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自家製梅シロップと枇杷のコンポート

6月になると青梅と枇杷が出回ります。どちらもスーパーで買うとなかなかのお値段ですが、うちの近所の無人販売ではびっくりするようなお手頃価格で売っています。ただ、農家さんというより大きなお庭で採れたものを販売している感じなので、質は保証されません。虫食いだったり、酸っぱかったり固かったり。でもそれはそれで楽しいのです。工夫すれば大概美味しくなります。

娘が大好きな梅シロップを仕込みます。無人販売の梅は黄色く熟しかけたものや傷がついたものばかり。発酵や腐敗の原因になるので普通に漬けるのには向いていません。でも大丈夫。洗ってヘタを取って水気を拭いて、ジッパーバッグに入れて冷凍します。一晩経ってカチカチになった梅を通常通り同じ分量の氷砂糖と交互に重ねて、あとは日陰で常温保存。瓶が結露して濡れるので、布巾を敷いておくと良いですよ。

10日くらいで氷砂糖が全部溶けてシロップができました。梅を取り出し、保管しやすい瓶に移します。加熱処理はしていないので冷蔵庫に入れて早めに飲み切るつもりです。炭酸水で割って梅ソーダにすると爽やかでとても美味しいです。毎年作っているので「初夏の味!」という感じで気分が良くなります。ヨーグルトに混ぜても美味しいです。取り出した梅は甘露煮にしてゼリーにしようと思っています。

さて枇杷です。北海道で生まれ育った私にとって、枇杷は「ときどき給食に出る果物」でした。ほんのり甘酸っぱくて果肉が柔らかく、出されれば喜んで食べていましたが給食以外で見たことはほとんどありませんでした。東京に来て、住宅地の庭に大量になっている枇杷と、スーパーで高値で売っている枇杷を見て混乱したのを覚えています。枇杷は放っておいてもたくさんなりますが、あのほの甘さを引き出すには手間がかかるそうです。柔らかくていかにも傷みやすそうですし、流通コストもかかりそうですね。

今回買った無人販売の枇杷は、結果から言えば生食に向きませんでした。果肉は柔らかいのですが、とても酸っぱいのです。柔らかいということは熟しているということなので追熟で甘くなることもないそうです。それなら甘く煮てしまえばいい、というわけです。二つに切って種を取って皮を剥き、水、砂糖、白ワインを目分量で入れて煮ます。

黄桃の缶詰のようでいて、それより柔らかく繊細な味のコンポートができました。娘が気に入ってほとんど食べられてしまったので、私は最後のいくつかをヨーグルトに入れて食べました。とっても美味しかったです。季節の果物を食べられることって本当に幸せです。
次はたぶんブルーベリーやイチジクですね。ちょっと足を延ばして農家さんの直売所で手に入れようと思っています。今から楽しみです。

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