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「HSPブーム」にうんざりしている
この数年で、巷で「HSP」という言葉をよく耳にするようになった。
簡単に言うと「繊細な人」を指す言葉のようだが、あまりにも容易く自称する人が多いのと、精神科(心療内科)の診察でも使う人がいるということで、もう呆れるしかない。
理由は単純明快。
HSPはそもそも精神医学用語ではない。
従来の(そして現在の)精神医学に、そんな概念はないのである。
以前に「KY(空気読めない)」という言葉が流行ったが、ノリとしてはそれと大差ないと捉えてもらって構わない。
更に問題なのは、このHSPという造語を使ったビジネスが横行していることだ。「繊細さんの本」等と謳って、お金儲けをしている輩が一定数存在している。私は今、バッシングを覚悟でこの記事を書いている。そのくらいうんざりしている。
言葉は悪いが、いつの時代も知識不足のバカは搾取されるということだ。
自分が精神疾患を抱えているなら、少しは真面目に精神医学を勉強しなければならない。
HSPと呼ばれる人は、神経発達症(いわゆる発達障害)のチェックリスト項目に該当する人が非常に多いという一部の専門家による指摘がある。
神経発達症の代表的な症状として「感覚過敏」がある。HSPの特徴は、それに該当する可能性が高いということだ。
そんなことも知らないでしょう?
無論、断定はできない。精神科医による厳密な診察と検査が必須だ。その際に「私はHSPで~」とふざけたことは言わないように。
あなたは利用されて悔しくないのか。
あなたが治すべきは、その心気症だ。