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君に降る雨

キィイイと言う音で扉が開き、セイジが「お前こんな所で何をしているんだよ」と扉をドンと叩いた。
ミユキが「何って?寒いからこっちに来て暖まっているんでしょう?ま、黙って入っちゃったのは悪かったけど」とセイジに言い訳がましく話をしていた。
セイジが「あぁ、暖炉までやって、薪を取ってくるのは大変なんだからな」とミユキに怒鳴り散らした。
ミユキが「しょうがないわよ。また薪を取ってくれば良いじゃないの。私は何処で薪を取って来たかは知らないけど」と口々に話をしていると、リキヤが「そこのお二人さん?ま、仕方ない。皆で薪をとりに行こう」とニコニコ笑顔で2人の肩を取った。
セイジが「リキヤ。お前、本気で言ってるのかよ?こんな寒い時に」と嫌な顔をリキヤに向けた。
リキヤが「そうそう。怒らないで皆で薪を取ってくれば早いんだから」とセイジをなだめていた。
その後、皆で薪を手分けして探す事になり、リキヤが「ミユキさん、此処に薪を置いといて」と頼んだ。
ミユキが「ありがとうございます。おかげさまで助かりました」とリキヤにお辞儀をした。
リキヤが「良いんだよ。セイジは女の気持ちがよくわかってないから、許してやってね」とミユキにウインクをした。
セイジが「はぁ、やれやれ。誰かさんのおかげで薪を持ってくる羽目になったんだけど」とミユキに向かって、文句を言った。
リキヤが「折角、知り合ったんだから皆で仲良くやろうよ」と話をして、ログハウスに薪を持って行った。

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