【効果的な訪問リハビリ】自主トレーニングを継続してもらうためのポイント①
訪問リハビリにおける自主トレーニングは、多くの研究によりその有効性が認められています。
そのため、セラピストは、ほとんどの利用者さんに対して自主トレーニングを提案していると思います。
しかし、利用者さんの多くは、自主とレーニングの必要性や重要性について認識できているにも関わらず、それを継続することは難しいです。
そこで今回は、自主トレーニングを継続してもらうためのポイントについて紹介します!
自主トレーニングが継続しない理由
自主トレーニングが継続しない理由は、脳が変化を嫌う性質があるためです。
脳はいつも以上に働かせなければいけない、頑張らせなければいけなくなると、新しく始めた活動から順に排除しようとします。
新しい活動を始めた時には、脳の前頭前野が特によく働きます。
この前頭前野は、感情や行動の制御、集中、判断、記憶に関わっています。
そのため、自主トレーニングを始めたばかりの時にはやる気があることで何とか継続できますが、徐々に脳が働くことが嫌になると継続することが難しくなってきます。
つまり、自主トレーニングは、脳が日常の変化と捉えない程度かつ、やっていても嫌と感じない程度の運動から始めることが有効になります。
以下に自主トレーニングを継続してもらうための具体的なポイントについて紹介します!
ポイント1
ポイント1は、「2~5分で終わる運動にする」になります。
自主トレーニングを提案する時には、立ち座りを10回、肩回しを10回のように運動ボリュームを伝えて行うことが一般的であると思います。
しかし、上記のような指導では、運動時間が瞬時に分からないため、自主トレーニングの時間を生活の中に設けなければいけないというイメージを脳に与えてしまいます。
これでは、脳にとって負担になってしまいます。
そこで、自主トレーニングは2~5分の運動で終わる運動メニューを提案し、実際のリハビリ中にも実施、所要時間の測定と伝達を行います。
2~5分で終わる運動=いつでもできそうな運動というイメージを持ってもらう事ができれば、やる気がなくても継続できる可能性が高くなります!
ポイント2
ポイント2は、「生活習慣に紐づける」になります。
自主トレーニングを提案する時には、1日2回、朝と夕方のように曖昧であることが一般的だと思います。
しかし、曖昧な指示は、脳にとって負担になります。
そこで、自主トレーニングを行うタイミングは、生活習慣に紐づけるようにします。
例えば、起床時にトイレから帰ってきたら、座ったままで下肢と体幹のストレッチをする、いつも見ている情報番組の占いが終わったら立ち座りをする、、などのように毎日、同じ時間に行っている習慣的な行動の後に自主トレーニングをすることで忘れずに行いやすくなり、継続できる可能性が高くなります。
ポイント3
ポイント3は、「手間がない」になります。
自主トレーニングを提案する時には、運動内容を分かりやすくまとめた自主トレ表などの書面を作成したり、効果的な運動にするために棒やセラバンドを使ったり、安全に配慮して手すりがある場所で行うメニューを考案する、、、などなど、工夫をすることが一般的だと思います。
しかし、自主トレーニングに取り掛かるために、自主トレ表を確認すること、道具を準備すること、場所を移動することのすべては手間になります。
手間がある=生活の流れに変化が生じるために、脳は負担に感じてしまいます。
そこで、自主トレーニングで行う運動は、どこでも手ぶらでできる運動から始めてもらう事が継続するためには重要になります。
まとめ
今回は、自主トレーニングを継続してもらうためのポイントについて紹介しました。
ポイントは以下の3つになります。
1.2~5分で終わる運動にする
2.生活習慣に紐づける
3.手間がない
上記のポイントをすべて網羅した自主トレーニングから始め、おおよそ6週間続けることができたら、運動時間を徐々に延長していくことで自主トレーニングが習慣になると思います!
是非、やってみてください!
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