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八極拳の「頂心肘」と「挑打頂肘」の違い!!李書文八極拳の小八極拳と大八極拳

八極拳の技法では、肘打ちが有名だと言えます。一般的には、頂肘と呼ばれる事が多いと思います。

八極拳の肘技「頂心肘」と「挑打頂肘」


この頂肘には、複数の種類があり、套路(型)によって違った技名を持ちます。

有名な技では、「頂心肘」と呼ばられる技と、「挑打頂肘」と呼ばれる技ではないでしょうか。

「頂心肘」は、主に「小八極拳」という套路の中盤に出てきます。

「挑打頂肘」は、「大八極拳」「八極連環拳」「六大開拳」などに出てくる技法です。

ちなみに、「小八極拳」には、肘技が二度出てきますが、基本的に一度目が「献肘」で、二度目が「頂肘」となります。

「挑打頂肘」は、複数の套路で運用しますが、基本的に「六大開拳」の「挑打頂肘」は、肘技の形で表しているだけで、肘技ではありません。

これらの肘技は、大雑把に二種類に分類できます。

「小八極拳」の「頂心肘」と、「大八極拳」などの「挑打頂肘」です。

ただ、この二種類の肘技は、同じ用途として練習するわけではありません。


小八極拳の肘技


「小八極拳」の肘技は、一度目の「献肘」も、二度目の「頂肘」においても、同じ目的で練習します。

「小八極拳」の、これら二種類の肘技は、拳譜における正式名称を同じく「黒熊盤肘」と呼びます。

この「黒熊盤肘」についての詳しい解説は、長くなるため割愛しますが、下半身の安定と体軸の安定を練習するために行います。

つまり、肘打ちを打ち出す中で、下半身と体軸を安定させ、形を整えるために行います。

下半身と体軸が安定する事で、上下、左右、前後の六方向に、均等に力を配する事が目的です。

これは、整勁の練習でもあります。

また、「五行氣」と呼ばれる運氣法における「水氣」と「火氣」のバランスをとります。

つまり、小八極拳における頂心肘は、肘技の形態をしているだけで、肘技の練習を目的としていない、という事です。


大八極拳の肘技


「挑打頂肘」は、主に「大八極拳」において練習します。

一般的な呼び名として、「挑打頂肘」と呼ばれていますが、「大八極拳」における「挑打頂肘」は、正式名称を「黒熊献肘」と呼びます。

つまり、「大八極拳」の「挑打頂肘」は、「献肘」を使って打ち出す技だと言う事です。

「献肘」とは、主に真っ直ぐ前方に打ち出す肘技の事を言います。

しかし、この「大八極拳」の肘技は、「挑打頂肘」と通常呼ばれます。

これは、「頂肘」という言葉には、二種類の意味があるためです。


「頂肘」という言葉の意味


「頂肘」という言葉には、広い意味と狭い意味があります。

広い意味では、八極拳における、肘技全般の事を示す言葉です。

狭い意味では、肘を下から上に打ち上げる技の事です。

「挑打頂肘」という言葉に使われている「頂肘」は、広い意味の、肘技全般を示す言葉だと言えます。

正式名称の「黒熊献肘」が示すとおり、「大八極拳」の「挑打頂肘」では、「献肘」を使います。

もちろん、変化として他の肘技を使う場合はありますが、基準となるのは「献肘」だと言う事です。

「頂肘」という名前で呼ばれるからといって、下から上に打ち上げる、狭い意味として捉えるのは、間違いだと言えます。


挑打頂肘という技


「大八極拳」における「挑打頂肘」という技法は、厳密にいうなら、「黒熊献肘」を含めた、三種類の技の複合によって成り立っています。

これは、「大八極拳」の練習目的に起因しています。

「大八極拳」の「挑打頂肘」の練習は、肘技の練習ではありますが、もう少し違った練習目的が存在するという事です。

このように、套路や技法には、それぞれに明確な練習目的が存在します。

肘技の形をしているからと言って、同じ肘技の内容だと考えるのは、問題があると言えます。



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