見出し画像

今更ながら「哲学」を学びたい【2021/12/03】

毎日、新聞を読む楽しみは、気になっているキーワードが浮上するときだ。複数の記事で取り上げられると、そうか、自分は今、このことに関心を寄せているのだなと気づく。

最近のキーワードは「哲学」。朝日新聞のゆかいなアロハ記者、近藤康太郎さんのコラム『多事奏論』「おっさんの生きる道/今を追わず 過去に学べ」(2021年11月27日付朝刊)。新人時代、当時論説主幹だった故松山幸雄さんから「学生時代はニーチェなんか読んでいた人も、会社に入るとやめてしまう。それじゃだめだよ。とくに新聞記者は」と聞き、感銘を受けたエピソードが載っていた。そして、コラムの終盤に「筋力が弱くなり、反射神経がいぶっているおっさんこそ、意識して歴史を学ばないとだめだ。文学や哲学、音楽、政治、経済の、過去の大作を学び直す。長い目を見ると、今はどんな時代、世界なのか」と続けるのである。

同じ日の別刷り土曜版beの連載「悩みのるつぼ」でも、「作品への思い込みが強すぎる」という10代女性の相談に、美輪明宏さんは「哲学を学んで、多様性を認めてください」と回答していた。

「哲学」とは学問領域のことを差すだけではなく、時代の趨勢にも流されず、伝えられてきた「軸」のことだと私は受け止めた。そういえば最近、仕事で必要な資料の読み込みしかしてこなかった。専門以外の本を読み、視野を広げていきたい。鉄は熱いうちにと、稀代の読書家で知られる評論家佐藤勝さんの著書を読んでいる。

「本を読むには順番がある。例えば、哲学を学ぶのにニーチェから読んではいけない」

大学時代にちゃんと読んだ哲学の本はニーチェだった(笑)。それで何いってんだかと思って、哲学の森から逃げ帰ってきた。ちゃんとルートを決めて、もう一度古典の森に踏み入れてみようかなと思う。

#アドベントカレンダー2021

この記事が参加している募集

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?