中小企業診断士/2次試験対策の「結論」
2次試験は、まさに“スポーツの試合”そのものである
これが私が辿り着いた2次試験の“本質”です。
私の中のスポーツの試合と言えば、
こんなイメージです。
それでは、2次試験はどうかというと、
いかがですか?まさにスポーツの試合にそっくりだと思いませんか?
一見、似ても似つかない両者ですが、本質の部分は全く同じだったのです。
予め用意していた解答、暗記しておいた解答は本番の試験では一切役に立ちません。知識量の勝負ではないのです。
頭の中から答えを探すのではなく、その状況における最善策を“その場”で考えるのです。
学校におけるペーパーテストを「静的」とするなら、スポーツの試合は「動的」と表現できます。
まさに2次試験も「動的」な試験なのです。ペーパーテストではありますが、中身は完全に「動的」な試験です。学校におけるテストとは性質が全く異なります。
2次試験が、学校におけるペーパーテストではなく「スポーツの試合」に近いということがお分かりいただけましたでしょうか。そうであれば、「知識対策は論外」ということもご理解いただけるかと思います。
「学校のテスト」から「スポーツの試合」へ、
「静的」から「動的」へ、
「事前の暗記」から「その場の判断」へ、
この意識改革がものすごく大切です。
そのため、毎日行う2次試験対策も、感覚としては「勉強」というよりも「トレーニング」という方がしっくりきます。
なぜここまで2次試験に対する「認識」の話をするかというと、認識を変えることで、自ずと行動も変わってくるからです。
誤った認識では、誤った行動へと進みます。
重要なので繰り返します。
2次試験は、学校のペーパーテストのような「静的」な試験ではありません。「スポーツの試合」のような「動的」な試験です。「知識量を問う試験」ではなく「能力を問う試験」なんです。
サッカーの試合やバスケットボールの試合をイメージしてください。
その場で、見て、考えて、動く必要があるのです。その場での状況把握、判断スピード、実行力が大切なのです。
「ラクして乗り切る」「一夜漬け」「とりあえず暗記」、このような甘い考えは今すぐに捨ててください。スポーツの試合では1ミリも役に立ちません。このようなスタンスで勝てるほど勝負の世界は甘くありません。学校のペーパーテストとは根本的に違うのです。
正しい行動(アクション)をするために、先ずは、2次試験に対する「認識」から変えましょう!
《過去問演習=練習試合》
スポーツの強豪校と呼ばれるところは普段から「練習試合」を数多くこなします。めちゃくちゃ練習試合を行います。かなりの高頻度で練習試合を組みます。
その理由は、
試合を通して必要な能力を鍛えるため
試合を通してしか身につけられないもの(=試合の勝ち方(試合勘))があるため
試合を通してしか見つけられない課題があるため
そんなところです。
試合で勝つために必要な能力は、試合を通して鍛えるのが最も効果的です。
そして、試合でしか身につけられないもの、試合でしか見つけられない課題があるなら、練習試合をやらない手はありません。
練習試合を本番直前の力試しとしてとっておく、なんてことはしません。練習試合は負けて失うものは一切ありません。練習試合で負けることは恥ずかしいことではありません。本番で勝てればそれでいいのです。何よりも「場数を踏む」ことが非常に大事なのです。
2次試験も全く同じです。
2次試験の場合、「“本番を想定した”過去問演習」が練習試合です。
本番の試合で勝つために、本番を想定した練習試合を数多くこなして必要な能力を鍛えましょう。練習試合でたくさん負けて課題を明確にしましょう!
練習試合(過去問演習)の重要性にいち早く気づき、いち早く立ち上がった人だけが上位2割に入れます。
ここに気づけるかどうかが大きなポイントです。「試験=勉強=覚えること(暗記)」という認識から抜け出せない人はいつまでたっても合格は難しいと思います。
《自己紹介》
ここで簡単に自己紹介をさせていただきます。
けっこう(かなり?)苦労したことが伝わりましたでしょうか?
そうなんです。私は決して「優秀」にカテゴライズされる人間ではありません。「地頭が良い」とか、「エリート」とは程遠い人間です。
だからこそ、私が辿り着いた、中小企業診断士2次試験対策の結論とも言えるような合格メソッドには、お伝えする “ 価値 ” があると思ってます。
私でも合格することができたんです。その方法、知りたいですよね。
がむしゃらにやったらたまたま合格できたというわけではありません。
とりあえず長年やり続けたものが蓄積されて、どうにか形になった、というものでもありません。
非エリートが間違った対策をどれだけ続けても少しもゴールには近づきません。一生合格はできません。
間違った2次試験対策を行い続けた結果が、2次試験4年連続不合格です。
「本当に合格できるのか?一生無理かも…でもここまでやったのに、ここで諦めるのも悔しい。でも、だからといってこのまま続けても合格できる気がしない。それでも今更やめられない…」
これを呪いと呼ばずして何と言いますか?
このように、正直かなり追い詰められていましたが、せっかくここまでやってきたものを諦めて後悔するのだけは絶対に嫌でしたので、諦めずにチャレンジすることを決めました。(結果論になりますが、ここで諦めずに必死に2次試験と向き合って良かったです。)
2019年に転機が訪れます。
「とある本」への出会いをきっかけに、ようやく“本質”を理解することができました。はっきりとした合格への道筋が見えたのです。これはとても嬉しかったです。まだ合格していないにもかかわらず、暗闇の中に光を見つけることができ、ものすごく嬉しかったことを覚えています。迷子になって今にも泣きそうな自分はもういませんでした。
ゴールを明確に視界に捉えることさえできれば、あとはそこに向けて全力で突っ走るだけです。
「これをやれば絶対に合格できる」という確固たる自信がありました。
逆にいうと、自分の行っている2次試験対策に、それだけの自信を持てない状態なら要注意です。本質から外れたことをしている可能性大です。
本質的だからといって、ラクなトレーニングというわけではありません。むしろかなりハードなトレーニングです。
しかし、正解がわからずに暗闇の中を迷走するような心理的な辛さに比べれば大したことはありません。
やった分だけ前に進む。やったことが無駄にならない。
これが本当に重要なのです。このように思えるだけで力が湧きます。
結果、めでたく合格することができました。
ここで自信が“確信”に変わりました。
これから紹介するのは単なる合格体験記ではありません。
2次試験に全力で、頭から血が出るほど真摯に向き合い続け、遠回りしながらもようやく辿り着いた2次試験対策の「本質」と「具体的な対策」です。
2次試験対策の“結論”であると自負しています。
「たったこれだけ覚えれば大丈夫。超らくちん攻略法!」といったものではありませんので、それを期待した人はここから先を読むのはやめていただいたほうが賢明です。
本質的だからといって決してラクなものではありません。
ただし、やってもやっても一向に前に進まない、といったことからは確実に抜け出せます。
これから私がお伝えすることは「運」ではなく「実力」で合格するための本質的な対策です。
「勉強法」ではなく「トレーニングメニュー」です。
「暗記する」ではなく「鍛える」です。
だから「場数を踏む」必要があるのです。
このメニューをサボらずにしっかりとやれば、確実に実力は伸びます。2次試験突破に必要となる能力がメキメキ向上します。
そして、このメニューは誰でもできます。いきなり150kgのベンチプレスを持ち上げろというような無茶なものではありません。よって、その人のスタート地点は関係ありません。ド底辺からスタートしたこの私でも合格できたのですから間違いありません。
もともと地頭が良い優秀な人たちを押し退けて、上位2割に入るためには「本質的な学習」しかありません。
しかし、繰り返しになりますが、はっきり言って、このメニューを最後までやりきるのはかなり大変だと思います。
でも、だからこそ「中小企業診断士」の資格には価値があるのです。
ここから先は、合格したいという“断固たる決意”がある方のみ読み進めてください。
知識を問う試験ではなく、「能力」を問う試験である以上、私にできることは合格までの道筋を教えることだけです。実際にトレーニングを行うのは他の誰でもない、2次試験に挑む「あなた」です。あなた自身が実際に過去問演習に取り組み、必要な能力を鍛える必要があるのです。ここに合格までのロードマップを書きました。それを見て、最短距離でゴールまで突き進んでください!
《構成》
第1章は「本質」についての詳細な解説です。
この章が一番大切です。そのため、かなりのボリュームになってしまいましたが、まずはこの章でしっかりと本質を掴んでください。理解できるまで、しっかりと自分の中に腹落ちするまで、繰り返し繰り返しご覧ください。
中途半端な理解では少しの風でも倒れてしまいます。あなたを惑わす情報の波が押し寄せてきても決してゆるがないように、地中にしっかりと根を張るまで、しっかりと自分の中で理解してください。
本章の最後には「脳機能の側面からの補足」を記載しました。私が提唱する2次試験対策が決して根性論ではなく、脳機能の側面からも非常に理に適っていることがお分かりになると思います。
第2章は、具体的なトレーニング方法についての解説です。
何を、どのくらいの頻度で、どのくらいの期間やれば良いのか等についてお伝えします。いつからやればいいのかなど、具体的なスケジュールの作成にご活用ください。
第3章は、事例別対策についての解説です。
これまでさんざん「知識対策」を否定してきましたが、押さえておくべきことはあります。それが事例ごとの「特徴」です。
つまり、事例毎に「この考え方さえしっかりと押さえておけば、ぐっと解答が安定する」というポイントがあります。
これについては過去問を繰り返し行う中で、自然と見えてくることではありますが、それをイチから自分一人で辿り着くにはかなりの時間を要します。あまりにも時間がかかりすぎます。
そこで、私が苦労の末に辿り着いた事例毎の特徴を特別大公開します!過去問を繰り返し行い、様々な事例を通して色々な企業を見てきたことで、ようやく辿り着いた事例毎の「普遍性」です。結果的に、とても「当たり前」な内容に落ち着きました。でも、だからこそいいのです。普遍的だからこそいいのです。普遍的だからこそ、どのような企業にも当てはめられるのです。個々の企業の知識を暗記するのとは全く異なります。この章でお伝えすることを頭の片隅に入れた上で、過去問演習を行えば効果倍増は間違いなしです。
第4章では、「課題解決フレームワーク」という解答骨子ツールについてお伝えします。
このツールもまた「普遍的」です。私の場合は、2次試験対策を通じて、苦労の末ようやくこのツールを作り上げることができましたが、これもまた見れば見るほど当たり前のことです。でも、それを目に見える形で形式化できたことに価値があると思っています。
そこから私の文章力は飛躍的に向上しました。このツールの唯一のデメリットは日常生活において目にする様々な文章にツッコミを入れたくなる、添削したくなる点です(^^;)
もし、解答骨子の作成にお悩みの場合は、是非ご覧いただきたいと思います。
本記事の構成は以上です。
それでは本格的な解説をスタートします。
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