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「フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか」を書評する


こんにちは、普段は読書感想ブログにて鳴き声を垂れ流している者(めっちゃ不審者)ですが、

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前回、アウトプット用にnoteをもうちょっと使ってみようかなという記事を書きました。


ということで、今日は読んだ本の書評(っていうと上から目線で苦手なのですが…評する立場に無いので…)を書こうと思います。

読んだのはこちらの本。

ワークライフバランス世界1位!フィンランド流ゆとりのある生き方。フィンランド人は、仕事も、家庭も、趣味も、勉強も、なんにでも貪欲。でも、睡眠時間は平均7時間半以上。ヘルシンキは、ヨーロッパのシリコンバレーと呼ばれる一方で、2019年にワークライフバランス世界1位に。やりたいことはやる。でもゆとりのあるフィンランド流の働き方&生き方の秘訣を紐解きます。

読者が選ぶビジネス書グランプリ2021のイノベーション部門を受賞とのこと。

この賞って権威あるのか…?とやや疑問ではあったのですが、グロービス(大学院)主催で、その年に日本国内で刊行された書籍の中から各出版社が1社5冊までエントリ-し、更に主催者たちが選んだ本を足したものをノミネート作品とした上で、ウェブで投票を行い総合賞と部門賞とを選ぶもののようです。
権威があるのか無いのかはよく分かりませんけども、読者投票なので一定数の人が評価した本だとは言えそうですね。

著者は堀内都喜子さん。フィンランドの大学院を卒業後、フィンランド系企業を経て、現在はフィンランド大使館で広報の仕事に携わっているそうです。

(ビジネス書における著者の信頼感ってめっちゃ大事ですよね。フィンランド大使館勤務って肩書は説得力あるな、という感じがします)

さて書評ということで、

①本書に何を期待したか
②その期待に対して読んだ結果どうだったか&それは何故か
③この本から得られることは何か
④得られたことは何にどう活かせると思うか

と四つに分けて書いてみます。ここまでで既に700文字以上書いてしまっているので、要点まとめて書かなきゃ…(苦手)

①本書に期待したこと

・残業が常態化している職場なので、定時の17時半よりももっと早い「午後四時」に仕事を終えられる理由が知りたい
・北欧が好き(2回周遊済)なので、フィンランド人のライフスタイルが知りたい

②その期待に対して読んだ結果どうだったか&それは何故か

・読みやすく、二つの期待(仕事を早く終えられる理由と、フィンランド人のライフスタイル)について十分応えてもらったものの、満足度が高いかというとそこまでではない
・本書で語られるフィンランド及びフィンランド人の性質はざっくり以下の通り

・フィンランド人は自虐的、批判的に自分たちのことを見る(少し日本人と似ている)
・フィンランド人が挙げる自国の魅力は「安定」や「バランス」や「身近な自然」
・著者はフィンランドの魅力を「選択の自由度」だと感じる(金銭面、年齢、既婚・未婚等のステータスによって、勉強や仕事の選択肢が狭まることが無い)
・残業はしない。その方が会社への損失が少ない=デキる人
・コーヒー休憩が法律で決められている
・定時で帰るので、コミュニケーションの場(歓送迎会等)も就業時間内にノンアルコールとお菓子で設けられる
・社員同士の交流の場として、日帰りのレクリエーションデイが設けられる場合もある(それらは心身の状態やチームスピリットを高め、効率が高まることとして重視されている)
・ウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に良好な状態であること)を重視し、ウェルビーイングな状態だからこそ生産性を高まり、結果として社員は早く帰れて会社も残業代を支払わなくていいし、創造性や革新性も高まる。いいことづくし
・仕事の進め方は、日本のように細かい部分を詰めてきっちり計画を立てて進めるのではなく、トライ&エラーを繰り返しながら進めるイメージ
・社内公募が多く、まとまった新卒採用も行っていないので、社員は常に能力を高め、希望するポストに異動できるよう努力する
・8割の男性が育児休暇を取得している
・会社が社員の趣味やスポーツを支援する
・夏休みは大体1カ月取るので、仕事上、1年は11ヶ月だと割り切る
・早めにチーム内で夏休みの取得スケジュールを固めてしまい、連携して穴埋めをする
・夏休みで社員がいない間は、学生インターンを受け入れる。新しい発想が会社にももたらされるし、学生にとっても履歴書に書けるネタになる
・夏休みはコテージでのんびり過ごす。DIYが盛んで、コテージやマンションを自分で直したり飾りつけたりする
・夏休み明けはリフレッシュされた状態なのでみんなとても集中して働く
・シス(フィンランド語で「困難に耐えうる力、ガッツ」)という価値観がフィンランド人に根付いている(人によって解釈は微妙に様々)
・ライフスタイル、人間関係、いずれもかなりシンプル

・つまり、仕事を早く終えられる理由は”お国柄”や”国民性”に依るところが大きく、真似しようと思ってもなかなか真似できるものではない
・ので、すごく参考になった!というよりも、日本人から見たフィンランドの文化を、生の声(著者の友人等)とともに読み通せて興味深かった、という感じ

③この本から得られることは何か

・フィンランド人への理解度向上
・サウナにハマってみたくなるし、夏休みには湖畔のコテージを借りてみたくなる

④得られたことは何にどう活かせると思うか

・今後もしフィンランド人と仕事やプライベートで一緒になった時、本書の内容が話のネタになる(用途せまっっ!)
・もしチームや部署の人が全員この本を読んだら、「自分たちもこんな生活をしてみたい!残業なしで帰ったり夏休みをまとめて取ることをチームのルールにしよう!」と意識が合わせられるはず。そのくらい、本書で描かれるフィンランド人の働き方は日本人から見て羨ましく書かれている

おわりに

さほど時間をかけずサクッと読めるので、フィンランド人の働き方やライフスタイルを知りたいと思う方にはオススメです。

ただし、それらは国民性やお国柄に依るところが大きいので、日本人が真似しようと思っても、周辺からの理解が足りなくて難しいと思います。

それでも読んでみれば、フィンランド人と絡む時のネタになると思いますし、会議の進め方や、人件費は会社の大きなコスト=残業しない=会社に損失を与えないデキる人という意識だったり、夏休みの過ごし方など、得られるものもあると思います。

ということで、「フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか」の書評でした。(書評ってこんなのでいいのか…?)

ちなみに、ポプラ社さんのnoteで本書の編集後記が公開されています。作品が出るまでの裏話や、前述したビジネス書グランプリの裏側、担当編集さんが本書の内容で実践されていること…などなど、心地よい温度感の語り口でとても読みやすいです。本書に興味を持った方は併せて読むことをおすすめします。

最後までお読みいただき、有難うございました〜!



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