発達障害と優生思想〜優生思想の克服のために〜
お疲れ様です。
東京都世田谷区用賀中町の発達障害グレーゾーン児の子育てお悩み相談オフィスのゴリッキーこと松本力哉です。
本日は、発達障害と優生思想〜優生思想の克服のために〜というテーマでお話をしていきます。
わたしが教員時代に、中学校の知的障害の特別支援学級をしていた時に、ある生徒が、「普通学級のやつに障害者と言われた!」とか、
障害者と言われることに対する抵抗がある子がけっこういるんですよね。
「発達障害という言葉に敏感なので、、」と言って、その話は子どもには聞こえないようにしてほしい、という保護者もけっこういます。
このあたりが難しく、保護者には、きちんと告知、説明すべきと言いたいところなのですが、やはりなかなか難しいし、簡単にそう言い切ることはできないところがあります。
そこでよく、優生思想について考えることがあるんですが、優生思想とは、簡単に言うと、「優れた生を望む思想」という意味です。
優生思想については、だれしも持っている感覚かもしれませんし、皆さんもやはり、完全には否定できないのではないかと思います。
障害を受け入れること、認めることは、難しいこともあります。
実際にわたしは塾を運営していて、うちの子はいい大学に行ってほしい、という願いでうちの塾に通っているお子さんもいますし、中学受験、高校受験でも、結果は厳しく突きつけられます。
この辺りは本当に難しいと思います。特別支援教育と言っている時点で、「特別な支援が必要な人」というネガティブなレッテルを伴ってしまいます。少なくとも現状は学校教育が機能している基本原理が優生思想だと思うので、「優劣」ではなく「違い」、「より良く」ではなく「最適」へと、根本的な発想が変わらないと、「障害」という言葉に対する拒否反応は無くなっていかないのではないかと思います。
わたしの運営する塾も、そのはざまで難しいやり取りが求められる立場だと思います。
当事者に関していうと、大学生から社会人にかけて、徐々に脱「優生思想」化し、ありのままの自分を受け入れ、他者を受け入れられるようになっていくという流れであるのだと思います。その点は、今の保護者世代よりも、現在の若者世代の方が受け入れがいいように思います。
ただ、大学生ぐらいではまだ、授業で精神疾患や発達障害の話をすると、「自分は障害かもしれないので心配」「障害じゃなくて良かった」というような、意見はありますね。「障害を持っておらず、優れていることが正しい」という価値観を変化させるには時間がかかりますね。
難しい問題ですが、全ての根本にあたる、重要な問題だと思います。
わたしがこのようにお話をしたところで、すぐに克服できるものではないと思いますが、少し考えてみるきっかけになっていただけると幸いです。
先ほども申し上げましたが、「優劣」ではなく「違い」、「より良く」ではなく「最適」へという考え方が、少しでもヒントになるといいのではないかと思います。
学習塾という立場で言えることは、人間一人一人の価値に優劣はないけれども、偏差値の高い学校に進学できたり、勉強を一生懸命するために良い環境を提供したりというのは、決して悪いことではないですよね。
出来ないことは否定しないけれども、頑張ることは応援するというスタンスで、子どもたちを応援しています。
人の考えを変えるというのはなかなか難しいことですが、思いを伝えていくというのは、大事なことだという思いがあり、今回はこのようなテーマでお話をしました。
本日は、発達障害と優生思想〜優生思想の克服のために〜というテーマでお話をしました。
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