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桝井かほさんとの悪魔の取引と17年年上の中村慎太郎の五輪記事。



オリンピック楽しんでいますか?

そろそろ飽きてきていませんか?

それよりぼくと踊りませんか?

夢の中へ 夢の中へ 行ってみたいと思いませんか。

ふふっふー


ふふっふー、こんにちは。
OWL magazine代表の中村慎太郎です。


月末は今月の記事をいくつかピックアップして紹介することになっていますが、今回は麻酔かほさん、ではなく、桝井かほさんの書いた記事を紹介します。あと、僭越ながら東京五輪について書いた拙記事について少し紹介したいと思います。

前半も後半もOWL magazineというメディアはなんだろうというような話にも繋がっていく手前味噌な記事ではありますが、今回はコミックテイストでお送りします。

ところで麻酔かほさんって言い方すごく好きなんですよね……。すごい効く麻酔注射打ってくれそうじゃないですか?

靴紐買わない子にはお注射しちゃうわよ!!なんてね、ふふ……。そのうち怒られますが、その日を楽しみに……。おっと、誰か来たようだ。

というわけで、今日は腹黒キャラではじまっています。

まずはOWL magazineのアンバサダー就任という悪魔の取引をしてしまったかほちゃんの記事です。

え?なんで悪魔の取引なのかって?

今日はその話をしましょうか。

OWL magazineとは悪魔の育成プログラムなのです!

そうですね。報酬面が高くないという意味ではブラックですが、手作り感がある個人事業のサッカーメディアとしては悪くないと思います。原稿料ゼロで取材費は自己負担というメディアも何度も見たことがあります。

出世払いでと言ってくるやつは絶対に出世しません。何故なら、労働と対価について考えられていないので、人がついていかないからです。個人としてなら成功するかもしれませんが、他人にお金を払えるほどにはなりません。

OWL magazineとの契約が悪魔の取引と思われる要因がもう一つあります。


それは……。



原稿の要求水準が高い!!!


OWL magazineは零細ウェブメディアのくせに、書籍用の原稿としても通用するくらいハイレベルなものを求めています。なんでって?

1つには代表の中村がクレイジー坊やだからです。OWL magazineを創刊するときに、有名人に声を掛けようという意見を一蹴して、ゼロから著者を育成することに決めたからです。

しかも、ライター未経験者を書籍の著者にもできるレベルまで鍛えようとしました。それは苦難の道でしたが、ぼくの求めるレベルに付き合ってきた人はちゃんと力が付いてきています。

他のメディアにはこういう力はありません。いや探せばそういうところもあるかもしれませんが、ぼくは知りません。最近のメディアは、数字にこだわると聞いたことがあります。

閲覧数が稼げる記事を出していくという方針のメディアでは、ゼロから育成していくということは難しいでしょう。では、どこで育てばいいのか?

書き手はどこで育てばいいと思いますか?

どこなんでしょう?

ぼくの場合はブログ記事としてコスパの悪い書籍水準の記事を書いていくという方法を取りました。編集者はいなかったのでとにかく自己編集を繰り返しました。

その間収入はありませんでした。怖い話ですね。

ちゃんとした記事を書くのは難しいのです。もちろん短い記事なら力技で何とかすることは出来ますが、OWL magazineのように4000~8000字というスケールで展開する場合には、表記、論理・構成、表現力などのディティールがそれなりに高い水準までいっている必要があります。

ちょっとした毒ですが、こういうのってプロの編集者でも整えられないことが多々あるんですよね。というか出来ない人がほとんどなんじゃないかと思います。

ましてや、ライターに書き方を教えながら添削していくという能力を持っている人はあまりいないんじゃないかと思います。

直すことと教えることは全然違うからです。

ただ、教えられるというのは、結構面倒なものです。なんで教えてくるんだよ、めんどくせぇなと思う人もいるのが世の常です。

タクシー会社にもそういう先輩がいて、細かいことに気付く度にしつこく教えてきます。だから煙たがられているところがあります。

けど、ぼくは喜んで聞いています。周りの人はあんまり気にするなよと声を掛けてくれますが、ぼくの場合は学べてラッキーだと思うだけです。おかげで前よりも細かいところを意識できるようになるわけですから。

知ってましたか?教わるのって苦痛なんですよ。

けど、そこを乗り越えないとなかなか成長は出来ません。すべて自力で学ぶことももちろんできますが、とても時間がかかるし、時間を掛けても成功する保証はありません。

ぼくは記事の添削をかなり力をいれてやるのですが、その時に、著者がどういう反応をするのかを注意深く見ています。それによって「この人はうまくいかんかもしれぬ」と思うこともないわけではないのですが、そうはならないようにどうやって教えていくかを考えます。

かほちゃんの反応は「ひえー、はずいねん……」(言い方絶対違う)みたいな感じでした。

この子は指摘されることにちょっと恐れがあるんだな。時間がかかっても、回り道をしてダメージが小さくなるように説明していかないとなと考えました。

なんで恐れがあるのかというと、1つには自信があるからだし、1つには自信がないからです。自信がある部分はあるんだけど、弱点もあることは自覚していてそこを指摘されるのが怖いという潜在意識があるのではないかと考えました。

なので、弱点はすぐに直せることと、そこが直るともっといい表現が出来るようになるし、色んな人の取材にも行けるし、本だって出せるよと未来のビジョンを話すなどしました。

そんな感じのやりとりをしていたので原稿を返したときは、真っ赤になった原稿を片手に3時間くらい話していました。つじーなどの慣れている著者の場合は「こことこことここが駄目だから直して!」と言えば済みます。

けど、そのやり方が出来るようになるまでには年単位でやりとりを続ける必要があります。

とにかくこっちがしっかりと教える意識で見ていくので、やっぱり書く方も負担を感じることもあるし、目先の金銭効率だけを考えると正直いってとってもコスパが悪いです。

もちろん、お金をもらいながら学校に通っていると思えばとてもコスパはいいです。どう考えるかはその人次第で、OWL magazineでもお金のことについて苦言を呈してやめていく人もいます。

ただ、そういう状態で出て行った書き手が、よそのメディアでしっかりとした原稿料が稼げるかというと、それはなかなか難しいと思います。

というわけで、OWL magazineと悪魔の取引をして、粘り強く書き上げたのがこの記事です。

この記事をきっかけに購読者も増えましたし、OWL magazineのTwitterをフォローしてくれる人も増えました。アンバサダーかほちーさんには心から感謝しています。まだ読んでいない方は是非どうぞ!


でも、まだまだです!

かほさんは、感受性が強く、思い立ったら行動してしまうパワフルな人です。強烈な個性を持っている一方で、それを表現しきれるだけの文章力はまだ持っていません。今でも十分面白いのですが、彼女の持っている無限の可能性を考えると、まだまだ先があるのです。本当に楽しみです。


最後に、17年ほど先を進んでいるはずの中村についてです。すごく手前味噌な内容なので書くのは恥ずかしいところもあるのですが、先生が恥ずかしがっていては伝わるものも伝わりません。

ぼくの書いた東京五輪についての記事も読まれているようです。

この記事は、OWL magazineで教えている人が辿り着くべきものの1つです。

まずは速さ。

7000字くらいある記事ですが1時間半くらいで書いています。これを達成するには、正しい姿勢で高速タイピングをする技術が必要です。

また、全体の構成を正確に作っていく能力も必要です。この記事は思いつきで頭から最後までだーっと書いただけです。ですが、書きながら構成を作っていく技術を持っているので、素早く書けるわけです。

そしてこの記事の強いところは、ブラジルW杯滞在とタクシードライバー勤務という生々しい実体験に基づいていること。

著者の言いたいことを、実在感のあるエピソードが支えているので説得力のある文章になっています。

こういうのは、かほさんも出来るようになると思うんですよ。というか得意なはずです。

「タイのサポーターの振る舞いからから東京オリンピックを考える。」

例えばこういう記事ですね。実際にこの内容通りに書けるかはわかりませんが、実体験を主張に繋げることができます。これが出来ると独自性の高い主張が出来るようになります。

ぼくは常々、ライターは黒子になるなと言っています。書き手の個性をしっかりと出して、その書き手じゃないと書けないものを作っていく必要があります。

メディアは黒子になることを要求してくることが多いです。何故なら、何かあった時に他のライターと交代できるほうが楽だからです。

今の時代はタイトルコピーによる釣りと、SEO対策のことはよく検討されますが、読者の体験とか、著者の持つストーリー性を活かすということはあまり考慮されません。

でも黒子になってはいけません。

黒子になることに慣れてしまうと、自分の本が書けなくなるからです。使い捨ての100円ライターになってしまうのです。そして実際に30代になると、どうせ使い捨てなら若い方がいいということで、どんどん仕事がなくなってきます。

その先のことは誰も考えてくれません。でも本当はメディアや出版社がそこまで考えてあげるべきだと思っています。なので、ぼくは出版社を作ります。価値を作っているのはライターなのに、ライターを使い捨てにするやり方は絶対に間違っています。

一生戦っていけるだけの力をつけてあげるべきでしょう。それだと黒字にならないということもあるかもしれませんが、そこはやせ我慢をしてでも押し通すところだと思っています。

さておき、彼女はライター専業というわけではないのですが、だからこそ、黒子になる必要は全くないわけです。

今回は、桝井かほさんの話として展開しましたが、OWL magazineの書き手はみんな同じ道を辿ります。

そしてぼくはいつも「単著で本を出すとしたらどういうの書けるかな?」とみんなに語りかけています。

みんなが作り出して価値を、紙に印刷して、世界に放っていく。そういうことがやりたくてぼくは出版社を作るわけです。


かほちゃんの単著が出たらどうなるかって?

どっかのスナックを借り切って24時間耐久カラオケ大会をするので、皆さんふるってご参加ください。

というわけで今日はこのへんで!

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