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「フリーエージェント社会の到来」を再び読む。

本書を初めて読んだ時の衝撃は今でも覚えています。当時私は人材紹介事業部でキャリアアドバイザーをしていて、”エージェント”という仕事が将来どうなるんだろうか?と考えていて、新宿の紀伊国屋書店でセレンディピティ的にこの本に出会いました。

それから10年近くが経ち、改めて自分が個人事業主という立場で新たなスタートを切ったこのタイミングで読み返してみたくなりました。

その内容に改めて驚きです。初版が2002年にもかかわらず、いま世界で、身近な日本で起こっている働き方の変化がこの本には書かれています。現在では、この本に書かれていることは正社員にも適用され始めています。ダニエルピンク氏おそるべし!この本は私にとっては大切な本の一冊です。ぜひ皆さんも一度読んでみてください。

読み返しついでに、写経のようにこの本に書かれている登場人物のコメントをつらつら書いてみました。

私は組織人間じゃないわ。組織を守るのは得意じゃないの。

                       -リサ・ワーナー・カー

フリーエージェントの人がどれくらいいるかはわからないけど、周りを見れば、組織に属さないで働いている友達が大勢いる。

                           -リー・ゴット

私たちの社会は、肉屋やパン屋や燭台職人の時代に戻りはじめている。

                         -ノーム・ストアー

私たちの労働倫理?いちばんいい時間にいちばんいい場所で働くこと、そして自分が得意な仕事をすることね。スポーツジムみたいなものよ。ちょっとストレッチをやって、エアロビクスをいっぱいやって、ほんの少しだけ筋肉のクールダウンをする。これに比べれば、古い労働倫理は、延々と腕立て伏せをやり続けるようなものだった。

                       ーナンシー・ハルパーン

どう行動するべきかをいつも社会が教えてくれる世界、すなわち、社会が次のステップを指図して、エスカレーターに乗せてくれる楽な世界では、自分の弱みや失敗に直面することがないだけでなく、自分の強みを知ることもない。

                      ーエイブラハム・マズロー

ぼくがつくる新会社にこいつらを連れていく。(クビを言い渡された後、オフィスの水槽の魚を見つめながら)

                       ージェリー・マクガイア

自己実現を成し遂げている人たちを見れば、最も好ましい環境下では、仕事に対してどういう態度を取ることがいちばん理想的なのかがわかる。高いレベルに到達している人は、仕事を自分の個性と一体化させている。つまり、仕事が自分の一部になり、自分という人間を定義するうえで欠かせない要素になっているのだ。

                      ーエイブラハム・マズロー

これが本当のぼく。偽りを捨てたぼくだ。

                       ージェリー・マクガイア

人間は、責任をもつよりも、他者に依存し、受け身でいたいと考えがちだ。しかしその例外は、大きな成功を収めている人たちである。

                      ーエイブラハム・マズロー

ぼくは三五歳。これからが人生だ。

                       ージェリー・マクガイア

くだらない仕事を見事にやり遂げたとしても、それは本当の業績とは言えない。私がよく言うのは、「やる価値のないことには、立派にやり遂げるだけの価値がない」ということだ。

                      ーエイブラハム・マズロー

答えはすぐ見えた。クライアントを減らすこと。金額は低く。親切な配慮。自分とゲームを大切にする。人間らしい生き方を。

                       ージェリー・マクガイア

会社が従業員を大切にしているなどと言う人がいたら、「嘘つき! 嘘つき! 嘘つき!」と、簡単な呪文を繰り返し唱えること。そうすれば、危険な幻想を抱かないですむ。

                         ーリック・コーエン

組織に属さないで働くことのいちばんのデメリットは、一日二四時間が仕事だということ。いちばんのメリットは、どの二四時間に働くかを自分で選べること。

                         ーミカ・ジャクソン

起業家やフリーエージェント、個人事業主は日々、顧客や従業員、家族には相談できない問題に直面している。では、誰に相談するのか?同じフリーエージェント仲間たちだ。仲間のフリーエージェントとなら、抱えている問題を率直に話し合えるだけの信頼感を築くことができる。互助グループなどのサポートシステムをつくり上げることは、個人でビジネスを営んでいる人の精神衛生上、不可欠だ。

                         ーラリー・ケスリン

公園で一緒にシーソー遊びをしていて、私が自分ばっかり上に浮かび上がりたがったら、あなたはいつまで私と一緒に遊んでくれます?

                         ーノッティ・ブンボ

裏口から外に出て、路地を通って、ちょっと先にある私書箱センターに手紙を取りにいく。そこで、みんなと冗談を言い合う。あそこには、私のコミュニティーがある。

                          ージャナ・キング

私たちは、ボードビリアンの時代にタレント事務所のウィリアム・モリス・エージェンシーがやっていたのと同じことを、このデジタル時代にやっている。才能ある人たちの代理人を務めているのだ。

      ーポール・スミス、デジタル・タレント・エージェンシー社長

三歳の娘がコンピュータの前をどいてくれれば、仕事に取りかかれるんだけど。

                        ーアリソン・カトラー

この医療保険、悪くないぜ。俺がバスにひかれたら、保険金がおりるんだ。

                       ージェフ・フェルドマン

臨時社員としてやっていかなくてはならない以上、せめて待遇についてひと言言わせて欲しい。(シリコンバレーの臨時社員の給料が低いことについて)

                     ークリスティーン・マシアス

各チャプターの冒頭で書かれている内容になるので、詳しくはぜひ本を読んでみてください。

           ※TOP画像はGerd AltmannによるPixabayからの画像


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