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[四柱推命] 滴天髄 通神論7-12 天干 癸 [和訳 現代語訳]

皆さま、こんにちは。波濤ろく🌊です。
前回のテーマは「天干 壬」。壬水は、流れ続けて滞らない水。西方の厳しい金気を洩らすことから「剛中之德」を持つとされる💖地支に水局が揃い天干の癸に透ると、水が氾濫し勢いを止められない。土で制するのではなく、木に洩らすのが良い🌳丁壬干合は合化すると木行に変わる。火行旺盛ならば火に従い、土行旺盛ならば土に従う。これが壬水の「調和潤澤」たる性質🤝
詳しくは前回の記事をチェック✨

今回のテーマは「天干 癸」。早速見ていきましょう🏃‍♀️💨

⚠️原文として載せている『滴天髄闡微』には、命式例が数多く取り上げられておりますが、割愛させていただきます🙇‍♀️
⚠️和訳、現代語訳の正しさについては保証いたしません💦
⚠️押さえておきたいポイントに「💡」印を付しています。

✅原文

💡1 癸水至弱,達于天津。
💡2 得龍而運,功化斯神。

💡3 不愁火土,不論庚辛。
💡4 合戊見火,化象斯真。

🌸原注

5 癸水乃陰之純而至弱,故扶桑有弱水也。
6 達于天津,隨天而運,得龍以成雲雨,乃能潤澤萬物,功化斯神。
💡7 凡柱中有甲乙寅卯,皆能運水氣,生木制火,潤土養金,定為貴格,火土雖多不畏。
8 至於庚金,則不賴其生,亦不忌其多。
💡9 惟合戊土化火也,戊生寅,癸生卯,皆屬東方,故能生火。
10 此固一說也,不知地不滿東南,戊土之極處,即癸水之盡處,乃太陽起方也,故化火。
💡11 凡戊癸得丙丁透者,不論衰旺,秋冬皆能化火,最為真也。

🌸任氏

12 癸水非雨露之謂,乃純陰之水。
13 發源雖長,其性極弱,其勢最靜,能潤土養金,發育萬物,得龍而運,變化不測。
14 所謂逢龍即化,龍即辰也,非真龍而能變化也。
💡15 得辰而化者,化辰之原神髮露也,凡十幹逢辰位,必幹透化神,此一定不易之理也。
16 不愁火土者,至弱之性,見火土多即從化矣;
17 不論庚辛者,弱水不能泄金氣,所謂金多反濁,癸水是也。
💡18 合戊見火者,陰極則陽生,戊土燥厚,柱中得丙火透露,引出化神,乃為真也。
💡19 若秋冬金水旺地,縱使支遇辰龍,幹透丙丁,亦難從化,宜細詳之。

✅和訳 現代語訳

💡1 癸水は非常に弱く、天津まで達する。
💡2 龍を得て流れ行き、功用は神に化す。

💡3 火や土を恐れず、庚や辛を論じない。
💡4 戊と合して火を見れば、化した象(かたち)は真実である。

🌸原注

5 癸水は純粋な陰であり非常に弱いため、扶桑(東の果てにある伝説の巨木)には弱い水がある。
6 天津まで達し、天に従って流れ行き、龍を得て雲と雨を作り、万物を潤し、功用は神に化す。
💡7 柱中に甲乙寅卯があれば、水の気を運び、木を生み火を制し、土を潤し金を養うので、貴格となる。火や土が多くても恐れない。
8 庚金については、その相生に頼らず、多いことを嫌わない。
💡9 ただし戊土と合すると火に変わる。戊は寅を生み、癸は卯を生む。どちらも東方に属すので、火を生むことができる。
10 これは一つの説である。地が東南に満たないことを知らず、戊土の極まる場所は癸水の尽きる場所であり、そこが太陽の昇る方向であるため、火に化す。
💡11 戊癸が丙丁を得て透る場合、衰えているかどうかにかかわらず、秋や冬でも火に変化でき、それが最も真実である。

🌸任氏

12 癸水は雨露を意味するのではなく、純粋な陰の水である。
13 源は長くても、その性質は非常に弱く、勢いは最も静かで、土を潤し金を養い、万物を発育させる。龍を得て流れ行き、変化は計り知れない。
14 龍に会えば即座に変化すると言われるが、龍とは辰のことであり、真の龍ではなくても変化できる。
💡15 辰を得て変化するとは、化辰の原神が現れることである。十干が辰の位置にあたると、必ずその干が化神を透す。これは一定不変の理である。
16 火や土を恐れないのは、非常に弱い性質だからであり、火や土が多ければ即座に従って変化する。
17 庚辛を論じないのは、弱い水が金の気を洩らすことができないからであり、金が多過ぎるとかえって濁ることになるのが癸水である。
💡18 戊と干合し火を見れば、陰が極まり陽が生じる。戊土は乾燥して厚く、柱中に丙火が透干し現れると、化神を引き出す。これが真実である。
💡19 秋冬の金水の旺地において、たとえ支に辰龍があり、丙丁に透干していても、それに従って変化するのは難しい。このような場合は詳しく調べるべきである。

✅波濤ろく🌊の解釈

1、5、6、12、13 まずは癸水の基本的な性質から。癸水は、非常に弱く勢い静かで、万物を潤し成長を助ける水💧雨露にたとえられることが多いけれど、それだけを指すのではない。西方の気を受けて力強く流れる壬水の行き着く先が癸水。壬水が流れていく内に、弱くなっちゃったのかしら?

🌸春の癸水

春は木行が強い季節、癸水にとっては水生木で休令にあたる。

7 癸水と木行の関係については、そんなに記述がない。命式中に甲乙寅卯があると、木を生じ火を制し土を潤し金を養う。癸水の性質が力弱く穏やかだからこそ、どの五行とも喧嘩することがない👼癸水+木行は貴格の十分条件であり、火や土が多くても問題にしないみたい✨

🌞夏の癸水

夏は火行が強い季節、癸水にとっては水剋火で囚令にあたる。

3、16 癸水は火が強いことを恐れない。それは、水剋火で制することができるからではない。逆に、非常に弱いからこそ、強い火や土に会うとすぐに従ってしまう🙇‍♀️このことは、夏の壬水と同様ね(通神論7-11 天干 壬)。

🍂秋の癸水

秋は金行が強い季節、癸水にとっては金生水で相令にあたる。

3、8、17 癸水と庚辛の関係について。一見、金生水の相生関係であり相性は良さそうなものの、実はそうでもない?金が多い場合、癸水では弱過ぎて金気を上手く洩らすことができないみたい🤢

⛄冬の癸水

冬は水行が強い季節、癸水にとっては旺令にあたる。

特に、癸水と水行の関係について述べている箇所はないみたい。まあ、水が強くなり過ぎないように注意しましょうね、ということくらいは言えると思うわ。

最後に、癸水と土行の関係について。土行は癸水にとっては土剋水で死令にあたる。

2、6、13、14癸水と辰の関係について。癸水は龍を得て雲や雨を作り、万物を潤すと述べているわね🐲🌧️龍は辰のことなんだけど、辰を得て変化するというのがよく分からない。

15 「化辰之原神」が現れる、と述べられているけれど……🤔原神というのは、四柱推命ではあまり使わないけれど、断易では用神を生じる支のことを指す言葉ね。これってもしかして、辰の原神に化し発露するって意味だったりしない?辰は土行の支、土行を生じるのは火行だから、辰の原神は火行のこと🔥癸は戊と干合し火に化すことと辻褄が合っている気がするけれど……?

「十干が辰の位置にあたると、必ずその干が化神を透す。」まず、和訳が適切かどうかが分からないし、適切だったとしても意味が分からない😱地支に辰があると、必ず辰が透干する(化神が通根する)ということ?しかし、辰の蔵干は乙癸戊(諸説あり)。癸は通根するけれど、戊と干合、合化すれば丁になる。丁と辰は通根、透干の関係にないわよね……?

4、9、18 癸水と戊土の関係について。前述のとおり、癸と戊は干合し、合化すると火に変わる🌞🔥なぜ火に化すのかについて、理由がいろいろと述べられているけれど、癸水の陰が極まって陽に転じるからと解釈するのがしっくりくる。

11、19 なんか真逆のことを述べている気がするんだけど?💥戊癸干合に関連して挙げられている要素を取り出してみると……

  1. 天干に丙、丁がある

  2. 地支に辰がある

  3. 春夏生まれである

これらは、戊癸干合が火に化すための条件なのかしら?🤔【11】では、丙丁があれば秋冬でも火に化すと述べている。【19】では、1と2が揃っても、金水が旺じる秋冬においては火に化すのは難しいと述べている。戊癸干合が化すか化さないかについては、命式中の火と水のバランスを個別に見ていくしかなさそうね⚖️

今回はここまで✨
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次回をお楽しみに、拜拜👋

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