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[四柱推命] 滴天髄 通神論7-1 天干 [和訳 現代語訳]

皆さま、こんにちは。波濤ろく🌊です。
前回のテーマは「配合」だったわね。天干と地支の相互作用、生剋関係をじっくりと考慮して、四柱八字の衰旺、喜忌を正しく把握しましょうね!日干の衰旺、用神の喜忌を理解すれば運命の吉凶禍福が分かるよ!というお話。詳しくは、前回の記事をチェック✨

今回のテーマは「天干」。漸く、個別具体的な各論に突入って感じね。早速見ていきましょう🏃‍♀️💨

⚠️原文として載せている『滴天髄闡微』には、命式例が数多く取り上げられておりますが、割愛させていただきます🙇‍♀️
⚠️押さえておきたいポイントに「💡」印を付しています。

✅原文

💡1 五陽皆陽丙為最,五陰皆陰癸為至。

🌸原注

2 甲、丙、戊、庚、壬為陽,獨丙火秉陽之精,而為陽中之陽;
3 乙、丁、己、辛、癸為陰,獨癸水秉陰之精,而為陰中之陰。

🌸任氏

4 丙乃純陽之火,萬物莫不由此而發,得此而斂;
5 癸乃純陰之水,萬物莫不由此而生,得此而茂。
💡6 陽極則陰生,故丙辛化水;
💡7 陰極則陽生,故戊癸化火。
8 陰陽相濟,萬物有生生之妙。

9 夫十幹之氣,以先天言之,固一原同出,以後天言之,亦一氣相包。
10 甲乙一木也,丙丁一火也,戊己一土也,庚辛一金也,壬癸一水也,即分別所用,不過陽剛陰柔,陽健陰順而已。
💡11 竊怪命家作歌為賦,比擬失倫,竟以甲木為梁棟,乙木為花果;
💡12 丙作太陽,丁作燈燭;
💡13 戊作城牆,己作田園;
💡14 庚為頑鐵,辛作珠玉;
💡15 壬為江河,癸為雨露。
💡16 相沿已久,牢不可破,用之論命,誠大謬也。
17 如謂甲為無根死木,乙為有根活木,同是木而分生死,豈陽木獨稟死氣,陰木獨稟生氣乎?
18 又謂活木畏水泛,死木不畏水泛,豈活木遇水且漂,而枯槎遇水反定乎?
💡19 論斷諸幹,如此之類,不一而足,當盡避之,以絕將來之謬。

✅和訳 現代語訳

💡1 五陽はすべて陽であり、丙が最も陽であり、五陰はすべて陰であり、癸が最も陰である。

🌸原文

2 甲、丙、戊、庚、壬は陽に属し、丙火だけが陽の精を受け、陽の中の陽である。
3 乙、丁、己、辛、癸は陰に属し、癸水だけが陰の精を受け、陰の中の陰である。

🌸任氏

4 丙は純粋な陽の火であり、万物はこれによって発し、これによって収束する。
5 癸は純粋な陰の水であり、万物はこれによって生じ、これによって繁茂する。
💡6 陽が極まると陰が生じるため、丙と辛は水に変わる。
💡7 陰が極まると陽が生じるため、戊と癸は火に変わる。
8 陰陽が互いに補い合って、万物に生々の妙がある。

9 十干の気は、先天的に言えば、元は同じ原点から出ている。後天的に言えば、同じ気に包まれている。
10 甲乙は一つの木、丙丁は一つの火、戊己は一つの土、庚辛は一つの金、壬癸は一つの水である。これを区別して用いるのは、陽剛陰柔、陽健陰順に過ぎない。
💡11 占い師が詩を作り歌を賦すのを奇妙に思い、比喩が誤っていると感じる。甲木を梁棟(建物の主要な梁)とし、乙木を花果とする。
💡12 丙を太陽とし、丁を灯火とする。
💡13 戊を城壁とし、己を田園とする。
💡14 庚を硬鉄とし、辛を珠玉とする。
💡15 壬を河川とし、癸を雨露とする。
💡16 これが長い間続き、固く破れないため、これを用いて命を論じることは大きな誤りである。
17 もし甲を根のない死んだ木、乙を根のある生きた木とし、同じ木でありながら生死を分けるなら、陽木だけが死気を受け、陰木だけが生気を受けるのか?
18 また、生木は水の氾濫を恐れ、死木は水の氾濫を恐れないとするなら、生木は水に出会うと漂うが、枯れ木は水に出会うと安定するのか?
💡19 干の解釈をこのようにするのは、ひとつでは足りず(解釈をひとつに定めることを良しとしない?)、全て避けて、将来の誤りを防ぐべきである。

✅波濤ろく🌊の解釈

1、2、3、4、5 十干の陰陽の話。その中でも特に、丙火を陽中の陽🔥、癸水を陰中の陰💧としているわね。この丙、癸の性質に触れている書籍って、意外に少ない気がする。逆に、触れていたら『滴天髄』を参考にしている「信頼の置ける書籍」と考えていいんじゃないかしら?👍

6、7 干合すると、違う五行に代わること(合化)があるのは、四柱推命に触れたことのある人にとっては一般的な話だけど、丙火の陰転、癸水の陽転という視点で語っているのは、初めて見たかも。私もまだまだ不勉強ね💦

👩‍🏫ワンポイント解説 干合

干合は全部で5種類!作用としては、命式の中で隣接した2つの干が陰陽相睦み合って、その干が持つ本来の働きを失ってしまう(著しく弱くなる、制限される)。このことを「合住」「絆住」と呼ぶわ💕断易でも出てくる用語ね。干合が成立すると必ず合住するけれど、必ずしも合化するとは限らない!ということは、押さえておいてね🆗

⚠️❶干合が成立する条件、❷干合が成立し、更に合化する条件、この2つを同じものと考えないよう注意。詳しい条件については、いずれ別の記事でお話しさせてもらうわね。

  • 甲己干合:合化すると「土🗻」(甲 ➡ 戊、己 ➡ 変化なし)

  • 乙庚干合:合化すると「金💎」(乙 ➡ 辛、庚 ➡ 変化なし)

  • 丙辛干合:合化すると「水💧」(丙 ➡ 壬、辛 ➡ 癸)

  • 丁壬干合:合化すると「木🌳」(丁 ➡ 乙、壬 ➡ 甲)

  • 戊癸干合:合化すると「火🔥」(戊 ➡ 丙、癸 ➡ 丁)

11、12、13、14、15、16、19 十干はそれぞれ、甲=樹木、乙=草花というように、自然物にたとえられることが多いけれど、任鉄樵氏はこれらの比喩について納得していないみたい!「これを用いて命を論じることは大きな誤りである」とまで言っているわ💦

それぞれの干についての深掘り解説は、次々回の記事から10回に渡ってやっていくから、そちらをご覧くださいね💖

今回はここまで✨
興味を持っていただけたら、スキ、コメント、フォローなどをしていただけると嬉しいわ💕
次回をお楽しみに、拜拜👋

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