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『叱る』という仕事。

『叱る』という仕事が一番苦手です。

昨日の記事で「実力主義」と言いました。
ですが日本の働き方に慣れている人は、実力主義の職場を体感することが難しいのかもしれません。
欧米の働き方との決定的な違いは、
その会社で『何の仕事をするか』『何で成果を求められているか』という視点での面接がされないことではないでしょうか。

日本の企業では、面接をする時に一番重要視されるのが『人柄』です。
最近はハラスメントになってしまうので質問できないのですが、地方の会社では『祖父母と同居した経験があるか』ということを重要視するという会社もあります。
祖父母と同居した経験がある人は、基本的に忍耐力があって対応が良いというのが理由だそうです。

日本企業は社員を家族と同様に扱うという特徴があるので、周りと協働できるということを第一優先として考える傾向がありますよね。
確かに大切なことなんですよ、確かに…
ですがそれが第一優先になってしまうと、本当に叱ることが難しい。

だって…叱ることが人格否定につながってしまう場合があるから。
こちらはそのつもりがなくても、
「人格否定された!」
「いじめだ!」
って思われた瞬間にパワハラです。

結果は出しているけど勤務態度が悪い。
勤務態度は良いけれど、結果は出さない。

どっちもどっちなんですけどね…
特に中小企業の場合は、ひとりでも成果を出さない(出せない)人がいると歯車がすぐに狂ってしまいます。
それなのに、簡単に解雇できない日本の仕組みがまた経営者や現場責任者を苦しめる…
という構図になっているところ、本当に多い。

ですから、必ず『わかりやすく求める成果を提示してそれが達成できなかったら叱る』というのを心がけているのですが…
わかりやすく伝えたはずの成果目標が伝わっていなかった場合に本当に困る。

おまけに相手が自分に入ってしまったりすると、よくわからないうちにカウンセリングみたいになる。
自分に入るというのは、
「私はそういう性格なんです。」
「ずっとこういうやり方でやって来ているから…」
とか言ってくる場合。

(いやいや、あなたの性格の話どうでもいいから!)
(それが言い訳だってわからないのかな?)

という心の声をぐっと我慢して、いや我慢しない時もあるのだけど…
ひとつひとつ、数学の証明の問題を解くように説明していくしかないのです。
A+B=Cだよね。D-B=Eだよね。だからBは◯◯だよね。
というように。

その内容が感情論になってしまうこともある。
「Aという言い方をされると、Bって思うでしょ。だって先方はCを求めているんだから。」

ですが最後に「言ってくれてありがとうございます。」
とか言われちゃったりすると、一体仕事とは何なのか?
と疑問に思ってしまいます。
私はカウンセラーではない!!

だから、時間がかかりそうだなと思う時は
「私の方針なので、従ってください。」
で終わらせる時もある。

ひとつだけ言えることは、とにかく最終着地点を共有できるかどうかがミソ。
そして、ひとりひとりが自分事として、責任を持って仕事に取り組むこと。
人のせいにしないこと。


まぁ、それができれば戦争もないんだけどね。


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