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なんとか「黒字化を達成した!」と言えるようになりました。

精神科の病院に赴任して早や1年9か月、当初は右も左もわからない上に、「精神科」という独特な世界になかなか適応できない自分がいました。(今も適応できているかどうかは微妙(笑))そんな中でも地道に丁寧に職員との関係性を深め合いながら、時には叱咤激励を受けながら、仲間とビジョン・コンパスを共有しつつ、これまで取り組ませていただいております。

大赤字だった病院は職員の協力・努力のもと徐々に収支が改善し、2022年3月に初めて単月黒字化を達成。(当初のミッションより約半年遅れでしたが…)その後も全体が上向きになっていき、院内でコロナ陽性者が発生した8月も、感染拡大を最小限に食い止めたうえ、ギリギリ単月黒字を維持できました。これをもって、当院は黒字化体制を確立したと宣言させていただければと存じます。(あ、借金の返済は残っておりますよ(笑))

今後は、すでに取り組みを始めておりますが、院内の質の向上と地域と共生できる体制づくりに邁進します。
精神科病院は、歴史的な背景もあって、中で職員は真っ当な治療をしていたとしても、周りからの評価は不当に低い。しかし世の中を見てみると、精神疾患は厚生労働省やWHOから『生活習慣病その他の国民の健康の保持を図るために特に広範かつ継続的な医療の提供が必要と認められる5疾病』のひとつに挙げられています。コロナ禍で「コロナ鬱」が発生するなど、精神疾患は決して珍しい病気ではありません。むしろ「心の風邪」と言われるなど、みなさまの周りにあり、いつ誰がなってもおかしくない病気です。にもかかわらず、ひとたび病名が付くと「異常者」や「社会不適応者」などの不当なレッテルが張られ、社会から排除されることも稀ではありません。
この課題を改善するためには、われわれ自らが精神疾患に対する地域の理解を積極的に進めていく必要があると感じました。ホームページを更新したり、オンラインセッションを5月に初開催⇒展開したり、出来ることはまだ少ないですが、まずは自分にできることに集中し、影響の輪を広げていきます。最終的なゴールとして、精神疾患を自分事として捉え、地域で支え合えるネットワーク体制を構築していきたい。自分の大切な人が精神疾患にかかっても、地域で支える安心感が提供できたら素敵なことですよね。

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