CRC (Cyclic Redundancy Check):データ通信とエラーチェックの鍵
仮に,あなたが人工衛星を開発しているとしましょう.
ロケットで人工衛星を宇宙(軌道上)に打ち上げて,いざ人工衛星と通信を始めます.
そして,人工衛星で革新的なミッションを行うことでしょう.
このとき,人工衛星で得られたデータを地上に送らなければ地上でデータを見ることが出来ません.
では,人工衛星が送ったデータと地上局で得られたデータは本当に同じなのでしょうか?
送信データと受信データの誤りを検出する方法として,『CRC』があります.
はじめに
データ通信の世界では、データの整合性を確保することが不可欠です。
データが送信中に誤りを持っていると、情報の正確性が損なわれ、重大な問題が発生する可能性があります。
ここで登場するのがCRC(Cyclic Redundancy Check)です。
CRCは、データ通信においてエラーチェックを行うための効果的な手法です。
この記事では、CRCの基本概念とその動作原理について解説します。
CRCとは何か?
CRCは「巡回冗長検査」という名前で、データ通信やデータストレージで広く使用されているエラーチェック手法です。
主な目的は、データが送信中に誤りを含んでいないかを確認し、データの完全性を保つことです。
CRCは、特定のアルゴリズムを使用してデータに対する一意のチェックサム(Checksum)値を生成します。
CRCの基本動作
CRCの基本動作は以下の通りです:
送信側での操作:
送信側では、データにCRCアルゴリズムを適用し、CRC値を計算します。
CRC値はデータに付加され、一緒に送信されます。
受信側での操作:
受信側では、受信したデータと受信したCRC値を使用して再度CRCアルゴリズムを実行します。
この計算されたCRC値を受信したCRC値と比較します。
比較結果:
CRC値が一致する場合、データは正しいと見なされます。
CRC値が一致しない場合、データに誤りがある可能性が高いため、再送信などの対策が取られます。
CRCの利点
CRCは、以下のような利点を持っています:
検出能力:CRCは特定の種類の誤りを高い確率で検出できます。これにはビットの反転や挿入、削除などが含まれます。
低コスト:CRCは計算コストが低く、高速なエラーチェックが可能です。したがって、リアルタイムの通信にも適しています。
自己調整性:CRCアルゴリズムはデータサイズに合わせて調整され、異なるサイズのデータにも適用できます。
CRCの要点まとめ
機械工ながら,情報理論について調べてまとめたときの資料を共有します.
CRCも100%検出できるわけではありません.
しかし,かなりの確率で誤りを検出出来ていることが分かります.
詳細な内容は以下のブログにまとめましたので,ご覧ください.
計算式などの説明もここに載せています.
おわりに
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