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ナチスが作った救いようのない時代[映画 ヒトラーへの285枚の葉書 感想,批評,レビュー,あらすじ]

息子を戦争で亡くした夫婦の反戦活動

 どこの国でも同じように、戦時中は戦争反対と言えなくなる。日本でも第二次世界大戦中は反戦活動をする者は、売国奴として取り締まられた。ドイツも同じように、第二次世界大戦中は反戦活動をするものをゲシュタポが取り締まった
 ヒトラーへの285枚の葉書では、息子を亡くした夫婦が、ヒトラー政権を批判するメッセージカードをドイツの街中にばらまいて、我が子の無念を晴らそうとする
 親の気持ちからすれば、こう活動するのは理解できる。何年もかけて育てた息子が戦争に駆り出されてた時点で気が気でなく、戦争中に気が休まる瞬間などないであろう
 この映画は事実を基にされているらしく、実際に処刑された夫婦がいたということである。戦争中は銃後にも悲劇があるのは、どの国も変わらないということである

捜査を担当したゲシュタポの刑事の自殺

 ゲシュタポの刑事は夫婦を処刑台に送ってしまったことを苦にして自殺してしまう。ゲシュタポといえば心無い追及をする、慈悲のない人間のみが所属していると私は考えていた。この映画では、ゲシュタポの幹部を兼ねている、ナチス親衛隊の大佐は無実の人間に手をかけるように指示をする。刑事は大佐に逆らうことが出来ずに罪がない人に銃口を向けた。刑事は不本意にも罪に加担したわけである。命令に背けば自分がどうなるかわからない。刑事の悲劇はいたたまれないものである
 数々の悲劇を避けるために、戦争をすべきではない


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