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セダンという車名があると重いコンダ話【2021/09/24】

アニメ『巨人の星』のオープニング曲で、♪思いこんだら…  を、♪重いコンダラ …だと、昭和の子どもたちが思いこんでいたのは有名な話。私もその1人だ。それに似たお恥ずかしい話をもう一つ。

よく耳にするのに、見たことがないと思っていた車名がある。それはセダン

「…目撃情報によると、逃走した車両は白っぽいのセダンと思われ、県警が緊急配備をかけて行方を追っています」

強盗やひき逃げ事件のニュースで、逃走車両に頻出する「セダン」。子どものころ、「セダン」は悪い人がよく乗る車名なのかな、と思っていた。

【セダン】箱形乗用車の型式で、前後2列の座席を備え、間に仕切りのないもの。定員は4~6人。サルーン。(『明鏡国語辞典』より引用)

セダン」とは、車種のことだと知ったのは、自分が免許を取ってからだ。元々は、「運転手と乗客の席の仕切りのない馬車」のことを差していたらしい。

私の車ヒストリーは、中古の真っ赤なカローラⅡから始まった。現在、皇后であられる雅子さまが独身時代に乗っていたことで有名になった車名である。大小の接触、物損事故を繰り返し、2年半ほどで「傷だらけのカローラⅡ」になってしまった。

少しは運転もマシになったかと思って、2000年に買ったのが、新車のボルドー色の初代bBビービー 。トヨタは無難な車ばかりでは面白くないと思っていたところに、新登場した車である。今までにはない角張ったフォルム、見晴らしの車高、広々とした車内空間。全くのひとめぼれで、購入を決めた。当時は、乗車時間が長かったので、好きな車を乗ってやろうと思った。

新車は生まれて初めてで、オプションもつけた。アルミホイールに、幾何学模様のテープ。人気車だったので、納入には時間がかかった。届けてもらった後は、うれしかった。

しかし、斬新すぎる車は、周囲からさんざん反感を買った。「弁当箱みたい」「霊柩車のようだ」。上司からは「あんなヤンキーのような派手な車でうろつくつもりか!」などと言われたものだ。当時は、地方に住んでいたので、同様の車を見かけると、知人たちから「仕事休んで、●●へ行っていただろう」とからかわれたこともしばしば。いや、行ってないから。

bBは今なお、現役である。塗装がところどころ剥げ落ち、ひどい皮膚病にかかったような姿になってしまったし、エンジンのかかりもスムーズではないけれど、この日も元気に私を乗せて走ってくれる。

これまでの自家用車2台を並べると、セダンは乗っていない。bBの後はもう車を持たないつもりなので、セダンとはご縁がなく終わりそうである。


*すてきな画像は、みんなのフォトギャラリーからark9012さんの作品をお借りしました。ありがとうございました。

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