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AR Review特集:Magic Leapニュースをまとめます!(8月〜11月)

来週末に開催される『ARISE#2』への準備としても、最近のMagic Leapのニュースをキャッチアップしておきたいところです。

『ARISE#2』へ申し込んでいない方も、今大きな話題になっているMagic Leapを知るために読んでもらいたい記事になっています!

ということで、直近3ヶ月の間に報道されたMagic Leap社に関するニュースをまとめます!

8/2:BBCと共にコンテンツ開発

イギリスのBBCスタジオがMagic Leap One用のコンテンツ『BBC Earth – Micro Kingdoms: Senses』の制作に着手しました。公開は2020年の前半になる見込みです。

このコンテンツは自然界に住む目に見えないサイズの生き物をMagic Leap Oneを使って見て楽しむものです。BBCはこれまでにもVRの分野で生き物の生態を紹介するコンテンツを制作していました。

Magic Leapは『Independent Creator Program』というクリエイター支援プログラムももっており、デバイスの普及を見据えパートナーとなる企業やクリエイターを増やし、これからコンテンツを増やそうとしているようです。

8/21:Magic Leapのアパレル業界での取り組み

Magic Leapは、米国のアパレルメーカーIKARとXRアプリ向けに3Dモデルを提供するCGTraderとパートナーシップを組み、3Dファッションモデルの提供をはじめました。

自宅でカタログを見る際に、2Dの画像でなく、Magic Leapを使うことで3Dモデルを提示することにより、これまでのeコマースの常識を崩し、店舗と遜色のない買い物体験の価値を提供しようとしています。

現在このコンテンツはBtoB向けだけのようですが、これからtoCにもターゲットを拡大していく見込みです。Magic Leapの普及とともに広がって行くのかもしれませんね。

9/10:医療分野で導入されるMagic Leap

Magic Leapは医療領域での導入も促進しています。

Magic Leapがパートナーシップを結んでいるAT&Tとも連携をとり、5GとAR(Spatial Computing)を活用した医療研修や治療を進めようとしています。

3D表示による医療情報の可視化で診療を手伝ったり、手術をサポートしたりするコンテンツを開発している模様です。その他にも「脳のヘルスケアサポート」や「治療体験の質の向上」、「ストレス状態での緊張感の緩和」など、多くの医療の現場での活用が見込まれています。

そのためにも、Magic Leap社は内発的にヘルスケア関連アプリ開発をサポートする体制を整えているようです。Spatial Computingの医療現場での活用が楽しみです。

9/18:NTTドコモの5Gプレサービス始動

日本ではMagic LeapはNTTドコモを中心に展開しています。
2019年4月26日のプレスリリースで、NTTドコモとMagic Leapが資本・業務提携を結んだことが話題になりました。

そして今回5Gのプレサービス開始に合わせて、Magic Leapを使ったデモが公開されました。NTTドコモはMRを『リアルとデジタルを融合したインタラクティブな世界』を体験するための大きな付加価値を提供することを可能にする技術と認識しており、Magic Leapを使ったデモの公開は5G下におけるMRサービスの創出と市場の拡大に向けた第一歩なのかもしれません。

また、それまで日本での技適を通過していなかったMagic Leapが、(おそらく)技適通過したことを知れる間接的なニュースでもありました。
*本当に技適に通ったのかは、公式の発表を待ちたいと思います。

10/21:Nreal CEOと接触できず

Magic Leap社は同じくMRデバイスを開発するNreal社に対し、デバイス開発に関する機密情報を漏洩したとして法的に申立を行っています。

具体的には、開発中のデバイスのアイデア・デザイン、そして社名のフォントを盗んだとして追求しています。

しかし、未だNreal社CEO Chi Xu氏に接触はできておらず、漏洩・盗用の真偽は明らかになっていません。

続報が待たれます。

11/1:Magicverse来年の春にローンチ

Magic Leapは以前から最重要コンセプトとして、独自のメタバース理論『Magicverse』を提案しています。

今回のニュースで報じられた内容は、その『Magicverse』専用のSDK(開発者用キット)が来年の春ごろに公開になるというものです。

TwitterでMagic Leap関連について発信しているSadao Tokuyama氏によると、MagicverseはUnityやUnreal等の開発ツール向けに設計されており、マルチプラットフォームサポートのSDK、とのことです。

Magic Leapが力を入れているプロジェクトなだけに、続報が待たれますね。

11/11:特許の譲渡と資金調達

MRデバイス『Magic Leap One』を開発・販売しているMagic Leap社が、同社の特許のほとんどをJPモルガンに担保として譲渡した、と報道です。

今回の報道では、 少なくとも1,903個の特許が譲渡されたと見られています。その代わりに、Magic LeapはJPモルガンから資金調達を受けるとのこと。

これまでに巨額の資金調達に成功しているMagic Leapがどうしてここまでのリスクをとってまで、追加の資金調達をしたのかは不明ですが、今後何かしら大きな動きがあるかもしれません。

11/13:Magic Leap、Spotifyと連携

音楽ストリーミングサービス『Spotify』がMagic Leapでも楽しめるようになります。

空間に音楽を置くことができ、自分の家の部屋ごとに曲やアルバム、プレイリストを選択することによって、自分にとって最高な”サウンドスケープ”を創り出すことができます。

今後、Spotify以外にも既存のサービス(特にストリーミングサービス)と連携することによって、Magic Leapで出来る幅が広がっていくと思われます。

11/18:Magic Leap経営陣二名が退社へ

Magic Leapの経営陣、シニア・ヴァイスプレジデントのJohn Gaeta氏とCFOのScott Henry氏の二人が退社するとのニュースです。

報道によると、内部分裂ではないようですが、それでも会社のキーパーソン二人の退社と入れ替えはこれからのMagic Leapの経営方針に影響がありそうです。

シリーズEラウンドの資金調達をしている最中でもあり、懸念事項ではあります。

最近のMagic Leapと今後のMagic Leap

徐々にコンテンツが増えてきていますね。

積極的にBBC等の企業やSpotifyの様なサービスを提供する企業と連携をとることで、コンテンツを増やし、機能の幅を広げようとしています。

さらに医療や教育の分野などへのリーチを拡大しているようです。

日本ではNTTドコモが中心となり、5Gのサービスと共に普及へと向かうのかもしれません。(技適に通ったようで、個人的には何よりですw)

その一方で、Nrealとの訴訟やJPモルガンとの取引、そして経営陣二人の退社はMagic Leapの経営に多かれ少なかれ影響がありそうです。

気になった方はARISEへ!

こんな感じで盛り上がりを見せているMagic Leap!

来週土曜日の10月30日に開催されるARイベント『ARISE』では、NTTドコモの秋永和計さんをお呼びし『MRグラスとしてのMagic Leapの魅力』を語っていただきます!

興味のある方は↓のイベントサイトを覗いてみてください!


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