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君との約束

ユヅキが「本当にお騒がせなんだから」と疲れた様になのかに返事をした。
なのかが「えへへ。でも、あの時は本当に怖かったよ」とユヅキに返事を返した。
ユヅキが「全く、しょうがない。可愛い妹の為だからね」といつの間にか、机の上で寝てしまった。
なのかは、密かに静かにお風呂まで歩いて行って「お風呂行って来ます」とドアを閉めて、脱衣所も閉めて、お風呂に入ろうとすると「あちっ」と足を入れた途端に暑かった。
なのかは「ユヅキめ、お前さんまたやるよのう」とお風呂をわざと熱くしたのだと思い、まるで時代劇の様な風貌で、ツッコミを入れてみたくもなった。
ユヅキが「早く、お風呂から出ないのかしら?」とお風呂を覗いていると、なのかはシャワーで身体を洗い流して居る最中だった。
ユヅキは「もう、早くしないと私がお風呂に入れないじゃない」と浴室で凄いけんまくで怒っていた。
なのかは「ごめんなさい。私が、お姉ちゃんの事を考えずにゆっくりお風呂に入って居たからだね?もう少しで出るよ」と暢気な顔をしてお風呂から出て来た。
その後、妹のなのかの携帯がなった。
八ツ橋先輩という男の先輩が携帯から電話を掛けて居る様だった。
八ツ橋先輩は「あれ?なのかちゃん居ないのかな?」と不思議気に電話を切った。
ユヅキが「八ツ橋 和男って男じゃん。ちゃっかりしてんな?」とふざけた様に笑っていた。
そうやって1日は過ぎていった。
次の朝、なのかは何もなかったかのように学校へ行った。
八ツ橋 和男と言う男が、どう言う男なのかじっくりこの目で見ようと恥で見て居た。
和男が「あれ、あなたは?ユヅキさん?なのかちゃんからあれこれ聞いて居ます。今、ダイエット中なんですってね?聞きましたよ」と周りの通りすがりから笑いが飛び交う中、ユヅキは思わず恥ずかしくなってしまった。
ユヅキが「そんなに大きな声で言わないでください。恥ずかしいじゃないですか?」と小声で話し掛けた。
和男が「じゃ、また」とユヅキに対して手を振っていた。
ユヅキは「全く、何あの男、デリカシーのかけらもあったもんじゃないわね?」と目をまん丸くし、大きくして驚いていた。
なのかがその内に来て、「何しているの?お姉ちゃん?」とユヅキに話し掛けた。
ユヅキが「え?あぁ、これはね?決して和男君のことがどんな男なんだろうって見に来たわけじゃ無いのよ」とわざとらしい笑いをして後ずさりした。
なのかは「変なお姉ちゃん。でも私の事を心配してくれたんだな」と思い、凄く嬉しかった。

       

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