセナルのユニフォームも送りたい。
などと、あーだこーだと悩み、結局、追加で買った本を諦めた。

ノート3冊(2冊は諦めた)、SIMカード、ユニフォーム、ボールペンの替え芯、あとカメラのフィルムとヘアゴム(これは今度書きます。日本のヘアゴムの性能すごいです。)
を送ることに決定した。

恐ろしくちょうど2kg

ここまでで、SIMを用意したり、自分で色々物を買って家に送ったり、友達に買い出しに行ってもらったり、多大に迷惑と時間とお金をかけた。

そして、いざヤマトからの発送をお願いした。

しかし、そこでまた問題が起きた。

ボールペンの芯はダメかもしれません。とヤマトに言われたのだ。どうにか次の日本部に問い合わせをし、郵送OKの確認が取れた。
そして、次に、"インボイス"ならぬものを自分で用意する必要があった。
依頼主が自ら、貨物の内容証明が必要で、購入した物、金額、原産国などを記載する書類である。

初めて物を海外に送る経験をする私たちにとって、こんなにも国際宅急便は大変なのね。とヘトヘトの状態だ。

そして、どうにか4月13日(土)にヤマトから発送ができたのである。

話しは、まだ続く。

次に立ちはだかったのは、そう関税だ。
正直、全く忘れていた。

ヤマトの発送数日後、追跡番号で状況を確認する。

追跡番号で配達状況の確認

すると、山を越え、海を越え、国境を越え、ドバイにまで6日かけてたどり着いたことを確認した。
既に、高揚感でいっぱいだ。

そして、ついに南アフリカで国境を破ろうとしたときに、関税問題となり、一本の電話がかかって来る。

その頃は、荷物を待ち侘びていたので、スパム電話だろうが、なる電話はひたすら出ていては、ため息と怒りを繰り返していた。
そんな中、電話を出ると、スパムじゃない電話で、
Hi, Shunta なんちゃらなんちゃらfrom japan なんちゃらなんちゃらあーだこーだ payと言われた。
思わず、イエス!Is that baggageと聞くとイエスと。
そして、なぜかEメールアドレスを聞かれたので、それを伝え待つこと5分。

送られてきたのが、関税の請求書だった。

そして、その金額に唖然とした。

2326R (ランド)、日本円で約19,000円だ。

意味不明だった。
関税のことを理解していなかったので、詐欺られているのか?一体なんなんだ?と。
関税にしては、高すぎる。
郵送費よりも圧倒的に高い。
そしてすぐさま思った。

テキスト代より、圧倒的に高いと。(笑)

ここまできた荷物。
正直、送り返すわけにもいかず、これの意味を調べる手立ても異議を唱えることもできないため、それを悩んで、二日後に支払った。(無駄に渋々時間をおいた)
一応、メールドメインと企業を見ると、UPS (United Parcel Service)であり、虚偽ではないことは判明したため。

そして、本日の午前、電話が再度なり、おまえの物を今日届けるぜ。と言われ、発送時から移動していた現在、住む宿の住所を伝え、遂に昼過ぎに配送員と出会うことができた。

ちゃんとUPS

それはそれは、幸せで思わず彼を激写した。

まとめると、
日本で買う必要のない物(アーセナルのユニフォームや本)のために、19,000円の関税と8,000円の郵送費をかけて、11日間もかけて荷物を届けてもらったお話である。
でも、ボールペンとノートは最高だ。

このnoteを読んだ、三菱鉛筆株式会社とコクヨ株式会社の方には熱弁をしたい。
どうか南アフリカにビジネスを広げましょう。


日本の文房具をアフリカに!
ぼく、手伝います。
この郵送費が、採用費になることを祈り。


という、これ以上ないほどに、国際郵送についての学びを得た体験でした。

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