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心の中の夢

第1話 君と会えて

「少しだけど」とお地蔵さんに、有紀がお団子のみたらしをあげた。
お母さんの真由実が、「ほれ、有紀?何処にいるの?」と声を掛けた。
有紀は「うん。ごめんね?今、お地蔵さんに団子をあげて居たから」と返事を返した。
真由実は「全く、私が見て居ない内に、あんたは、何処か行っちゃうんだから」と少し呆れて居た。
有紀が「えへへ。もう少ししたら、冬の寒さもなくなるかな?」と身体を震わせて、真由実の近くに来た。
真由実が「さぁーね?もう、家まで帰りましょう」と声をかけた。
すると、家に帰る頃には、雪が降り始めて居た。
シンシンと降り積もる雪に、有紀は「寒い。何でこんなに雪が降っているの?」と驚きを隠せなかった。
真由実は、家について、「ふぅー、寒いわね?暖炉あったかいから、しばらく、そっちに居なさい」と話し掛けた。
有紀は、手袋を取り、暖炉に手を出していた。
家に入るなり、何かを感じて居た。
幸弥と言う有紀の元彼が来て、家の中にいる、有紀に話し掛けた。
幸弥が「やぁー?久しぶりだね?」と有紀の後ろから声を掛けて来たので、びっくりして居た。
真由実が「あぁ、こんにちは。あなたは幸弥君ね?有紀がいつもお世話になっています。今日は、幸弥君のお父さんがこちらの別荘を貸し切ってくれたの」と嬉しそうにしていた。
有紀が「え?幸弥が?何でまた、そんな事をしたのよ?」と元彼の幸弥に問い詰めた。
有紀は、幸弥とは、幼馴染で昔からよしみにしてくれた仲の良い人なのだが、昔、中学まで付き合っていたが、気が合わず別れてしまった。
それもあってか、中々、幸弥と話す時間もなく、有紀は幸弥とは話すことも無くなっていった。

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